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■恋まぐわい (しおこんぶ)

★まんがデーター [14.5/20.0]
・絵柄 :●●●◎○
・お話 :●●●◎○
・漫画 :●●●●○
・独創性:●●●◎○
・属性 : [成年] 和服、ラブコメ、人外、むちむち
・構成 : 初単行本、カラー(8P)、短編×12話(うち「恋まぐわい」×2)
・おまけ: あとがき、キャラクター図巻、カバーは文字の浮き出た特殊仕様、
      カバー裏に漫画「夏色PickUp」その後、
      カラー描き下ろし「恋まぐわい -初-」
      
本との出会いは一期一会、漫画もまたしかり。
本日紹介は「しおこんぶ」センセの「恋まぐわい」です。

片倉咲
※片倉咲

 【 構成・絵柄 】

収録は短編。
描き下ろしで連続っぽくなっているものがありました。
↓表紙もそんなんですが、最大の特徴が徹底的な和風テイスト
全てにそうした要素がありました。
連続モノでない単行本で、ここまで徹底されたのは…あまり見たことありません。
和風な雰囲気がお好きな方は、それだけで刺さるかも。
そのテイストがためか、和服ヒロインとラブラブえっち~みたいな想像をしてしまうと危険。
そうしたラブコメちっくなのもありましたが、それだけではなく。
お話によっては、ブラックだったり、悲恋だったりしております。
短編ながらお話もシッカリ完成度高く、読み応えありました。

強く太めな線での作画。
全体の色づきもしっかりしていて、黒色も強く全体は濃いめ。
描き込みも同様。
中小のコマ割りで、白比率は少なく。
和風な作品世界もあってか、かなりコッテリとしていました。
ソース味という感覚です。
むちむちっとしたスタイルの人物絵。
鼻は小さいものの、他の顔パーツは極端さなく。
やや頭の大きめな漫画っぽいものです。
男性のがリアルっぽいですかね。
コメディー崩しはやや大きめで、好き嫌いありそう。
そう目立つものではないものの、乱れ・崩れを感じる個所がありました。
ただ、際だって引っ掛かるところなく、各話も安定しています。
判断については、↓表紙・裏表紙にいくらかコッテリ要素をプラスしたような感覚で。

 【 収録話 】 12話収録

003:「なつひめ」 カラー原稿
カラー4ページのショート。
夏祭りでの野外えっちですね。
浴衣の下がサラし・ふんどし(?)だけ、というヒロインが特徴。
いっぱい汗かいてる~
なんて台詞もあり、お好きな方は直撃されるだろう内容です。

011:「ひいなあそび」
桃が名産という町で、人間がひな人形を演じる”生きびな祭り”があり。
今年の男雛は神社の息子である「健太」が選ばれたんですが、女雛は…。
幼馴染みの姉妹、姉「紗季」・妹「千春」が候補になったものの、どっちにするかで町内会は真っ二つとなり。
最終的な決定権は「健太」にゆだねられたのでした。
そんな訳で、幼馴染み姉妹との複数えっち。
言動から、「健太くん」は妹「千春ちゃん」と同級生くらいなのかな。
どちらも好意をもっていたらしく、「千春ちゃん」の色仕掛けから、えっちに発展しています。
まぁ、「健太くん」の台詞もそっち想像させるものでしたけどねー。
どういう意図でああした発言をしたんだろう
初々しさある「千春ちゃん」に対し、姉「紗季さん」はさすが年上がためか、慣れていて。
本編中台詞にもあったように、次々に彼の初めてをゲットしていました。
ヤルねぇ(笑)
オチはいかにも漫画らしいものですね。

「紗季」・「千春」、お嬢様
※左:「紗季」・「千春」、右:お嬢様

031:「みここい」
こちらはツインテールな巫女さん漫画ですね。
「健介」が住み込みでバイトすることとなった先は、同じゼミを受けている「櫛名田光」の実家櫛名田神社でした。
巫女服ですよ。
そもそも「光ちゃん」のが好意を前面にしていましたが。
えっちは意外な切っ掛けからの発展。
まぁ、眼前にあんなんあったら、そりゃー溜まらんですよ。ええ。
半ば暴走していたらしい彼が楽しい。
「光ちゃん」はそれを利用してえっち展開に持ち込んでいました。
男性にはちょっと恐ろしいオチに注目。

051:「道場メモリアル」
学園最強を目指した「片倉咲」は、格闘技系部活をことごとく攻略し。
忍術空手研究部に挑んだところ…その部長は小さく童顔で、子供のような男性だったのでした。
その見た目とギャップで、実は強いのかとも思ったんですが。
ごくあっさり勝負がついてましたね。
強いなぁ、「咲さん」
メインはその後日、彼に”果たし状”で呼び出されるというもの。
予想外の台詞からえっちに発展していました。
道着えっちで、なんとこちらもサラシでした。
(※巫女「光ちゃん」もサラシ巻いていて、女雛の2人は着けてなかったので、なんとここまでブラなし)
格闘技やってるという割に、ぶるんという擬音つけられるほどのサイズです。
個人的には、”硬派な道着の下の可愛い下着”というのがポイントなんですが、下道着は下着と同時に脱がしてしまったらしく、デザイン確認できなかったのが残念。

071:「もなかの乱」
和菓子屋のバイト「桃山もなか」
彼女に好意をもった店長は、酒入り和菓子の力を借りて告白しようと考えたのでした。
唯一の眼鏡ヒロインである「もなかちゃん」
なんなというか…和菓子屋の似合う名前ですね(笑)
彼女のコスチュームは、大正時代を彷彿とさせる矢絣模様でした。
どうやらアルコールに弱かったらしく、豹変した彼女の誘いでえっち発展。
あの反応から察するに、彼女ああした妄想してたのかな。
直接行為前に眼鏡外してしまうのは、人によって良し悪しか。

089:「異国なレトロ」
収録のうち、舞台は北イングランドと和風ではないんですが。
メイド全員に日本の作業着を着せたということで、和服にエプロンという格好になっていました。
本編は執事に好意を持つ金髪お嬢様が、その服を着て見せようとしたことが切っ掛け。
来ちゃダメ
着てみたかった
そんな感じに、会話で誤解があるのがポイント。
背景に花背負ったりしていました。
お嬢様らしい言動なんですが、和服のややこしさから後半は身動き取れなくなっていて。
前半とは違う、可愛らしさが見えました。
どーでもいいですが、執事の彼はああもあっさりお手付きしていいのかな。
(※そもそも初めてでもなかったですが)

109:「夏色PickUp」
ナンパされた「ミカ」・「ヒヨリ」の2人は、近くにあるという男のアパートにお邪魔することとしたのでした。
おそらくは祭りで声掛けられたのかな。
浴衣姿の2人との複数えっち。
そもそも、そのつもりであった「ミカさん」はノリノリ。
そんな訳で、当初から反発していたウブい「ヒヨリさん」の漫画となってます。
これでいいのか。
実はカバー裏もこの2人の漫画で、後日談みたいになっていました。

129:「御柱 -ミハシラ-」
神社で秘密裏に行われる儀式。
そんな不確かな情報を探るよう、編集長に指示された主人公が神社までやって来たんですが。
ふと気を失った彼が目覚めると、境内で乱交する男女の姿を見たのでした。
そんな感じで始まる、ブラックな色あるエピソード
”神木の柱を立てる儀式”の真実ですわね。
巫女「あおい」とのえっちはいいんですが…そもそも何かされていたのか、あるいは描かれていた香か。
そもそも人なのかなぁ。
折り返しはこちらの「あおいさん」だと思います。

151:「忘却の妖狐」
171:「夏になく雪」
先ほど、”そもそも人なのか”と書きましたが。
この2話が人外話であったので、2周目にそう感じたんですね。
そんなこんなで、収録のうち妖・人の恋愛エピソードです。
和風・美人・えっち・シリアス話など、センセの漫画タイプとガッチリ合う題材で。
この系統でオリジナリティを発揮できるのでは、と思いました。

まず、前者「忘却の妖狐」
吉原遊郭にて遊女となっていた妖狐「銀狐」
そちらに出入りしていた旅商人「裕二郎」は、昔自らを助けてくれた少年の成長した姿だったのでした。
そんな感じの再会話。
強気な「銀狐さん」の可愛らしいところが見れるのがポイント。
尻尾がキュートです。
後者「夏になく雪」は、氷室の管理人と雪女「雪」のエピソード。
新たに氷室の管理人となった主人公は、そこで”夏季限定でここにいる”という雪女と出会ったのです。
話し相手になってくれませんか?
彼女の可愛さあって、足繁く通っていた彼はいつしか恋心を抱くようになっていたのでした。
冒頭に「見える人が久しぶり」とあったので、彼はなんらかの素質があったのかな。
お互い両想いだったものの、人間でない「雪さん」
”妖がどのようなものか、知る必要がある”とその身をゆだねるのでした。
だいたいセオリーな展開だと思いますが、短編ながらも丁寧に描かれていて。
ぐっと話に引っ張られました。
オチを含めて好きなエピソードです。

雪女「雪」、和葉
※左:雪女「雪」、右:和葉

007:「恋まぐわい -初-」  カラー原稿・描き下ろし
191:「恋まぐわい」
「和葉」と結婚した「一樹」の初夜エピソードですね。
神社で式を挙げた2人は、披露宴を温泉旅館でおこなったらしく。
いまだ宴会を続ける親族らとは別に、部屋でゆっくり…という感じ。
多くのヒロインを押さえ、↓表紙・裏表紙を飾ったのがこちらの「和葉さん」ですね。
あれ、実は本編そのままというイラストになっていました。
前半は部屋付きの露天風呂で混浴。
彼やたら緊張してましたが…大丈夫?
ただ、ああしたシチュエーションで見る裸というのが刺さるのは納得。
いいもんですよね。
浴衣上に打掛を羽織ってくれた「和葉さん」が可愛い。
良い娘だ。
もう大丈夫、ってな訳で、激しいえっちになっていました。
なお、「恋まぐわい -初-」はカラー原稿の描き下ろし。
4ページショートで、本編の前日譚となります。
タイトルそのまま、初えっちですね。
ホテルでのラブラブえっちでした。

 【 その他 】

そんなこんなで、本日は「しおこんぶ」センセでした。
こちらが初単行本とのこと。
ちなみに、センセは作画担当。
原作は「ウニ」センセが担当しており、漫画はお2人で描かれているようでした。
それがためか、アンケート結果も良かったようで。
これが初単行本ながら、収録の「忘却の妖狐」はアニメ化までされていました。
(個人的には「夏になく雪」のが好き)
そんなんとか、カバーの紙質が手触り良いものだったり、文字立体になっているなど、出版社さんの力の入れ具合が分かります。
次はぜひ連続モノが見たいです。

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