■棘 ―とげ― (茨芽ヒサ)
★まんがデーター [15.5/20.0]
・絵柄 :●●●◎○
・お話 :●●●●○
・漫画 :●●●◎○
・独創性:●●●●◎
・属性 : [成年] ブラック、ラブコメ
・構成 : 8+α話収録(うち「フォロワー堕落論」×2)
・おまけ: あとがき、描き下ろし(収録4話の後日談4P)
本との出会いは一期一会、漫画もまたしかり。
本日紹介は「茨芽ヒサ(いばらめ・ひさ)」センセの「棘 ―とげ―」です。
※バイトの先輩「玲」
【 構成・絵柄 】
収録は8話で、うち1つだけ2話の連続もの。
その他は全て短編でした。
なお、出版社などの紹介では9話収録となっていましたが、こちらでは8話にしています。
もくじ等でカウントされる1話というのは後日談。
そちらは収録のうち4話のその後風景となっていて、各1ページづつで合計4ページ。
どちらも4コマ漫画みたいなコメディー調で描かれており、内容・ボリューム的に1話とはカウントしていません。
+αにしました。
ジャンルは…その「痛み」が愛おしい、なーんて紹介帯文言のとおり、ブラック系。
広義での痛み、ですかね。
それらが独特な良さで、なんというか…鈍く深く光っているようで印象的。
ただ、収録のおおむね半分くらいは普通っぽいラブコメものなのでした。
どっちか好みある人は、もう一方がやや合わない~、ってなっちゃうかも。
それぞれ良作品だったので、広く楽しめる人はより良いでしょう。
極細線での作画。
描き込み・濃淡はだいたい丁度良いくらい。
やや全体に白色が多めかなー。
頻繁に重なりあるコマ割りで、変化もしていて。
原稿は結構賑やかでしたが、色彩がためあっさり目の仕上がりです。
漫画は擬音・表現などで派手なもの。
服装などはデザイン様々で良い反面、質感はやや弱いかも。
背景や小物はそこそこ。
また、頻繁ではないものの、ややバランス気になる箇所もありました。
コメディーから狂気なものまで、表情は良く。
お話を邪魔していません。
人物、女性陣は大きい黒目と華奢なスタイル。
一方の男性は、切れ長目・高い鼻・細い輪郭のイケメン風。
個人的には、ヒロインより男性陣のが目立っていた印象。
これは…良くも悪くも、という感じでした。
基本的に色があってもそう変化はないので、判断については↓表紙・裏表紙で問題ありません。
男性陣はカバーで確認できないので、気になる方は試し読みのある「コミックバベル」のHPかせオススメです。
【 収録話 】 8+α話収録
003:「フォロワー堕落論」 2話
絵師として人気な「みくも」
SNSフォロワーな「セラ」は同じ絵師で、好みな絵柄であったため例外的にリアルで会ったのですが…。
いきなりホテルに誘われてしまったのでした。
こちらの「セラちゃん」が↓表紙の彼女。
見ての通りに可愛らしい女性なのですが、なかなかぶっ飛んだ娘さん。
即えっちであったものの、いちおう中盤まで普通(?)っぽかったのが、ラスト2ページのセリフに驚くと思います。
なんか…すげえなぁ。
他でほぼ見られない独特なものなので、どんなんかお楽しみに。
…で。
ここで終わってしまうと、なんだかよく分からん、ぽかーんという感じだと思うので。
2話目あるのは有難い。
その後の風景で、故あって今度は「みくもくん」から彼女を誘う流れ。
この後日談で語られる状態に驚き。
「こいつは悪魔だ!!」
~という台詞ありましたが、なんかそういう特殊スキルを持ってたりするのかしら。
でも、まぁ…もう一切関わらない方が、いいと思いました。
描き下ろしにあるように、難しいのかもしれませんが。
※左:絵師「セラ」、右:隣人「夜子」
055:「夜よ闇よ」
煙草を吸うためベランダに出たところ。
隣に住む娘「夜子」がほぼ全裸という姿で締め出されていたのでした。
主人公が住むアパートはボロく。
ベランダを仕切る防火扉が壊れたままなので、すぐ隣の状況が見えたんですね。
彼女は変に調教されており、部屋に入れるとすぐにえっち仕掛けられます。
しっかりオモチャも入ってましたよー。
まぁ、ヒロインは可愛いのでなんとかしてあげたい気持ちも理解はできるんですが。
隣の部屋からはDVっぽい音がよく聞こえていて、基本的に関わるべきではないわね。
ちなみに、主人公の男性もなかなか気の毒な状況にあり。
後半に姿を見せるゲスい彼氏、精神不安定な「夜子ちゃん」など、色々な要素が混ざった結果…ちょっと驚く展開に。
漫画としては明るめな雰囲気で終わっているものの、状況を考えるとぜんぜんハッピーではない終わり方。
たぶん、調教済みなあの「夜子ちゃん」は、彼の手に負えないと思う。
081:「傷のナメアイ」
繁華街で拾った家出娘「花帆」と暮らす「コウキ」
頻繁に触っているスマホを見せようとしない彼女から。
おそらく、新たな寄生先を探しているのだろう~と考えたのでした。
痛々しい過去描写が重い1話。
それは、いちおう飲食店でマネージゃー業をしているらしい「コウキくん」も同様。
その容姿・服装は…ちょっとカタギっぽくなく。
ああした言動になっちゃうんだろうなぁ。
…ただね。
このエピソードについては、「花帆ちゃん」が圧倒的に悪い。
紛らわしいことしなさんな…。
なお、描き下ろしでは彼女の可愛らしい姿が見れるので、必見です。
101:「陥没ちゃんは見せたくない!」
バイトの後輩「神田」と付き合って1カ月。
ついに「玲」は彼の部屋に行くこととなったのですが…。
雰囲気とは裏腹に、まだ未経験だったのです。
なんとビックリ、普通のラブコメ漫画ですよ。
読んでいて自分自身理解しましたが、ひでるさんはこうした系統のが好みです。
イケてるっぽい「玲さん」ですが、なにゆえ未経験なのか。
タイトルで分かりますよね。
彼女だいぶテンパってましたが、男性は陥没も未経験もまるで気にしないと思いますよ。
123:「わからせ・ドール」
ついに長年の夢であった、”わからせアンドロイド”である「めぐむ」を完成させた博士。
しかし、そのプログラムの完成度は変に高く。
彼女はかなり生意気で、理不尽な学生時代の傷が抉られてしまうのでした。
頭が良いのか悪いのか…。
こんなんを地道に作っていた、と考えると…泣けますね。
ただ、その「めぐむちゃん」に対して優位に立ったとして。
気分良くなるモノかなぁ。
前述したようにプログラムの完成度は高く、彼女はなかなか良い性格。
ズケズケとギャルちっくな言葉で、彼のトラウマを突いておりました。
わはは。
可愛らしい容姿は博士の趣味かな。
オチの2ページ、描き下ろしの後日談が面白い。
ほかシチュエーションでも見たいです。
147:「錯乱ラブガール」
いわゆる腐女子である「つばさ」と付き合う「関本」のカップル話。
これまた収録ではごく普通なラブコメ漫画で、ちょっと安心(笑)
漫画というくくりでは、趣味が合う2人。
ジャンルは全然違うものの、いいですね。
お話は、その漫画に嫉妬するような雰囲気。
まぁ、それくらい許したってあげなよー。
ただ、気持ちを伝えるのは必要なことかもしれませんね。
オチはイイ感じになってました。
※左:わからせアンドロイド「めぐむ」、右:超常現象研究会「索子」
169:「チェリーとミステリー」
”チュパカプラを探す旅に出る前に解いておきたい謎がある”
そう言い出した、超常現象研究会の先輩「索子」
「識(しき)」にも協力してほしい、と言い出した彼女はいきなり服を脱ぎだしたのでした。
知的なヒロインのえっち探求もの。
こちらの「索子さん」はいわゆる超常現象マニアで、なかなか危なっかしい娘。
電波系なので、知的な~と書いたものの、そう頭が良さそうには見えないな。
個人的には冒頭からの黒パンスト越しのパンチラがお気に入りです。
あ、で…黒セーラー服なので、そっちに刺さる人多いかも。
こちらも収録では普通(?)のラブコメ漫画。
これが巻末位置なので、読後感は回復していくと思います。
こののちの描き下ろしもコメディー調ですしね。
なお、こちらのカップルも後日談漫画を割かれており、描き下ろしでは唯一のえっちコマがあります。
【 その他 】
そんなこんなで、本日は「茨芽ヒサ」センセでした。
あとがきには「初めての成年単行本」とあり。
試しに検索してみたところ…。
センセはこれまで女性向けで活躍されてきた方なんですね。
なるほど、合点がいきました。
たしかにそんな感じだ。
男性陣とか。
前述したように、個人的に好みなのはラブコメなのですが、センセのセールスポイントは絶対にブラックなものだと思うので。
次巻はどうするかなぁ。
棘-とげ- (BAVEL COMICS) コミック, 2022/6/30 [アダルト] 茨芽ヒサ (著)
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・絵柄 :●●●◎○
・お話 :●●●●○
・漫画 :●●●◎○
・独創性:●●●●◎
・属性 : [成年] ブラック、ラブコメ
・構成 : 8+α話収録(うち「フォロワー堕落論」×2)
・おまけ: あとがき、描き下ろし(収録4話の後日談4P)
本との出会いは一期一会、漫画もまたしかり。
本日紹介は「茨芽ヒサ(いばらめ・ひさ)」センセの「棘 ―とげ―」です。
※バイトの先輩「玲」
【 構成・絵柄 】
収録は8話で、うち1つだけ2話の連続もの。
その他は全て短編でした。
なお、出版社などの紹介では9話収録となっていましたが、こちらでは8話にしています。
もくじ等でカウントされる1話というのは後日談。
そちらは収録のうち4話のその後風景となっていて、各1ページづつで合計4ページ。
どちらも4コマ漫画みたいなコメディー調で描かれており、内容・ボリューム的に1話とはカウントしていません。
+αにしました。
ジャンルは…その「痛み」が愛おしい、なーんて紹介帯文言のとおり、ブラック系。
広義での痛み、ですかね。
それらが独特な良さで、なんというか…鈍く深く光っているようで印象的。
ただ、収録のおおむね半分くらいは普通っぽいラブコメものなのでした。
どっちか好みある人は、もう一方がやや合わない~、ってなっちゃうかも。
それぞれ良作品だったので、広く楽しめる人はより良いでしょう。
極細線での作画。
描き込み・濃淡はだいたい丁度良いくらい。
やや全体に白色が多めかなー。
頻繁に重なりあるコマ割りで、変化もしていて。
原稿は結構賑やかでしたが、色彩がためあっさり目の仕上がりです。
漫画は擬音・表現などで派手なもの。
服装などはデザイン様々で良い反面、質感はやや弱いかも。
背景や小物はそこそこ。
また、頻繁ではないものの、ややバランス気になる箇所もありました。
コメディーから狂気なものまで、表情は良く。
お話を邪魔していません。
人物、女性陣は大きい黒目と華奢なスタイル。
一方の男性は、切れ長目・高い鼻・細い輪郭のイケメン風。
個人的には、ヒロインより男性陣のが目立っていた印象。
これは…良くも悪くも、という感じでした。
基本的に色があってもそう変化はないので、判断については↓表紙・裏表紙で問題ありません。
男性陣はカバーで確認できないので、気になる方は試し読みのある「コミックバベル」のHPかせオススメです。
【 収録話 】 8+α話収録
003:「フォロワー堕落論」 2話
絵師として人気な「みくも」
SNSフォロワーな「セラ」は同じ絵師で、好みな絵柄であったため例外的にリアルで会ったのですが…。
いきなりホテルに誘われてしまったのでした。
こちらの「セラちゃん」が↓表紙の彼女。
見ての通りに可愛らしい女性なのですが、なかなかぶっ飛んだ娘さん。
即えっちであったものの、いちおう中盤まで普通(?)っぽかったのが、ラスト2ページのセリフに驚くと思います。
なんか…すげえなぁ。
他でほぼ見られない独特なものなので、どんなんかお楽しみに。
…で。
ここで終わってしまうと、なんだかよく分からん、ぽかーんという感じだと思うので。
2話目あるのは有難い。
その後の風景で、故あって今度は「みくもくん」から彼女を誘う流れ。
この後日談で語られる状態に驚き。
「こいつは悪魔だ!!」
~という台詞ありましたが、なんかそういう特殊スキルを持ってたりするのかしら。
でも、まぁ…もう一切関わらない方が、いいと思いました。
描き下ろしにあるように、難しいのかもしれませんが。
※左:絵師「セラ」、右:隣人「夜子」
055:「夜よ闇よ」
煙草を吸うためベランダに出たところ。
隣に住む娘「夜子」がほぼ全裸という姿で締め出されていたのでした。
主人公が住むアパートはボロく。
ベランダを仕切る防火扉が壊れたままなので、すぐ隣の状況が見えたんですね。
彼女は変に調教されており、部屋に入れるとすぐにえっち仕掛けられます。
しっかりオモチャも入ってましたよー。
まぁ、ヒロインは可愛いのでなんとかしてあげたい気持ちも理解はできるんですが。
隣の部屋からはDVっぽい音がよく聞こえていて、基本的に関わるべきではないわね。
ちなみに、主人公の男性もなかなか気の毒な状況にあり。
後半に姿を見せるゲスい彼氏、精神不安定な「夜子ちゃん」など、色々な要素が混ざった結果…ちょっと驚く展開に。
漫画としては明るめな雰囲気で終わっているものの、状況を考えるとぜんぜんハッピーではない終わり方。
たぶん、調教済みなあの「夜子ちゃん」は、彼の手に負えないと思う。
081:「傷のナメアイ」
繁華街で拾った家出娘「花帆」と暮らす「コウキ」
頻繁に触っているスマホを見せようとしない彼女から。
おそらく、新たな寄生先を探しているのだろう~と考えたのでした。
痛々しい過去描写が重い1話。
それは、いちおう飲食店でマネージゃー業をしているらしい「コウキくん」も同様。
その容姿・服装は…ちょっとカタギっぽくなく。
ああした言動になっちゃうんだろうなぁ。
…ただね。
このエピソードについては、「花帆ちゃん」が圧倒的に悪い。
紛らわしいことしなさんな…。
なお、描き下ろしでは彼女の可愛らしい姿が見れるので、必見です。
101:「陥没ちゃんは見せたくない!」
バイトの後輩「神田」と付き合って1カ月。
ついに「玲」は彼の部屋に行くこととなったのですが…。
雰囲気とは裏腹に、まだ未経験だったのです。
なんとビックリ、普通のラブコメ漫画ですよ。
読んでいて自分自身理解しましたが、ひでるさんはこうした系統のが好みです。
イケてるっぽい「玲さん」ですが、なにゆえ未経験なのか。
タイトルで分かりますよね。
彼女だいぶテンパってましたが、男性は陥没も未経験もまるで気にしないと思いますよ。
123:「わからせ・ドール」
ついに長年の夢であった、”わからせアンドロイド”である「めぐむ」を完成させた博士。
しかし、そのプログラムの完成度は変に高く。
彼女はかなり生意気で、理不尽な学生時代の傷が抉られてしまうのでした。
頭が良いのか悪いのか…。
こんなんを地道に作っていた、と考えると…泣けますね。
ただ、その「めぐむちゃん」に対して優位に立ったとして。
気分良くなるモノかなぁ。
前述したようにプログラムの完成度は高く、彼女はなかなか良い性格。
ズケズケとギャルちっくな言葉で、彼のトラウマを突いておりました。
わはは。
可愛らしい容姿は博士の趣味かな。
オチの2ページ、描き下ろしの後日談が面白い。
ほかシチュエーションでも見たいです。
147:「錯乱ラブガール」
いわゆる腐女子である「つばさ」と付き合う「関本」のカップル話。
これまた収録ではごく普通なラブコメ漫画で、ちょっと安心(笑)
漫画というくくりでは、趣味が合う2人。
ジャンルは全然違うものの、いいですね。
お話は、その漫画に嫉妬するような雰囲気。
まぁ、それくらい許したってあげなよー。
ただ、気持ちを伝えるのは必要なことかもしれませんね。
オチはイイ感じになってました。
※左:わからせアンドロイド「めぐむ」、右:超常現象研究会「索子」
169:「チェリーとミステリー」
”チュパカプラを探す旅に出る前に解いておきたい謎がある”
そう言い出した、超常現象研究会の先輩「索子」
「識(しき)」にも協力してほしい、と言い出した彼女はいきなり服を脱ぎだしたのでした。
知的なヒロインのえっち探求もの。
こちらの「索子さん」はいわゆる超常現象マニアで、なかなか危なっかしい娘。
電波系なので、知的な~と書いたものの、そう頭が良さそうには見えないな。
個人的には冒頭からの黒パンスト越しのパンチラがお気に入りです。
あ、で…黒セーラー服なので、そっちに刺さる人多いかも。
こちらも収録では普通(?)のラブコメ漫画。
これが巻末位置なので、読後感は回復していくと思います。
こののちの描き下ろしもコメディー調ですしね。
なお、こちらのカップルも後日談漫画を割かれており、描き下ろしでは唯一のえっちコマがあります。
【 その他 】
そんなこんなで、本日は「茨芽ヒサ」センセでした。
あとがきには「初めての成年単行本」とあり。
試しに検索してみたところ…。
センセはこれまで女性向けで活躍されてきた方なんですね。
なるほど、合点がいきました。
たしかにそんな感じだ。
男性陣とか。
前述したように、個人的に好みなのはラブコメなのですが、センセのセールスポイントは絶対にブラックなものだと思うので。
次巻はどうするかなぁ。
棘-とげ- (BAVEL COMICS) コミック, 2022/6/30 [アダルト] 茨芽ヒサ (著)
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