■なんだかんだ言いながら (ヤギコム)
★まんがデーター [16.0/20.0]
・絵柄 :●●●◎○
・お話 :●●●●◎
・漫画 :●●●●○
・独創性:●●●●○
・属性 : [成年] ラブコメ、コメディー、
・構成 : 初単行本、8話収録。
・おまけ: AFTER WORD、加筆修正あり、
カバー裏におまけ漫画×2。
本との出会いは一期一会、漫画もまたしかり。
本日紹介は「ヤギコム」センセの「なんだかんだ言いながら」です。
★★単行本構成、ほか ★★★
エロマンガグランプリ(仮)受賞者、と紹介にありました。
成年漫画において、そうした冠は確実なこと多いのですが。
こちらもそんなんでした。
面白いです。
収録は全て短編での構成。
8話ありましたが、ページ量はそれなりで。
単行本はやや薄めな印象。
ただ、各話の出来は非常に良く、どちらも続きを見たくなるようなお話・キャラクター。
そんな要望を見越してか、実はカバー裏2面は収録エピソードのおまけ漫画になっていました。
追加で楽しめて幸せ。
そのほかのおまけとして、あとがきがありました。
※左:「香椎さん」、右:アシスタント・バニー「初森さん」
★★絵柄について ★★★
まず、↓表紙・裏表紙など、カバー絵ですが。
これですね。
白黒絵の良い点が、ほぼ発揮されていないように感じられるものでした。
だいぶ得点プラスして、問題ないと思います。
やや分かり辛いですが、紹介帯のカット絵のが判断には良いでしょう。
おそらくは。
センセ自身が、イラストより漫画のが巧みな方だと思われます。
表情・アクションなどよく動き、台詞ともかみ合っていて。
スラスラ流れるように読み進められます。
個人的にはテキストのチョイスも良かったです。
傾向としてコメディー調が多めだったものの、シリアスな場面などもイイ感じ。
漂う空気感には独特さがあって、どちらエピソードも雰囲気のあるものでした。
また、背景や小物がお上手で。
(※食事絵がおいしそうでした)
ちょっとしたコマが良いこともあって、説得力が増していると感じられました。
ちらほら、粗を多少は感じましたが、それは些細な程度だと思います。
強めな黒色での曲線。
そこそこ白比率あって、濃淡は強め。
小コマほか、重なること多く、変化感じられるコマ割り。
配置ほか、擬音・漫符も良く、引っかかることありません。
加筆修正がためか、奥付の原稿時期からそうバラつきもなかったです。
★★収録話について ★★★ 8話収録
001:「なんだかんだ言いながら」
バイトで怪我をして、全治2週間となってしまった「亮平」
手足の捻挫だったため、付き添った「香椎(かしい)」は食事などの面倒を見るべくその部屋まで同行するのでした。
こちらが表題作。
押しに弱いっぽい先輩に、ここぞとばかりに押しまくるエピソード。
「亮平くん」が推しているくだりでは、こっちもガンバレと熱くなりました(笑)
実に良い話。
タイトル通り、まぁ「香椎さん」はしっかり面倒みてくれるイイ女性で。
ある程度の好意もあったでしょう。
プレイ中、ちょっと嫌がってる感じがまた、刺さる人には直撃する(笑)と思われます。
漫画はだいたいそんなんでしたが。
オチでちゃんとフォローされるあたり、甘くて良いですね。
023:「運の尽き?」
サラリーマンに嬉しい、ビジネスカップル話です。
仕事でミスをしてしまった「ウラカワ」
後輩「桃瀬」は、からかいついでに手伝いにやって来たのですが…というもの。
あー、こうした事ありますわね。
悪いこと重なるとか…。
ただ、そうした際に、”かまってくれる可愛い後輩”がいるというのは、やっぱり漫画。
えっち展開も彼女が主導で、実にスムーズなものでした。
「…改めて、そう言われちゃうと私だって」
のコマが好き。
やや貧乏くじ引きがちな先輩にいいことあるかな。
043:「ガマンできるカナ?」
冷静沈着で、仕事場では非常に優秀な「カナ」
しかし、私生活はだらけていて、また欲望に忠実であるため。
彼女の面倒を見ていた従弟「毅一(きいち)」にお手付きをするのでした。
職場での能力に全振りをしているため。
普段はあーなんでしょうね。
しっかり家事のできる「毅一くん」との相性は良好。
欲望に忠実らしい彼女が、これまでエロいことしてなかったっぽい方がちょっと意外。
いちおう、それなりに気を使ってたかしら(笑)
作中ワードがしっかりオチに反映されてましたよー。
063:「調子コかせてリオ先輩」
異動(左遷?)となってしまった「智也」
その先輩でよくフォローされていた「リオ」は、
「私にできることなら、なんでも言っていいよ」
恩返しのためそうした事を言ったところ~という流れ。
タイトルから察せられると思いますが、漫画はコメディーなため。
えろいお願いです(笑)
しかも、適度にナナメ上であるのが可笑しい。
普段しれっとした態度な先輩「リオさん」と、熱くウザめな後輩「智也くん」のコンビがイイ感じ。
カバー裏の漫画もこの2人なのですが、そっちでも大暴走してましたよー。
この漫画好き。
なお、「智也くん」は社長の友人で。(※なお、社長と言っても小さい会社とのこと)
その社長は、「リオさん」の兄だそうでした。
もうちょっとこの会社どんなんか、見てみたいです。
他に従業員いるのかな。
081:「かかるかどうか」
次回作として催眠術を検討していたマジシャン「イグチ」
ロクなことなさそう、と考えたそのアシスタント「初森」は、やめさせるべく自らに術をかけるよう持ち掛けたのでした。
こちらは、バニー姿の「初森さん」を堪能する回。
非常にスタイル良く、編み・黒ストッキングな足はまさに完璧。
べたべた触れる彼が実に羨ましい(笑)
なお、漫画で催眠術はしっかり効いてしまうパターンなので。
色々言わされ、サレてしまう様がまた実にキュートでした。
※先輩「リオさん」
099:「それでも君には」
教師から当然のように明日のテスト問題を受け取っていた同級生「芹沢」
その場面を見てしまった「藤田」でしたが…彼女にバレていたのでした。
四角眼鏡で、ぱっと見は大人しそうな「芹沢さん」
(だいぶバスト目立ちますが)
実は2人は図書委員で、それなりに知った間柄。
成績良く(不正ですが)、委員の仕事もキチンとしていた、彼女の裏の顔~といったエピソードですね。
普段シーンとのギャップは凄かったですよ。
黙ってる代わりのお礼~、は当然ながらえっちでした。
漫画は…あー展開・オチに至っており、めでたし・めでたし、でしたが。
これ、現実なら。
あの娘の相手をするには、彼では荷が勝ちすぎると思います。
いいように使われてポイ、ですかねー。
119:「小牧は言いたいことがある」
学生時代からの関係がため。
恋人役となった「小牧」・「颯太」でしたが、終始かみ合わず。
どうにかするよう、演出家から指示をされたのでした。
もともとそうした目のようでしたが。
恨みもあって、「小牧さん」のジト目が強くて可愛い。
現実にあんなんを目前にするとしんどいですが、こうして漫画で見ると楽しいですねー。
また、着くずしたジャージにタンクトップ゛という恰好がエロくて素敵。
実に巧いこと「颯太くん」はえっちに持ち込んでいたと思います。
個人的には直接行為に至る「もう限界~」からのくだり3ページが凄い好き。
139:「モモノキ荘の住人」
問題だらけな住人が住むアパート「モモノキ荘」
管理人「アカギ」は、その問題な住人の1人「白石」に滞納している家賃支払いを迫るのでした。
家賃の代わりにえっち、という王道展開です。
管理人「アカギくん」が面白い。
雰囲気はいかにも若そうなんですが、えっちで彼女をメロメロにするテクニック・絶倫っぷり。
つっけんどんな雰囲気ですが、ふとした際に優しさも見えて。
なかなか良いキャラクター。
そんな彼に、ああした怠惰で調子乗りな「白石さん」というヒロインはピッタリ。
カバー裏のおまけ漫画でも、良いコンビネーションを発揮していました。
果たして、家賃は払われるのか!?
「モモノキ荘」は"問題だらけな住人が住むアパート"とのことだったので。
ぜひシリーズ化していただき、他キャラと「アカギくん」の絡みを見たいです。
★★リンクほか ★★★
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テーマ : 成年コミック・マンガ
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