■ケモミミの占術師 (れぐでく)
★まんがデーター [14.5/20.0]
・絵柄 :●●●●○
・お話 :●●●○○
・漫画 :●●●●○
・独創性:●●●◎○
・属性 : [成年] ファンタジー、なんちゃら耳、ラブコメ
・構成 : 8話収録(全て表題作)
・おまけ: あとがき、カバー裏にラフ画、加筆修正あり。
本との出会いは一期一会、漫画もまたしかり。
本日紹介は「れぐでく」センセの「ケモミミの占術師」です。
★★単行本構成、ほか ★★★
1冊まるまるの長編もの。
8話でたっぷり、漫画世界を楽しめるようになっています。
ちょっと珍しい、和風ファンタジー。
そのため、名前が難解な漢字だったり、和服だったり、特徴的なビジュアルです。
登場人物には、また耳・尻尾があり…。(※男女とも)
そうした、なんちゃら耳がお好きな人には、たまらんだろう設定です。
ジャンルはラブコメ。
絵柄・お話ともに決して悪くはないのですが。
…うーん。
感じるのは、カーンと響くパンチ力の無さ。
特にお話については…そんな印象でした。
余計なヒロインが多かったのかなー、と。
詳しくは後述していきます。
おまけはあとがき、カバー裏ラフ画など。
折り返しに幅があって、そちらイラストがしっかり視れたのは良かったです。
※左:卜占師「裏庭凛嫣」、右:小説家・姉「雁尾戸恵玖」
★★絵柄について ★★★
前述したように、漫画のメイン舞台は和風ファンタジー。
そのため、着物とか和風ちっくな独特な建物・小物など描かれていたのですが。
どちらもなかなか良い仕上がり。
ただ、重箱の隅をつつくならば…、やや綺麗過ぎるかな、~といったくらい。
なんちゃら耳が特徴な、この世界の人物群。
作中で台詞あったように、立った耳に細く長い尻尾~という、猫がモデルっぽい感じです。
広い輪郭で小さい鼻。
尖った長いまつ毛に、四角く横長な目。
スタイルは適度なむちむち感で、過剰に太くはなく。
ふんわりと柔らかさある、非常に良い肉付きでした。
しっかりとした線で、適度なくらいな濃淡。
そこそこ白比率あります。
コマ割りは比較的大きく、はみ出し・ぶち抜き多め。
表情や動きなどもよく描かれており。
全体は丁寧で、安定していて非常に良かったのですが…。
なんというか、もうひと勢いに欠けているような印象がありました。
どうにも優等生過ぎる感じですね。
★★収録話について ★★★ 8話収録
:「ケモミミの占術師」 8話
炎天下の繁華街を歩いていた「編木眞白(あみき・ましろ)」
暑さがためか、めまいに襲われ…。
次に気付くと、見覚えない風景が広がっていたのでした。
付近の神社・無有山で卜占(ぼくせん)をしていた「裏庭凛嫣(うらにわ・りんえん)」と出会い。
どうやら異世界に来てしまった自分を迎えてくれたのです。
ざっくりではそんな導入部。
いわゆる、異世界に迷い込む系のストーリー。
異世界に行った主人公「眞白くん」には、特にコレといった能力が備わったりしてないのですが…。
"えっちした相手に不思議な力を与える"
そうした、成年漫画的な能力を備えており…。
メイン「凛嫣さん」ほか、姉妹など周辺の女性陣らとことごとく関係していました。
ここ、前述もしましたが。
個人的には、ちょっと…キャラ出し過ぎだったかな、~という印象。
作中でもツッコミあったように、本来は真面目に彼が、やりちんみたいに見えちゃうんですね。
長編であるので、もう半分くらいに減らして。
様々シチュエーション・ヒロインらの心情を大事にしても良かったか、と思いました。
また、この漫画のポイントになってるだろうことは…。
異世界人が「眞白くん」以外にもいる、という点でしょう。
そんな彼女も、後々ストーリーに絡んでくる流れも秀逸です。
ちなみに。
漫画の前方折り返しには目次があって。
それぞれの回に、サブタイトルがついていたんですが…。
簡単なネタバレになってしまうので、ここでは書かないようにしています。
異世界・神社にて「凛嫣さん」と出会う1話目。
着ている服装はオリジナリティあるのですが、巫女服…っぽくはあるものの、そんなんでなく。
いわゆる制服効果は得られてない感じ。
なお、下着はヒマパンみたいなんでした。
えっちの切っ掛けは、マレプスという植物に異世界人「眞白くん」が反応したため。
ここなんですが…。
まず、えっちな気分にさせるその植物名。
1話目の名称はマレプス、4話目はマプレス。
形はよく似ていたので、同系統の別植物なのか、地域ごとに呼び方が異なるのか…。
また、国名。
2話目では「ザイキ」、4話目は「ザイク」
ここは西国で内乱の予兆のある国と、海向こうの国が同じものなのか、しっかり分からなかったのですが。
(※ここは完全に別な国かもしれない)
先の植物も含めて、前振りなのか!、って気付いて、ページ戻ると、ことごとく単語が違い、ちょっとズレていて。
非常にモヤモヤとさせられました。
実際のところ、どーなんでしょうね…。
舞巫女で「凛嫣さん」の妹「照節古河瑶媛(てるふしこが・ようひ)」登場の2話目。
タイプ異なる女性で、姉を守るといった名目でのえっち発展です。
街中・路地でのプレイ。
ここは…オチでの「凛嫣さん」がキュートでした。
続いて、腹黒姉上とか呼ばれていた、姉で小説家の「雁尾戸恵玖(かりおべ・えいく)」が登場する3話目。
彼女ら、三姉妹だったんですね。
正直なところ、登場ヒロインらにあまりキャラの強さがない中、この「恵玖さん」は姉ながらも小さく控え目スタイルという、目立つ個性を持っていました。
他がまた揃って良いスタイルだったんでねー。
個人的には、もっと小さくぺったんでも良かったように思いましたが。
その性格は長女らしさあって、面白いです。
さらに、ここのえっちは、粘液生物がためにローション・プレイみたいになっており。
そうした点でもインパクトのある回でした。
前話オチからの4話目。
大学からの帰り道、異世界に入ってしまった「平玲音(たいら・れいね)」
途方に暮れていたところ、ザイク国の弟王子「羅臼(らうす)」に拾われたのでした。
そんな感じに、舞台はガラリと変化。
2人目の異世界人で、かつ性別も変わっており…。
ここの流れは、ぱっとまた頭の中がリセットされ、非常に良かったです。
前述したように、またちゃんと本編にも絡んでいきますからね。
「玲音ちゃん」は、眼鏡の文学性少女。
元人間がため、当然ながらちゃんと下着は現代風のレース模様ある可愛らしいデザインで。
これまで、こうした系統のヒロインが登場してなかったため、新鮮に楽しめました。
また、この地味目な娘が、むちむち良いスタイルしてるんですよ(笑)
※異世界人「平玲音」
街の医者「日向宜惺婀(ひゅうぎ・せいあ)」が登場する5話目。
ここのポイントは、彼女が用いた拘束触手だと思うんですが…それメインとしては、かなり中途半端。
決して悪くはないものの、もうちょっとハードでも良かったかなぁ。
また、この「惺婀さん」には…いまいちキャラの強さがなく。
どうせなら、「凛嫣さん」と拘束触手したかったです。
「凛嫣さん」の婚約者が領主である、瑠南(るなん)に赴く6話目。
ここは妙ちくりんな流れで、領主「阿泥方彗(あどろ・ほうすい)」・その妻「笠戸綾錦(かさど・あきん)」らとのえっち対決みたいになってます。
前半での台詞、「どの口が言うか」…は、その通りで。
ストーリがまた…なんだかなぁ、って感じ。
なお、プレイは並列で良くも悪くも交わることはなく…。
うーん。
「羅臼」・「玲音」のカップル再登場という7話目。
最終話前に、このエピソードは良かった。
ただ、ドキドキな冒頭シーンは…ううん、もうちょっと乱入早かったなぁ、と(笑)
メインのお風呂シーンは、「玲音ちゃん」の複雑な心情が見え。
また、当然ながら最初は外していた眼鏡を、途中で掛けるくだりも素敵でした。
やっぱり、このカップルは見ていて気持ち良いですね。
(※なお、あとがき背景も「玲音ちゃん」でした)
そんなこんなで、最終話。
ちらと示した通り、「眞白」・「凛嫣」、「羅臼」・「玲音」の2組カップルが集まるエピソード。
詳細は伏せますが。
前話でしっかり絆の描かれた「玲音ちゃん」らはちょろっと。
メインは「凛嫣さん」らがしっかり担当しています。
なぉ、ここでも姉「恵玖さん」がぱっと目立ってましたよ。
★★リンクほか ★★★
☆「れぐでく」センセの漫画紹介記事 ☆
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テーマ : 成年コミック・マンガ
ジャンル : アダルト