■金烏玉兎恋歌 (腐蝕)
★まんがデーター [18.0/20.0]
・絵柄 :●●●●◎
・お話 :●●●●○
・漫画 :●●●●◎
・独創性:●●●●●
・属性 : [成年] 細身、ラブコメ、
・構成 : カラー(4P)、6話収録。
・おまけ: あとがき・4コマ、カラーイラスト。
本との出会いは一期一会、漫画もまたしかり。
本日紹介は「腐蝕(ふしょく)」センセの「金烏玉兎恋歌 きんうぎょくとれんか」です。
★★単行本構成、ほか ★★★
収録は6話で、全て短編。
最近の傾向そのまま、各話のページ量は多く。
読み応えとしては問題ありませんでした。
おそらくは、手に取った際に感じると思いますが。
カバーはさらりとした、手触りの良い紙質。
いかにも高そうな感じです。
そのカバー外すと…前面はタイトルなどが文字だけのごくシンプルなもの。
そして裏面は、なんと印刷なくて真っ白、という仕様。
こうしたの久しぶりで、ちょっと驚きました。
色々難しい(笑)場合、カバー外しておけば、まさかエロい漫画だとは感じられないと思います。
…たぶん。
そうした仕様そのまま、漫画も結構独特な仕上がり。
詳しくは後述しますね。
おまけはあとがきと4コマ、そしてカラーイラスト。
あとがき・奥付ページは白黒なのですが、カラーページと同じ上質な紙質でした。
ううん、贅沢な使い方ですねー。
※アズハさん
★★絵柄について ★★★
あれ、こんなんだっけか?
…というのが、初見での印象。
試しに、前巻「瀛州迷花録」を見てみたところ~。
なるほど、そっちはデジタル調で綺麗にまとまってたんですね。
改めて見比べて、だーいぶ雰囲気が変わったなぁ、と。
(※前回レビューの際の画像など復活させてます。リンク先参照、あるいは「ジーオーティー」さんのHPでのサンプル参照)
今回は輪郭線が特に太く、全体も強めの線。
やや粗いタッチになっていて、擬音なども含めて”線画”、といった感覚。
かなり個性が前面になっていて、オシャレっぽい雰囲気なのですが。
癖の強さがため、ハッキリ好き嫌い分かれそうでした。
コマ割りは細かく、小さいコマも多め。
小コマでもしっかり描かれていて、あちこちのバランスは良好。
枠間はほぼ確保されていたものの、かなりごっちゃりとしてました。
もう1つ、見ていて感じたのが白い女性。
特に冒頭からの2話がそんなんだったのですが、髪から目まで真っ白。
色ついてない訳ではないんですけどね。
皆さん長身で細身。
ちょっと痩せてる感あったので、ぽっちゃり好きには合わなさそう。
背景や小物はリアルな人物絵と合っていて、クオリティを数段階上昇させていました。
カバーの彩色絵にも独特な雰囲気があったものの、白黒絵での強い個性は薄まってます。
気になる方は、サンプルなどでしっかりチェックすることをオススメします。
★★収録話について ★★★ 6話収録
005:「落暉対酌」 てっきたいしゃく
サバサバとした性格の職場同僚「アズハ」
一晩泊めてほしい~、とく「久田」の部屋にやって来た彼女は、彼氏と別れて行く先がなくなったことを語ったのでした。
今回↓表紙はこちらの「アズハさん」
そちらもエロいというより、格好良い女性な印象を受けると思いますが、漫画でもそんなん。
えっち展開は当然ながら彼女のお誘い。
「久田くん」の反応はまたリアルで楽しい。
彼女にも当然ながら可愛らしいところがあって、中盤からの流れがまた良かったです。
しっかり想いを告げた「久田くん」は頑張った。
オチの2ページ、やり取りが好き。
045:「明月照心」 めいげつしょうしん
小学校からずっと同クラスというだけでなく、塾や部活まで一緒だった「藤宮ひかる」
お互い仲良く、成長した後も親交は続いており。
その近さがため、はっきり言葉にできないままだったものの、なんとない好意を抱いていたのでした。
こちらのヒロインは裏表紙の彼女。
冒頭、ちょっとした引っ掛け要素があって。
中盤に差し掛かるあたり、????ってなると思います。
詳細は伏せときますので、ぜひ読んでみてみて。
中性的なところが魅力な彼女。
えっちの際に照れまくっているところが、実にキュートでした。
うん、スタイル自信ない娘には、ぜひあーして欲しいですね。(例え演技だとしても)
途中で中断するあたり、この漫画っぽくて逆に良かった。
2人で外出の際、ドキドキしただろうなぁ。
085:「開煙睹情」 かいえんとじょう
同じ科学部で仲良かった「伊伏真夜(いぶせ・まや)」
しかし、半年ほど前に母親を亡くしてから雰囲気が変わり。
やがて不登校になってしまったのです。
その変化っぷりから、距離を置くようになっていた「京本」
プリントなどを届けるべく、久しぶりに彼女と会うこととなってたのでした。
学生カップルが登場する、青春話なエピソード。
どっちの感覚もよく分かる。
まあね、あの年頃の男子には荷が勝ちすぎるわね。
ただ、まぁ…イイ切っ掛けを得て、「京本くん」はかなり頑張っていたと思います。
「真夜ちゃん」が許してくれたのも、そうした面を十分に感じられたためでしょう。
個人的には蹴っ飛ばされた後の、それぞれの心理戦が好き。
ここでも「京本くん」はよく立ち向かってましたよ。
127:「欺血嬌血」 きけつきょうけつ
「鹿乃」が付き合う「カズ」はいわゆるダメ男。
ただ、それがため自分に従順・依存していて、独占できている~といった感覚もあり、特に気にはしていなかったのですが。
友人の誘いで、パワースポットだという神社に願掛けしたところ、なんだか真面目になっていて。
どうにか元のダメ男に戻すべく、穢れた事を仕掛けるのでした。
ヒロイン「鹿乃ちゃん」が楽しいラブコメ話。
普通、彼氏がちゃんとすれば嬉しいものだと思うんですが…。
まぁ、彼女の考えも分かる・分かる。
「鹿乃ちゃん」は結構な美人だと思うんですが、自己評価は低いのかな。
穢れ度合を高めるため、やったのが…コスプレ。
エロメイドですかね、よくお似合いでした。
オチとか見る限り、やっぱり願掛けは叶ったっぽいですかね。
ああした異形の像あるならば、ひでるさんもぜひ見に行きたいです。
※左:鹿乃ちゃん、右:氷室さん
149:「恋色臉譜」 れんしょくれんぷ
口数少なく、クールな同僚「氷室」から呼び出された「沖上」
会話の術を教えてほしい、と1日共にぶらつきながら会話することとなったのでした。
こちらの「氷室さん」は中扉にてカラー絵が見れるのですが。
そのイラストが素敵でした。
ただ、まぁ…神経質そうで声かけけづらい、は納得。
後の展開など見る限り、「沖上くん」は前から好意持たれてたのかな。
(※お風呂のくだりとか、いかにもモテそう)
作中、カラー絵でもあったように、案外可愛らしいもの好きっぽくて。
ちょっと、彼を意識するきっかけとか、彼女視点でのエピソードとか見てみたいです。
175:「妖爛魔行」 ようらんまこう
同じ魔道士一族との決闘に向け、腐藤流魔道士「腐藤爛歩(ふとう・らんぽ)」は召喚の儀式を行ったのですが…。
出現した、妖魔「パナメーラ」はエロい女性タイプで、期待していた強力なものとはかけ離れていたのでした。
収録ではかなり異質なファンタジー話。
また、ドがつくようなコメディー話になっていて、収録位置ラストなため楽しく読み終えることができるようになってました。
召喚シーン。
PCでやってるのが、なんだか女神転生みたいで妙に興奮(笑)
こんなん(※「女神転生」はここから始まった!/佐々木潤さんの記事)
ううん、懐かしいですねー。
なお、召喚された「パナメーラ」は単にエロいだけでなく、彼の手持ち妖魔2体を一撃で粉砕してました。
おお、全然イケそうですよ!
漫画の流れはこうしたもののセオリー。
ただ、まさかオチがあーだとは思いませんでした。
あっちの妖魔もイイですね。
なお、「触手は雑誌的に無理」、といった発言が楽しかったです。
触手ダメなの…。
★★リンクほか ★★★
テーマ : 成年コミック・マンガ
ジャンル : アダルト