■歌い手のバラッド 下巻 (クジラックス)
本との出会いは一期一会、漫画もまたしかり。
今回は…下巻、最終巻ということで。
当初は普通の形式でやるつもりでしたが、ネタバレバレになってしまいそうなので…。
ちょろっとで書かせていただきます。
(※それでもネタバレする部分はあるので、未読な方はこの先に進まぬようお願いいたします)
■歌い手のバラッド 下巻/クジラックス (※上巻)
・属性 : [成年] ロリ、ブラック、NTR
・構成 : 6話収録、2巻(上下)完結。
・おまけ: 下巻のあとがき、登場人物紹介、これまでのあらすじ、
描き下ろし「○○後の聖亜」、合間にボツのコーナー、
カバー裏に歌バラガールズのイラストのコーナー・漫画「干支ビキニルーレット」
収録は前巻からの続きで7話目から最終(11話)まで。
ここで5話分。
もう1話は描き下ろしで、ストーリーの後日談でした。
(※ネタバレ避けるため、上記構成部分のタイルトを伏字にしています)
なお、あとがき下には、さらにその後の風景が1コマあります。
ストーリー漫画で、前巻からの続きですが。
可愛らしい扉絵(※ここは収録でほぼ唯一っぽい癒しページ)の次には、登場人物紹介、これまでのあらすじ、~が文字・カット絵などでしっかり示されており。
かなり親切な構成でした。
当然、前巻は読んでおくべきでしょうけれど。
いきなりこの下巻から読んだとしても、おおむね理解はできるようになってます。
成年系・連続単行本のお手本にしてほしい。
驚いたのは、今回の冒頭6話目。
えー、前巻を見ている方は分かると思いますが、いきなりそちらの冒頭シーンに繋がる展開です。
もうちょっと引っぱってから、とか想像してましたが。
甘かったです。
ここの数ページの流れは…。
このネット時代で、誰にも起こりえるかもしれない、実に恐ろしいもの。
どうにもできんですわね。
各ヒロインらの、様々な反応が楽しい。
特に、主要メンバーの1人、眼鏡の「「和久井真由子」とか、よくそのキャラが発揮されてました。
(※下巻での彼女は登場どちらも良く、素晴らしく、脳内評価は爆上げでした)

※和久井真由子
また、22ページ(たぶん)目「おはよにうございます」からの流れはかなりリアルな描写で。
なんというか、読んでいて息苦しさまで感じましたよ…。
漫画のメイン、8から10話までは過去描写です。
主人公「聖亜くん」が、なにゆえあーなってしまったか、がたっぷり・じっくり描かれます。
8話目の前半までは…しっかり青春ラブコメしていたんだけどなぁ。
間違った、とかありましたが。
なんだろ…欠落した、とか、壊された、…のではないかしら。
10話とか、よく頑張ってるんだけどなぁ。
それでも、後半の流れがまた非常に良く。
画面にて描かれていた展開とは裏腹に、ちょっと心が軽くなるような印象。(本当)
正直、ここがため上巻を読んでいた時と比べて、心穏やか(?)に読めました。
今回、お話のあちこちに、前巻4話などに顔を見せていた男女キャラが再登場していて。
主要ヒロインは無論のこと、それらゲストのその後まで描かれてます。
特に11話前半では、「聖亜くん」とはまた異なる運命を辿る歌い手の描写があり。
震えました。
実際、あんなんなんだろうなぁ…、と。
後日談、描き下ろし漫画も素晴らしかった。
あれで、お互いに良かったんではないかしら。
非常に完成度の高い2冊でした。
成年漫画のセオリーとは違いますが。
今後の同業界発展のため、こうした漫画は必要だと思います。
テーマ : 成年コミック・マンガ
ジャンル : アダルト