■思春期は堕とし頃 (御歯黒溝)
★まんがデーター [20.0/20.0]
・絵柄 :●●●●●
・お話 :●●●●●
・漫画 :●●●●●
・独創性:●●●●●
・属性 : [成年] 学生、ブラック、青春
・構成 : 初単行本、6話収録。
・おまけ: あとがき。
本との出会いは一期一会、漫画もまたしかり。
本日紹介は「御歯黒溝(おはぐろどぶ)」センセの「思春期は堕とし頃」です。
★★単行本構成、ほか ★★★
収録6話は全て短編での構成。
ページ量は176ページくらいで、やや薄め。
後述しますが、お話のジャンルがため。
結構ボリュームは感じられるものでした。
単行本のくくりはLO…でしたが、そうロリロリっとはしてなく。
微妙な年齢・学生らヒロインが多く。
同じ「茜新社」さんであれば、「AOHA COMICS」のが感覚として近いと思います。
(…というか、なにゆえLOなのか疑問)
タイトル「堕とし」が示すように、痛い系な青春話です。
おまけはあとがきくらい。
そこそこテキストあって良かったんですが、各作品のコメントとか見たかったなぁ。
ただ、あとがき絵は持ってるライオン(ぬいぐるみ?)ともども可愛かったです。
あれは「琴里ちゃん」ですかね。
※左:バスケ部部長「松原柚花」、右:委員長「高橋」
★★絵柄について ★★★
男女とも、過ぎないくらいのキャラ造形。
…あ、ヒロインらは間違いなく可愛いのですが、素朴・普通っぽさがあって。
漫画的な美少女全としたものの一歩手前、…みたいな印象なのですが。
ううむ…表現難しいですね。
(※悪い意味ではないので、誤解なきようお願いします)
特に男性とかはそんなんで。
イケメンでもブサイクでもありません。
…そうした、極端さない所は漫画のポイントだと思います。
ヒロインらは丸い輪郭のふっくら頬。
通常は丸く、横長にもなったりする目と、その横あたりから描かれる鼻が特徴的。
ジャンルもあって、スタイルは控えめでした。
丁寧な細線で、適度なくらいの濃淡具合。
こちらが初単行本とのことでしたが、安定感は抜群。
濃過ぎず、かと言ってあっさりでもなく。
原稿は非常に見易く仕上がっていました。
お話は深刻・シリアスなものが多いのですが。
それを支える漫画表現・描写、そして変化のあるコマ割りのほか、背景や小物なども非常に良く。
あちこちのバランスにも優れていました。
特に引っかかる箇所はありません。
コメディーっぽいシーンほか、ちょっとしたリアクションなども優れてます。
カラーでもそう変化はなく。
どちらかというと、裏表紙のが判断に適切だと思います。
★★収録話について ★★★ 6話収録
003:「美容室初体験」
床屋に行く予定だった「高林菜優」
しかし、美容室でないことを揶揄されてしまったこともあり…。
ふと見かけた美容室に足を向けたのでした。
美容室と床屋。
まぁ、んな大した差はないのですが…。
年頃な女性らが集まると、こうした事って現実にもあるんでしょうね。
美容室でのえっち展開。
…で、通常の美容室なら、外から丸見えな筈で、こうした展開にはならんでしょう。
また、閉店している訳でもなさそうだったので、他のお客さんが来ることもあり得るでしょうし。
変な漫画。
しかし、当初の目的は果たせていて、オチとしてはまだ良い方かしら。
027:「優等生のナイショ事」
真面目に勉強していた「聡美」ですが、成績は芳しくなく。
遊びにも行けず、閉塞感を抱いていたところ…。
ストレス解消のため友人「名緒」の勧めに従ったのでした。
こうした導入なため、詳細描かずとも…おそらく、次がどーなるか想像できるでしょう。
あんなんながら、成績は良いらしい「名緒ちゃん」は逆に凄いですね。
地頭いいのかな。
複数えっち展開。
イヤーな展開ですが、オチがため読後感はよりげんなりすると思います。
彼らに酷い天罰が下ることを望む。
065:「バスケ部部長はままならい」
バスケ部の新部長として頑張る「松原柚花」
そちらの顧問教師「中村」と関係していたのでした。
ショートカットのスポーツ少女「柚花ちゃん」
ヒロインでは、彼女が収録で最もお気に入り。
ジャージ姿も可愛かったですよー。
実は教師「中村」は新婚であるというのがポイント。
こんなん…実際にもありそうですね。
特にオチとか、いかにもそんな感じ。
087:「私もう大人だから」
真面目な委員長「高橋」
眼鏡・三つ編みの地味目な彼女でしたが…実は教師と関係していたのです。
こちらもまた教師・生徒のカップル。
クラス内、カースト高い女子らがイヤーな感じ。
女の敵は女、ってやつですね。
こちらのお話は…個人的に、結構意外な展開・オチになってます。
色々ありましたが、収録では最もベストな終わり方ではないかしら。
眼鏡が良く似合っていて、「高橋さん」が実にキュートでしたよ。
111:「俺の娘」
月1度の面会日、娘「琴里(ことり)」と会った父「拓也」
実は、数回前の面会日に、2人は関係してしまっていたのでした。
近親関係なため、結構な重量感あるエピソード。
(回想シーンとかね)
こんな娘いたら…いいなぁ(笑)
個人的には…4ページ・1コマ目、後ろ姿・見上げ状態の「琴里ちゃん」が好き。
実に見事なパンチラしてます。
良し悪しはまぁ、ちょっと横に置いといて。
怪しげな義父がため、オチはあれで良かったんではないでしょうか。
ラストでの制服姿は実にキュートでしたよ。
※「本郷星伽」
141:「Re:start」
さて、前話もそれなりに重量感あったのですが。
収録ラストのこちらにて、読後感に凄まじい事になると思います。
精神状態微妙な時は、読まない方が良いでしょう。
教師に好意を持っていた「本郷星伽(ほんごう・せいか)」
しかし、周囲の女子らがため、その想いは誤解されていたのです。
こちらもまた、カースト高い(っぽい)女子らが強く影響していて。
まさに、女の敵は女、ってやつでした。
さらに、「星伽ちゃん」、そして教師の心の弱さみたいなのもあって。
結末は収録で最大級の重いものとなってしまいました。
後半6ページ原稿は見事でしたよ。
あー。
こーなってしまいましたが、先生も決して悪い人ではなくてね。
(個人的にはそんなにキモくは見えませんでしたし)
ちょっとしたボタンの掛け違えだったんだけどなぁ…。
★★リンクほか ★★★
テーマ : 成年コミック・マンガ
ジャンル : アダルト