■魅悪ちる先生の誘惑 (雲呑めお)
★まんがデーター [18.5/20.0]
・絵柄 :●●●●●
・お話 :●●●●◎
・漫画 :●●●●●
・独創性:●●●●○
・属性 : [成年] ラブコメ、漫画家、
・構成 : 8話収録(うち「魅悪ちる先生シリーズ」×3)
・おまけ: あとがき、カバー裏に別絵、加筆修正あり。
本との出会いは一期一会、漫画もまたしかり。
本日紹介は「雲呑めお(わんたん・めお)」センセの「魅悪ちる先生の誘惑」です。
★★単行本構成、ほか ★★★
収録8話のうち、表題作は1つ。
タイトル異なる続編、シリーズものがあって、合計は3話。
そのほか5話が短編になってます。
ジャンルはラブコメ。
ああした、明るいカバーから察せられるとおり。
基本的に、ブラックには流れていきません。
だからと言って、甘いだけでもなく。
ちょっと変な娘とか居たりしていて、それなりの毒も感じました。
おまけは、あとがき、カバー裏の別絵など。
カバー裏にはコメントも添えられていて、また楽しめます。
※編集者「瀬名優美」
★★絵柄について ★★★
ふわりとした、味のあるさっぱり線。
濃淡はちょうど良いくらい。
枠間はだいたい確保されていて、細かめなコマ割り。
よく収まっている方だと思います。
原稿は賑やかで、乱れ・崩れもなく丁寧。
わちゃわちゃしていても、見易く仕上がっていました。
広い輪郭に線の鼻。
目には透明感あって、大きめ。
ただ、各顔パーツは輪郭と比較して、そう過剰なサイズでなく。
絶妙なバランス感がありました。
そんなんはスタイルも同様。
むちっと綺麗なものです。
また、あとがきに"背景アシスタント"という記述があり…。
それがためか、背景絵は非常に良く描かれていて、人物比の違和感もなく。
小物も含めて、漫画の説得力が増していました。
擬音・漫符は様々変化していて。
それ自体で、動きを感じられるものです。
よく動いて、表情も良く、台詞と合致したもの。
ちらほらあるコメディー崩しもイイ感じでした。
今回カバーでは、背景が原稿のカット絵になっていたため。
そちらが判断の助けになるでしょう。
基本的には、カラー・白黒にてそう変化はないと思います。
★★収録話について ★★★ 8話収録
003:「魅悪ちる先生の暴走」
027:「魅悪ちる先生の逆境」
053:「瀬名さんは満たされたい」
デビュー1年目の新人エロ漫画家「魅悪ちる」
ヘビマガジンの編集者「南」を好いていたものの、彼にそうした雰囲気がなく。
取材という建前でホテルに誘ったのでした。
だいたいそんなお話。
可愛らしいエロ漫画家「ちる先生」を主人公としたシリーズ。
なお3話目は、「南くん」と同期入社の「瀬名優美」を主人公にしたスピンオフです。
単行本表題になっているだけのことはある、良い設定・キャラ群。
漫画家さんの漫画家マンガ(ややこしいですね)というのは、どちらも面白いですね。
特にえっち系は、完成度高い印象しかないのですが。
こちらも同様。
シリーズ3話で終わるの非常にもったいないので、ぜひシリーズ続けて欲しいです。
ふわふわ可愛らしい「ちる先生」
個人的には…カバーなどのカラーイラスト4枚(表紙・前後折り返し・もくじ)より、カバー裏のありがとうございます、な絵が最も好き。
本気で、スマホ背景にして眺めていたいくらい。
初えっちの1話目。
好みな相手に、積極的な「ちる先生」がキュートでした。
なんでこんな娘がエロいの描いてるんだろう。
一方、イケメンな編集者「南くん」は、冷静な物腰の優秀な男性。
寸前での台詞は格好良かったです。
まぁそんなん、「ちる先生」は逆に撃墜されちゃうんでしょうけど。
惚れるわね。
それっきり以来で彼に会う2話目。
3話目で主役となる、編集者「瀬名さん」が登場します。
これまで、ロリっとした「ちる先生」を見続けていたためか…。
妙なくらいに美人に見えますね(笑)
メインカップルを脅かす、お邪魔虫っぽい立ち位置です。
「南くん」は…、もうちょっと抵抗して欲しかった。
(※漫画表現がため、ここは仕方ない部分もあるんでしょうけれど)
紹介帯にもなっていた名言、
「私の一途さ、ナメないでください…」
~は、こちらで登場しています。
実に良い流れでした。
個人的には、前半のぽやぽや酔った「ちる先生」が可愛かったです。
2人にはまたどちらかへ取材に出て欲しい。
仕事・プライベートどちらも充実していた編集者「瀬名優美」
しかし、最近は…いまいち楽しめなくなっていたのでした。
そうした頃、元後輩の「夏目彰」から連絡があり、久しぶりに会うこととなったのです。
3話目は「瀬名さん」主役。
ちらほら差し込まれる、学生時代の過去風景が素敵。
引きずる「夏目くん」も納得といった感じでした。
漫画世界での時間は…2話後なのかな?
そうすると、「瀬名さん」が彼に惹かれるのも納得なのですが。
プライベートで頻繁にハプニングバーへ出入りしていたような、エロ漫画編集者ですよね?
この瞬間はいいとしても、後々付き合っていくに、彼には荷が勝ち過ぎるんではなかろうか…。
とか、余計な心配をしました。
なお、職場シーンにて、ちらと「南くん」がゲスト出演してます。
079:「星乃エリはギリギリ」
偏差値ほどほどのお嬢様・お坊ちゃま学校に通っていた「星乃エリ」
しかし、彼女の家はごく一般家庭。
見栄を張って、そこではお嬢様を演じていたのですが…。
同クラスで正体を知る「東宗吾」は、堂々と平民宣言をしていたのです。
あれは、なかなかのターニングポイント。
もし、あそこで声をかけられていなかったなら…。
あるいは、後の「エリちゃん」の人生はトンデモなこととなっていたかもしれません。
ああした彼女に、「宗吾くん」は頑張っていたと思います。
どうにか、目を覚ますことができて何よりでした。
「エリちゃん」言ってたように、制服が可愛かったので、その姿でのえっちを視たかった。
なお、カラー中扉は制服姿です。
113:「おともだち」
同じクラス委員の「伏見涼」に告白した「藤森乃々佳」
しかし、ばっさり断られてしまい。
よくよく聞いてみたところ、彼は幼馴染み「竹田亞子」と体の関係を続けていたことを知ったのです。
あのですね。
えっち続けようとしている「亞子ちゃん」と、そんな彼女にずるずる従っている「涼くん」
こりゃ、ダメでしょ。
成年漫画がため、こーした展開になっていたものの。
後に、付き合えたとして…。
「涼くん」は、また「亞子ちゃん」に言われるまま、流されていくんだろうなぁ。
彼の言動にはイラっとしてましたが、あらためて2周目見てみると…。
冒頭でしっかり断ってますね。
深入りしたからいけないか。
139:「アトリエ」
各学科・学年ごとに、しっかりとした設備のアトリエがある美大。
頻繁にそこで泊まり込み、課題を勧めていた「大牧陽」
同様によく泊まっていた「春田心」がやって来たのでした。
大学生カップルの成立漫画。
部屋をホテル代わりにしているバカップルと、結果同じことをしてしまう流れが面白い。
単にタイミングの違いだけで、彼らも同じようなんではないのかなぁ。
たっぷり意識し合っている、「大牧」・「春田」のえっち前までのやり取りがイイ感じ。
ちょっと時間経過した後に、わざわざ話を戻していた「春田さん」
察して、しっかり受け取った「大牧くん」は偉い。
彼女の初々しい反応がキュートでした。
なお、あとがき背景は「春田さん」で…厚着だか、薄着だか、といったオモシロイ恰好です。
※左:新人エロ漫画家「魅悪ちる」、右:美大生「春田心」
163:「火照り合い」
「楓真(ふうま)」と夏祭りに出かけた「珠花(みはな)」
せっかくの浴衣に反応は薄く…。
また、妙なタイミングから野外乱交現場に遭遇してしまい。
なんとも、気まずくなってしまったのでした。
成年漫画の定番、夏祭りネタ。
「な、なんか食べるか!」から、チョコバナナをチョイスする流れが楽しい。
わはははは。
じわじわ高まったものが、ぱーんと発散されるえっち展開が秀逸でした。
花火の場所取りとか、さらに夜店回るとかでなく…。
ちゃんと彼女・空気を読んで、ああした提案をしていた「楓真くん」は偉い。
浴衣はここで褒めてもらえてましたねー。
男子なんて、そんなもんですよ。
なお、正確なところは不明ですが。
「珠花ちゃん」はショーツ着けてましたが、ブラ未着用なようでした。
183:「秘湯」
就活に失敗し、動画編集者となった「アヤト(綾人)」
しかし、そのセンスもなかったのか、現在の評価はイマイチで…。
今回のネタ、"登山コースを外れてみた"をやっていたところ、電波は届かなくなり…。
遭難してしまったのでした。
さ迷っていた際に、ふと足を滑らせて落下した先には…温泉があったのです。
だいたいそんなお話。
その温泉には、「温泉の精霊r”泉音(いずね)”」、という女性がおり。
前に布をたらかしている程度の、かなりセクシーな恰好していました。
そうした、精霊な彼女とのえっち展開。
まぁ、怪我なく、遭難にもならず、良かったわね。
再度会うべく、山に戻りますか。
★★リンクほか ★★★
魅悪ちる先生の誘惑 (WANIMAGAZINE COMICS SPECIAL) コミック , 2024/12/13 [アダルト] 雲呑めお (著)
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「おかえり」
「ごちそうさま」
テーマ : 成年コミック・マンガ
ジャンル : アダルト