■愛を注いで (背中が尻)
★まんがデーター [17.5/20.0]
・絵柄 :●●●●◎
・お話 :●●●●◎
・漫画 :●●●●◎
・独創性:●●●●○
・属性 : [成年] 青春、学生、制服
・構成 : 7話収録。
・おまけ: あとがき、描き下ろし「大人になっても」 、
カバー裏にヒロインプロフィール、加筆修正あり。
本との出会いは一期一会、漫画もまたしかり。
本日紹介は「背中が尻(せなかがしり)」センセの「愛を注いで」です。
★★単行本構成、ほか ★★★
収録は7話という単行本。
うち、描き下ろし漫画が1つあるのですが、ほかと関わらない、完全に別な短編でした。
そのため、特に連続話はありません。
(※同キャラっぼい娘がゲスト・メインで2話分登場していて、それは連続っぽかったです。詳しくは後述します)
お話ジャンルについて、どうしようか…とか思っていたところ。
紹介帯に、「青春はイタくてキモチイイ。」 といった文言が。
あ、なるほど、それだ。
青春話だ!!
…といった流れから、↑属性については青春としています。
甘いものもありましたが、収録はどっちかというとビターなもの多め。
ただし、ブラック、~というほど黒々しくはなかったため、ある程度苦手な人も大丈夫。たぶん。
げんなりするようなモノではないです。
可愛くラブいものでないため、ジャンル違いには気を付けて。
また、おまけとしてはあとがき、プロフィールなどあったのですが。
中扉…なかったです。
余ったページなどもなく、足りなかったんでしょうかね。
あ、カバー裏にある、各登場ヒロインらのプロフィールが良かったです。
それぞれキャラが書いたという設定らしく、筆跡がそれっぽかったり、デコられてたりしていて、それぞれの性格を感じられるものでした。
チェックマークひとつ見ても、それぞれの違いが垣間見えてて楽しい。
こう見てると…やっぱり「かなみちゃん」だなぁ、とか思いました。
(※後述します)

※幼馴染み「七瀬かなみ」
★★絵柄について ★★★
作画はおおむね↓表紙そのまま。
当然そちらはカラーの良さあるのですが、ほぼ同じ感覚です。
やや大きめの黒目、それなりに描かれた鼻。
ざっくり、絵的なデフォルメはそう強くなく。
スタイルも適度なくらい(実際はそこそこあるのですが)
ちょっとリアルっぽさも感じられる、美少女然とした仕上がりです。
可愛さについては抜群。
作画は綺麗な線で、乱れなく丁寧。
デジタル調な色彩で、強さ抑え目。
黒色とか、過ぎないくらいの濃さになってます。
それなりに白比率あって、画面はすっきりとした仕上がりでした。
漫画はだいたい適度なまとまり。
擬音などイイ感じで、結構賑やか。
ただ、パンチ力は気持ちそう強くなかった印象です。
人物ほか、コマ内配置、ページ配置などちょっとしたバランスの悪さも感じました。
おおむね良くは描かれていましたが。
もうひと安定あれば…より良かったと思います。
★★収録話について ★★★ 7話収録
001:「君の大きないっぽ」
周囲から、真面目・優等生である~と評されていた「早瀬みこと」
しかし、当人はそれをコンプレックスに感じており。
興味のあったえっちのため、マッチングサイトに手をだしたのです。
これが、ブラック全開な漫画であったなら…今頃、後悔すらできないトンデモな目にあっていそう~とか、妄想しました。
オチの「みことちゃん」を見る限り、それなりに良い人っぽかったので、そこは安心。
ただ、まぁ…。
どうにも、そう器用そうな娘には見えず。
後々に、何らか困ることとなるかなー、とか思います。
しかし、相手したおっちゃんは、まさに大当たりだったろうなぁ。
025:「深度」
「二島もか」は将棋部の後輩「潤」にお手付きをするのでした。
…といった流れ。
彼女には想い人である先輩がいるのですが、関係は良くなく。
まだ純粋な彼を穢すことで、発散している~ような、黒々しいお話です。
そんなんなため、えっちにカタルシスないですねー。
おそらく、「もかさん」も色々と理解はしているのでしょうけれど。
なかなか、心はコントロールできないっぽくて、見ていて辛い。
終始イヤーな感じでしたが、イタみのある青春話としては完璧。
051:「きっと知らない」
彼女とケンカしてしまった「学」
落ち込む彼のスマホには、また先輩「麻丘まみ」から連絡が入ったのでした。
もともとは、委員会が同じだった、という程度の間柄。
しかし、先輩「まみさん」はごく優しく。
彼女とのことを相談するだけ…のはずが、関係までシテしまっていたのです。
読者には最初から、彼女がどんなんか明かされており。
後の言動など見る限り、ちょっと普通の娘…ではないですわね。
分かんないですが。
なんとなく…落ち込む彼が好きなだけ、とかではないかしら。
もし2人別れて、こっちに来たら即興味を失いそう。
(…というか、別れる様見届けてえっちしたのち、二度とその前に姿見せなくなるんでは)
カバー裏のプロフィールの感じも、なんとなく怖さを感じました。
過去に何らかあったのかなぁ。
077:「冬に芽吹く」
振られた、と部屋にやって来た、年下の幼馴染み「七瀬かなみ」
そんなんは毎度のことだったのですが、今回はやや雰囲気が違っていたのでした。
明確にそうという言及はなかったものの。
こちらの「かなみちゃん」は、前話の冒頭で登場していた娘と同一人物…でいいのかな。
(※原稿時期も直後でした)
彼にはヤンキーなどと称されていて。
実際に、髪・服装などはそうした雰囲気だったものの…実際のところ、ごくごく可愛らしい、普通の女の子でした。
収録では、この「かなみちゃん」がキャラ・お話共に好き。
そう、ストーリーとしても、収録では珍しく普通にラブコメしてましたよー。
下着もえっちで好きです。
097:「つま先は夕景」
同級生「溝口」から告白され、付き合うこととした「真嶋ちえ」
しかし、彼女は大好きだった教師との関係を引きずっていたのでした。
薄れるだの、忘れるだの、とモノローグありましたが…。
あくまでも肌感覚のことで、記憶としては強烈に彼女を支配し続けてましたね。
彼女自身、しっかり自覚ありましたが…。
まぁ、そのうち関係破綻するんだろうなぁ。
オチの2ページとか、まさにそんな感じです。
いかにも彼、邪魔だったんだろうなぁ~と。
※なお、裏表紙がこちらの「ちえちゃん」です。
お名前プロフィールは「真嶋」、作中で呼ばれていた名前は「真島」でした。
当人書いた(設定)のプロフィールに合わせてます。

※左:将棋部「二島もか」、右:先輩「麻丘まみ」
127:「エンドロールはやってこない」
人気のある先輩と付き合う、陰キャ系ゲーム好き女子「小川こひき」のカップル。
漫画で語られるアレコレは…心にしみる。
よーく分かる。
ただ、まぁ…人と話す時は、ゲーム中断するべきだと思うぞ。
顔見せたくないのだろうけど。
人気あるだけのことはあって、先輩さんは実によく出来た男性。
格好良い振る舞いをされていましたが…。
あまりそれに甘えすぎると、そのうち痛い目にあっちゃうぞ。
もう少し素直にならんとなぁ。
オチのあれ、呪い~は彼のほうだと思う。
147:「大人になっても」 描き下ろし
「堂村あいら」は仕事帰りのおじさんを優しく出迎えるのでした。
…そんな感じの、12ページ描き下ろし。
純愛短編、などと冒頭に書かれていましたが…。
普通に終わらないあたり、センセらしさですかね。
(ただ、まぁ…彼女の場合は現所のが断然幸せなんだろうなぁ)
三つ編みに制服・エプロンな「あいらちゃん」がキュートです。
★★リンクほか ★★★

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テーマ : 成年コミック・マンガ
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