■蒼のセカイと花咲くカラダ (星憑ネオン)
★まんがデーター [19.0/20.0]
・絵柄 :●●●●◎
・お話 :●●●●●
・漫画 :●●●●●
・独創性:●●●●◎
・属性 : [成年] 超能力、思春期、ラブコメ、
・構成 : カラー(4P)、6話+エピローグ収録(全て表題作・1巻完結)
・おまけ: カバー裏にコクーン能力解説・あとがき、ゲストページ、
描き下ろし「エピローグ01~LAST」
本との出会いは一期一会、漫画もまたしかり。
本日紹介は「星憑ネオン(ほしつき・ねおん)」センセの「蒼のセカイと花咲くカラダ」です。
※左:又海静香、右:里見詩乃
【 構成・絵柄 】
単行本、1冊まるまるの長編漫画。
連続モノですが、それぞれに繋がりはなく。
各話とも1話完結で、設定を同じにしたオムニバス漫画となっていました。
ジャンルとしては、思春期ラブコメ。
何かと悩ましい時期なので、そうコメディーちっくではないんですけどね。
詳しくは後述しますが、ポイントに超能力があり。
ややファンタジーな色もありました。
その超常現象な部分と、若く不安定な時期の心情が交じるストーリーで、またそれぞれしっかりページを割いて描かれているため。
お話の読み応えはいつも通りにガッチリ。
軽くはなく、そう重々しくもなく、それでいてえっちは濃厚。
…と、ストーリーものの成年漫画として抜群な出来栄えでした。
設定は同じですが種類が多種多様で、各話まったく異なる色あいというのも、漫画を面白くした要因だったと思います。
すっきりとした線の作画。
濃淡・描き込みはそう細かいほどではなく、さっぱり傾向。
見易い作画だと思います。
場面によっては、かなりこざっぱり見えるとこもありました。
これはメリハリの範疇かなー。
えっちシーンになると、中・大コマも増え、ごっちゃり感も増していて。
パワーと迫力あるものになっていました。
表情や漫画表現に優れ、細かなところを感じさせません。
やや縦長で、小さい鼻とあまりデフォルメされない各顔パーツという人物絵。
リアル過ぎず漫画っぽさも残した、ティーン絵でした。
個人的には、あまり仰々しくないスタイルが自然で良かったです。
白黒絵のが味ある方なので、判断は裏表紙のカット絵がオススメ。
あるいは「ティーアイネット」さんのHPかな。
【 収録話 】 6話+エピローグ収録
第二次成長期の際、一時的に発症する特殊能力”コクーン”
その特殊能力は個々人によって様々で、当人の潜在意識と関わりがあるらしい。
原因は思春期の欲求不満。
抑制のためには頻繁に性処理をする必要があり、怠ると暴走する危険性もあるのです。
発症期間は平均1、2ヶ月程度。
女子よりも男子のが症例多く、子供特有の症状のため、成人になるにつれ徐々に消えていくのでした。
…ざっと基本設定の説明書きをしました。
めんどくさく感じるかもしれませんが、この設定をキッチリ確認しておくのは、漫画を楽しむために必要。
まぁ、各話の冒頭にはキチンと説明あったので、読み飛ばさなければ把握できると思います。
そのあたりは親切だったので、問題ないでしょう。
要するに、
”思春期に性処理をキッチリしていないと特殊能力が発症してしまうことがある”
ということですねー。
効果は千差万別で無意味ものもあるため、発症したことに気付かない例も多いそうなんですが。
↓下の各話で語られてるものは、当然ながらどちらも目立つ派手な能力になってます。
そんなんを発端としたエピソード群ですね。
各話に直接の繋がりはないものの、おそらく学校・舞台設定は同一な様子。
同じ制服で、ちらと顔を見せてた保健医も同じ方のようでした。
ただし、各話それぞれの主要キャラが別エピソードにゲスト出演することはなかったと思います。
たぶん…。
003:「コクーン 第1話」 透視能力(クレアボヤンス) カラー原稿あり
039:「エピローグ01」 描き下ろし
「六辻京(むつじ・けい)」の能力は、意識を集中するとまる見えになる”透視能力”
発症してからというもの、幼馴染み「光峰叶(みつみね・かなえ)」が処理の手伝いをしてくれるようになっていたんですが。
淡々と性処理をする彼女に複雑な感情を覚え、
「インランぽくて、なんかキモイ」
思わずそう言ってしまったのでした。
まぁ、恋愛感情に発展してのソレではないからなぁ…。
単純にラッキーと考えればいいんですが、色々とややこしいお年頃ですもんねー。
先の発言で「叶さん」に避けられるようになっていた「京くん」が、学校で倒れてしまったことが切っ掛け。
うん、仲直りできて良かった。
「叶さん」は見事な貧乳っぷりでしたよ。
なにゆえ彼女があーまで親身になってくれているのか、後半で判明します。
「……まさか、透視してる!?」
のコマが好き。
成年漫画ですし、セオリーならば良い思いを目一杯にしそうな特殊能力なんですが。
こうした視点で描かれるのが、この漫画のポイントでしょう。
それがまた、お話に深みを持たせてるんですけどね。
なお、各話にある描き下ろしの後日談は、どちらも本編からだいぶ後の風景となっています。
041:「コクーン 第2話」 超聴覚(クレアディエンス)
069:「エピローグ02」 描き下ろし
なんでもソコソコこなす、という評判の「四屋」
彼の発症した能力は”超聴覚”で、あちこちの声・物音を聞くことができる、というもの。
今ではボリュームや感度を、好きなように調整できるようになっていたのでした。
そんな「四屋」のお目当ては、近所の喫茶店でバイトをしている同級生「又海静香(ふたみ・しずか)」
コクーンによる恩恵から、実は彼女も自分を意識していることを知っており、日々通っていたんですが。
ふと聴こえた彼女の不安げな鼓動をたどってみたところ…というもの。
「四屋くん」は先の彼と違って能力を自在に使いこなしており、自らの恋愛にもちゃっかり利用していました。
冒頭で、”なんでもソコソコこなす”という評価をクラスメイトからされていましたが。
デキるだけあって、割りきれる性格なのでしょう。
良くも悪くも。
ヒロインの「又海さん」にはとある秘密があり、それもあってえっちへの流れはごくスムーズ。
彼女としても気になる相手だったので、終始良い感じなんですけど…このお話のポイントはその後。
もしかしたら想像できちゃうかもしれませんけどね。
(↑たぶんその通りだと思う)
あの反応は当然のものでしょう。
ただし、そうしたマイナスにもめげず、読後感は良いものでした。
※左:性欲具現化症、右:明月院アンリ
071:「コクーン 第3話」 狼症候群(ライカソロフィー)
105:「エピローグ03」 描き下ろし
「九重尚樹」が友人らとふざけていた際に発症したのが、”狼症候群”
姿・能力がまるまる狼男となってしまう、これまでのエピソードとはまた全然趣が異なるもの。
完全に化け物に変化するというド派手な能力で、その過程では中途半端に耳だけ出てたりもしていたので。
(※その際には耳4つでした)
引き籠ってしまうのも納得。
そんな彼を訪ねてきていたのが、クラスメイト「里見詩乃」さん。
変化した姿を”可愛い”と好意的に評していた彼女を、ひょんな切っ掛けからその能力によって命を救うこととなるのでした。
「とんでもない光景だよね…」
とか言ってましたが、その通り。
さて、元に戻す(抑制)ために必要なのは~ということでのえっち展開です。
おそらく、「里見さん」はもともと好意持っていただろうし、危険なところを助けられた直後ですから。
色々と言い訳もできるだけ、こちらもえっち展開はスムーズだし、必然のもの。
ずっと狼男状態だったので、なんだかファンタジーちっくな光景。
えっちでも、変化後の能力が発揮されてましたよー。
「人狼化するとこんな大きくなるモノなの…?」
という発言は後々にポイントとなっているので、覚えておいてください。
107:「コクーン 第4話」 性欲具現化症(セクシャルマテリアライズ)
137:「エピローグ04」 描き下ろし
真面目なクラス委員長「七門」に発症した”性欲具現化症”とは…。
半裸の女性がふよふよ彼の周囲を浮かび、好き勝手な言動をするというもの。
こんな能力もあるのかー。
また漫画っぽいものですね。
彼女はエロスの塊みたいな存在で、あんなのにふらふらされたら…クラス会で議論するどころではなく。
業を煮やした副委員長「千崎敬子」が、
”彼に処理をさせるべく監視する”
と言って、2人して教室を離れるのが切っ掛けです。
「七門くん」はごく真面目な質で、処理自体を嫌悪しているみたい。
2人きり(発症した女性を含めると3人)で、この後どうしようかという段になり。
観念した彼の告白で、”性欲具現化症”の正体が判明していました。
予測がついていたんですね。
いちおう、どんなんかは秘密。
当人の潜在意識と関わりがある、とされているので、本人には想像できていたのでしょう。
(あるいは彼女自ら正体を明かしたのかも)
お相手の副委員長「千崎さん」も、みつ編みお下げでいかにも真面目そうな雰囲気なんですが。
意を決し、”処理の補佐”をするのでした。
うわ、このシチュエーションはまたいいなぁ。
その際に、いかにも賢そうな「七門くん」の行動に注目。
羞恥プレイですね(笑)
ここはオチも描き下ろしも実にいい感じでした。
収録でこのお話がお気に入り。
139:「コクーン 第5話」 性獣群発症(クライマックスアーミー)
175:「エピローグ05」 描き下ろし
能力によって、以前騒ぎを起こしていた「伊月駈(いづき・かける)」
それがため、夏休みの間はずっと引き籠っていたんですが、追試のため仕方なく学校へ来たのでした。
教室には他にも何名か追試となっていた生徒がおり、バレエの大会を控えて親の監視下にある「明月院(みょうげついん)アンリ」もその中におりました。
追試中、ひょんな切っ掛けから、「駈」の”性獣群発症”が発動し、クラス中がパニックとなる中…、
ふと自由な時間を持った「アンリ」は、彼を連れて屋上へと走ったのでした。
大雑把にはそんなん。
彼の”性獣群発症”とは、生み出した生物にあまガミされるとイカされてしまう、というもの。
性別や年齢は問わず。
追試場面のコマを見たところでは、一度に18体ほどの生物を発生させていました。
コレがまた、えらく可愛らしい風体なんですけどねー。
(モデルはウルトラマンの二次元怪獣だそうです。なるほど!)
その混乱によって、つかの間の自由を得た「アンリさん」
登場時とは打って変わってテンション高く、年相応な表情を見せていました。
そうした彼女だからこそ、の展開なのでしょう。
屋上えっちでした。
どちらも初めてなんですが、ここで能力が役立っています。
これは、いいかも(笑)
描き下ろしもこれまでとは違う雰囲気で、素敵なものでした。
でも…教室のシーンで、なにゆえすぐ隣にいた彼女だけ噛まれなかったのか、謎ですね。
※蓮見万葉
177:「コクーン 最終話」 素質抽出力(コクーンブリンガー)
211:「エピローグLAST」 描き下ろし
「葛谷堅次」の能力”素質抽出力”は、対象者のコクーン能力を引き出すというもの。
誰もが数秒で能力者になれるということで、彼は皆の期待を集める人気者になっていたのでした。
そんな「葛谷」に警告してきた「蓮見万葉(はすみ・まは)」は、隣のクラスの女子。
以前は目立たなかったこともあり、忠告を無視したものの、副作用が出始め。
彼に引き出された同級生らも同様で、今度は逆に非難されるようになってしまったのでした。
まぁ、そうしたもんですよねー。
そもそも能力は欲求不満から発症するモノでしたから、より枯渇していった、ということなのかな。
細かい事はともかく、あの孤立した状況で「万葉さん」が優しい。
えっちで慰める、みたいなパターン。
いや、良い娘さんでしたよ。
2話「超聴覚」とも似た教訓めいたお話で、また極限状態での救いは非常に温かく。
最後に相応しいエピソードだったと思います。
しかし。
そんなんこんなでの、描き下ろし部分がまた最高。
わはは。
確かに言うとおりではあるんですけどね。
【 その他 】
そんなこんなで、「星憑ネオン」センセでした。
ぶっちゃけ…すっかり忘れてましたが。
これが「さきうらら」センセの次の名前だったかー。
うっかり見逃すところでした。
まだ慣れませんね。
また、正直なところ、↓表紙もぱっと目に入るものではなかったので…。
ただ、読んだらコレが面白い。
さすがでした。
巧くえっちと思春期の不安定さが描かれていました。
結構、能力ははっちゃけたモノでしたけどね。
逆に言えば、想像広がるかぎり、ずっと続けられそう。
シリーズみたいにしてくれたらいいなぁ。
今回は男子ばかりだったので、女の子が発症して困惑するような話が見たいです。
どうでしょうか。
★「星憑ネオン(さきうらら)」センセの漫画紹介記事
「おねだりパレード」
痴女シリーズ「痴女が恋しちゃダメですか」の続編。
「蜜愛フルコース」
一般系り短編集。社会人向けなソフトえっち話。
「蜜祭り」
山奥の村での”奇祭”を題材とした、ふんどし姿のヒロインらがポイント。
「盲姫~めしいひめ~」
やや重いタイプの近親えっち漫画と、巨乳な従姉妹のエピソードを収録。
「嫁まみれ」
痴女シリーズの最新作ほか、別単行本のキャラもちらほら登場しています。
「淑女の融点」
通産で10冊目となる単行本。短編集ですね。
「ときめき懺悔室」
痴女シリーズの結末「バースデイ」、中編「神さまのいうとおり」を含む単行本。
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・絵柄 :●●●●◎
・お話 :●●●●●
・漫画 :●●●●●
・独創性:●●●●◎
・属性 : [成年] 超能力、思春期、ラブコメ、
・構成 : カラー(4P)、6話+エピローグ収録(全て表題作・1巻完結)
・おまけ: カバー裏にコクーン能力解説・あとがき、ゲストページ、
描き下ろし「エピローグ01~LAST」
本との出会いは一期一会、漫画もまたしかり。
本日紹介は「星憑ネオン(ほしつき・ねおん)」センセの「蒼のセカイと花咲くカラダ」です。
※左:又海静香、右:里見詩乃
【 構成・絵柄 】
単行本、1冊まるまるの長編漫画。
連続モノですが、それぞれに繋がりはなく。
各話とも1話完結で、設定を同じにしたオムニバス漫画となっていました。
ジャンルとしては、思春期ラブコメ。
何かと悩ましい時期なので、そうコメディーちっくではないんですけどね。
詳しくは後述しますが、ポイントに超能力があり。
ややファンタジーな色もありました。
その超常現象な部分と、若く不安定な時期の心情が交じるストーリーで、またそれぞれしっかりページを割いて描かれているため。
お話の読み応えはいつも通りにガッチリ。
軽くはなく、そう重々しくもなく、それでいてえっちは濃厚。
…と、ストーリーものの成年漫画として抜群な出来栄えでした。
設定は同じですが種類が多種多様で、各話まったく異なる色あいというのも、漫画を面白くした要因だったと思います。
すっきりとした線の作画。
濃淡・描き込みはそう細かいほどではなく、さっぱり傾向。
見易い作画だと思います。
場面によっては、かなりこざっぱり見えるとこもありました。
これはメリハリの範疇かなー。
えっちシーンになると、中・大コマも増え、ごっちゃり感も増していて。
パワーと迫力あるものになっていました。
表情や漫画表現に優れ、細かなところを感じさせません。
やや縦長で、小さい鼻とあまりデフォルメされない各顔パーツという人物絵。
リアル過ぎず漫画っぽさも残した、ティーン絵でした。
個人的には、あまり仰々しくないスタイルが自然で良かったです。
白黒絵のが味ある方なので、判断は裏表紙のカット絵がオススメ。
あるいは「ティーアイネット」さんのHPかな。
【 収録話 】 6話+エピローグ収録
第二次成長期の際、一時的に発症する特殊能力”コクーン”
その特殊能力は個々人によって様々で、当人の潜在意識と関わりがあるらしい。
原因は思春期の欲求不満。
抑制のためには頻繁に性処理をする必要があり、怠ると暴走する危険性もあるのです。
発症期間は平均1、2ヶ月程度。
女子よりも男子のが症例多く、子供特有の症状のため、成人になるにつれ徐々に消えていくのでした。
…ざっと基本設定の説明書きをしました。
めんどくさく感じるかもしれませんが、この設定をキッチリ確認しておくのは、漫画を楽しむために必要。
まぁ、各話の冒頭にはキチンと説明あったので、読み飛ばさなければ把握できると思います。
そのあたりは親切だったので、問題ないでしょう。
要するに、
”思春期に性処理をキッチリしていないと特殊能力が発症してしまうことがある”
ということですねー。
効果は千差万別で無意味ものもあるため、発症したことに気付かない例も多いそうなんですが。
↓下の各話で語られてるものは、当然ながらどちらも目立つ派手な能力になってます。
そんなんを発端としたエピソード群ですね。
各話に直接の繋がりはないものの、おそらく学校・舞台設定は同一な様子。
同じ制服で、ちらと顔を見せてた保健医も同じ方のようでした。
ただし、各話それぞれの主要キャラが別エピソードにゲスト出演することはなかったと思います。
たぶん…。
003:「コクーン 第1話」 透視能力(クレアボヤンス) カラー原稿あり
039:「エピローグ01」 描き下ろし
「六辻京(むつじ・けい)」の能力は、意識を集中するとまる見えになる”透視能力”
発症してからというもの、幼馴染み「光峰叶(みつみね・かなえ)」が処理の手伝いをしてくれるようになっていたんですが。
淡々と性処理をする彼女に複雑な感情を覚え、
「インランぽくて、なんかキモイ」
思わずそう言ってしまったのでした。
まぁ、恋愛感情に発展してのソレではないからなぁ…。
単純にラッキーと考えればいいんですが、色々とややこしいお年頃ですもんねー。
先の発言で「叶さん」に避けられるようになっていた「京くん」が、学校で倒れてしまったことが切っ掛け。
うん、仲直りできて良かった。
「叶さん」は見事な貧乳っぷりでしたよ。
なにゆえ彼女があーまで親身になってくれているのか、後半で判明します。
「……まさか、透視してる!?」
のコマが好き。
成年漫画ですし、セオリーならば良い思いを目一杯にしそうな特殊能力なんですが。
こうした視点で描かれるのが、この漫画のポイントでしょう。
それがまた、お話に深みを持たせてるんですけどね。
なお、各話にある描き下ろしの後日談は、どちらも本編からだいぶ後の風景となっています。
041:「コクーン 第2話」 超聴覚(クレアディエンス)
069:「エピローグ02」 描き下ろし
なんでもソコソコこなす、という評判の「四屋」
彼の発症した能力は”超聴覚”で、あちこちの声・物音を聞くことができる、というもの。
今ではボリュームや感度を、好きなように調整できるようになっていたのでした。
そんな「四屋」のお目当ては、近所の喫茶店でバイトをしている同級生「又海静香(ふたみ・しずか)」
コクーンによる恩恵から、実は彼女も自分を意識していることを知っており、日々通っていたんですが。
ふと聴こえた彼女の不安げな鼓動をたどってみたところ…というもの。
「四屋くん」は先の彼と違って能力を自在に使いこなしており、自らの恋愛にもちゃっかり利用していました。
冒頭で、”なんでもソコソコこなす”という評価をクラスメイトからされていましたが。
デキるだけあって、割りきれる性格なのでしょう。
良くも悪くも。
ヒロインの「又海さん」にはとある秘密があり、それもあってえっちへの流れはごくスムーズ。
彼女としても気になる相手だったので、終始良い感じなんですけど…このお話のポイントはその後。
もしかしたら想像できちゃうかもしれませんけどね。
(↑たぶんその通りだと思う)
あの反応は当然のものでしょう。
ただし、そうしたマイナスにもめげず、読後感は良いものでした。
※左:性欲具現化症、右:明月院アンリ
071:「コクーン 第3話」 狼症候群(ライカソロフィー)
105:「エピローグ03」 描き下ろし
「九重尚樹」が友人らとふざけていた際に発症したのが、”狼症候群”
姿・能力がまるまる狼男となってしまう、これまでのエピソードとはまた全然趣が異なるもの。
完全に化け物に変化するというド派手な能力で、その過程では中途半端に耳だけ出てたりもしていたので。
(※その際には耳4つでした)
引き籠ってしまうのも納得。
そんな彼を訪ねてきていたのが、クラスメイト「里見詩乃」さん。
変化した姿を”可愛い”と好意的に評していた彼女を、ひょんな切っ掛けからその能力によって命を救うこととなるのでした。
「とんでもない光景だよね…」
とか言ってましたが、その通り。
さて、元に戻す(抑制)ために必要なのは~ということでのえっち展開です。
おそらく、「里見さん」はもともと好意持っていただろうし、危険なところを助けられた直後ですから。
色々と言い訳もできるだけ、こちらもえっち展開はスムーズだし、必然のもの。
ずっと狼男状態だったので、なんだかファンタジーちっくな光景。
えっちでも、変化後の能力が発揮されてましたよー。
「人狼化するとこんな大きくなるモノなの…?」
という発言は後々にポイントとなっているので、覚えておいてください。
107:「コクーン 第4話」 性欲具現化症(セクシャルマテリアライズ)
137:「エピローグ04」 描き下ろし
真面目なクラス委員長「七門」に発症した”性欲具現化症”とは…。
半裸の女性がふよふよ彼の周囲を浮かび、好き勝手な言動をするというもの。
こんな能力もあるのかー。
また漫画っぽいものですね。
彼女はエロスの塊みたいな存在で、あんなのにふらふらされたら…クラス会で議論するどころではなく。
業を煮やした副委員長「千崎敬子」が、
”彼に処理をさせるべく監視する”
と言って、2人して教室を離れるのが切っ掛けです。
「七門くん」はごく真面目な質で、処理自体を嫌悪しているみたい。
2人きり(発症した女性を含めると3人)で、この後どうしようかという段になり。
観念した彼の告白で、”性欲具現化症”の正体が判明していました。
予測がついていたんですね。
いちおう、どんなんかは秘密。
当人の潜在意識と関わりがある、とされているので、本人には想像できていたのでしょう。
(あるいは彼女自ら正体を明かしたのかも)
お相手の副委員長「千崎さん」も、みつ編みお下げでいかにも真面目そうな雰囲気なんですが。
意を決し、”処理の補佐”をするのでした。
うわ、このシチュエーションはまたいいなぁ。
その際に、いかにも賢そうな「七門くん」の行動に注目。
羞恥プレイですね(笑)
ここはオチも描き下ろしも実にいい感じでした。
収録でこのお話がお気に入り。
139:「コクーン 第5話」 性獣群発症(クライマックスアーミー)
175:「エピローグ05」 描き下ろし
能力によって、以前騒ぎを起こしていた「伊月駈(いづき・かける)」
それがため、夏休みの間はずっと引き籠っていたんですが、追試のため仕方なく学校へ来たのでした。
教室には他にも何名か追試となっていた生徒がおり、バレエの大会を控えて親の監視下にある「明月院(みょうげついん)アンリ」もその中におりました。
追試中、ひょんな切っ掛けから、「駈」の”性獣群発症”が発動し、クラス中がパニックとなる中…、
ふと自由な時間を持った「アンリ」は、彼を連れて屋上へと走ったのでした。
大雑把にはそんなん。
彼の”性獣群発症”とは、生み出した生物にあまガミされるとイカされてしまう、というもの。
性別や年齢は問わず。
追試場面のコマを見たところでは、一度に18体ほどの生物を発生させていました。
コレがまた、えらく可愛らしい風体なんですけどねー。
(モデルはウルトラマンの二次元怪獣だそうです。なるほど!)
その混乱によって、つかの間の自由を得た「アンリさん」
登場時とは打って変わってテンション高く、年相応な表情を見せていました。
そうした彼女だからこそ、の展開なのでしょう。
屋上えっちでした。
どちらも初めてなんですが、ここで能力が役立っています。
これは、いいかも(笑)
描き下ろしもこれまでとは違う雰囲気で、素敵なものでした。
でも…教室のシーンで、なにゆえすぐ隣にいた彼女だけ噛まれなかったのか、謎ですね。
※蓮見万葉
177:「コクーン 最終話」 素質抽出力(コクーンブリンガー)
211:「エピローグLAST」 描き下ろし
「葛谷堅次」の能力”素質抽出力”は、対象者のコクーン能力を引き出すというもの。
誰もが数秒で能力者になれるということで、彼は皆の期待を集める人気者になっていたのでした。
そんな「葛谷」に警告してきた「蓮見万葉(はすみ・まは)」は、隣のクラスの女子。
以前は目立たなかったこともあり、忠告を無視したものの、副作用が出始め。
彼に引き出された同級生らも同様で、今度は逆に非難されるようになってしまったのでした。
まぁ、そうしたもんですよねー。
そもそも能力は欲求不満から発症するモノでしたから、より枯渇していった、ということなのかな。
細かい事はともかく、あの孤立した状況で「万葉さん」が優しい。
えっちで慰める、みたいなパターン。
いや、良い娘さんでしたよ。
2話「超聴覚」とも似た教訓めいたお話で、また極限状態での救いは非常に温かく。
最後に相応しいエピソードだったと思います。
しかし。
そんなんこんなでの、描き下ろし部分がまた最高。
わはは。
確かに言うとおりではあるんですけどね。
【 その他 】
そんなこんなで、「星憑ネオン」センセでした。
ぶっちゃけ…すっかり忘れてましたが。
これが「さきうらら」センセの次の名前だったかー。
うっかり見逃すところでした。
まだ慣れませんね。
また、正直なところ、↓表紙もぱっと目に入るものではなかったので…。
ただ、読んだらコレが面白い。
さすがでした。
巧くえっちと思春期の不安定さが描かれていました。
結構、能力ははっちゃけたモノでしたけどね。
逆に言えば、想像広がるかぎり、ずっと続けられそう。
シリーズみたいにしてくれたらいいなぁ。
今回は男子ばかりだったので、女の子が発症して困惑するような話が見たいです。
どうでしょうか。
蒼のセカイと花咲くカラダ (MUJIN COMICS) (2013/10/11) 星憑ネオン 商品詳細を見る |
★「星憑ネオン(さきうらら)」センセの漫画紹介記事
「おねだりパレード」
痴女シリーズ「痴女が恋しちゃダメですか」の続編。
「蜜愛フルコース」
一般系り短編集。社会人向けなソフトえっち話。
「蜜祭り」
山奥の村での”奇祭”を題材とした、ふんどし姿のヒロインらがポイント。
「盲姫~めしいひめ~」
やや重いタイプの近親えっち漫画と、巨乳な従姉妹のエピソードを収録。
「嫁まみれ」
痴女シリーズの最新作ほか、別単行本のキャラもちらほら登場しています。
「淑女の融点」
通産で10冊目となる単行本。短編集ですね。
「ときめき懺悔室」
痴女シリーズの結末「バースデイ」、中編「神さまのいうとおり」を含む単行本。
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