■歌い手のバラッド 上巻 (クジラックス)
★まんがデーター [20.0/20.0]
・絵柄 :●●●●●
・お話 :●●●●●
・漫画 :●●●●●
・独創性:●●●●●
・属性 : [成年] ロリ、やりちん、ブラック
・構成 : 6話+α収録、現在上巻まで発売中。
・おまけ: 上巻のあとがき、下巻告知、
描き下ろし「いつぞやのエロイプ」・「クラスの男子」、
カバー裏に発情期の雌犬・おまけ第6話・沖縄。
本との出会いは一期一会、漫画もまたしかり。
本日紹介は「クジラックス」センセの「歌い手のバラッド 上巻」です。
★★単行本構成、ほか ★★★
エロ漫画という枠さえあやふやにする、圧倒的「クジラックスというジャンル感」
そうした文言が、紹介帯に書かれていました。
どなたが考えたのか分かりませんが、確かにその通り。
凄い。
こちらでの上巻という文言が示すとおり。
この後に続いていく単行本です。
巻末での告知そのまま、次で完結する様子。たぶん。
詳細は後述しますが、連続したストーリー漫画となってました。
…で、これがですね。
冒頭でちらと触れたように、よくあるえっち系なストーリーではなく。
なんと言ったらいいでしょうか…。
一言でいうと、ちょっとした癖のある漫画です。
あとがきにて、「燃え尽き症候群みたいになっていた~」とセンセは書かれていまし
他もそうなのですが、こちらを読んで納得。
なんというか…漫画には散りばめられた「クジラックス」センセの毒気みたいなものがあり。
読者側にもそれが感染するので、読んでいてだーいぶ消耗しました。
そりゃー、こうした漫画を描かれているのなら、色々すり減っていくのでしょう。
どうかご自愛ください。
★余談:
こちら単行本を読んだのは、寝る前だったんですが。
読後は、ずっとこの漫画のアレコレが頭の中をぐるぐる・ぐるぐる回っていて。
すっかり頭も冴えて、眠れなくなりました。
ひでるさんがまた、引っ掛かったものがいつまでも頭に残り続けるタイプなので。
(※ミステリーものとか…)
それ以降も、ふとしたタイミングでこちらを考えちゃってました。
早く下巻読んで決着つけたい。
なお、ややこしさありつつも、エロいはえろいです。
魅力的なヒロインらが、実に色々なことされちゃってました。
前巻読んでる方とか、またド・ブラックな漫画なのでは、~とか警戒するやもしれませんが。
少なくとも、今回でのえっちは全て同意あるもの。
ヒロインもラブラブです。
あと、読み終わった際には裏表紙の意味が分かりますよ。
※左:埼玉「関根すず」、右:茨城「高梨愛莉」
★★絵柄について ★★★
ちょっとしたカットにて現実味が加わる、背景・小物が実にお上手。
メイン・モブなど女の子らの服装も様々で、かつ成年漫画に寄り過ぎてなく。
画面には説得力がありました。
漫画はコメディー、リアルの比率良く、引っ掛かることなく読み進めれます。
あちこちバランスも優れており。
メイン部分はまたパンチ力ありました。
人物はのの字目でタレ目気味。
やや鼻下長め。
ロリ系ですが、背丈なども含めて縦長。
それなりに身長あって、男性陣もそう漫画・まんがはしてなく。
こちらもまた、適度にリアルさ感じられる仕上がりです。
すっきり線で濃淡はちょうど良いくらい。
やや黒色が強めな印象。
細かいコマ割りながら収まりは良く。
そこそこぶち抜きあったくらい。
ページは結構賑やかですが、見辛さありません。
↓表紙はカラーの良さとイラストちっくなため…。
裏表紙のカット絵が判断には良いでしょう。
★★収録話について ★★★ 6話+α収録
セクシャル的なものを売りに、若い娘から人気を集めていた歌い手「聖亜(せいあ)」
気さくな人柄で、サービス精神もある彼でしたが…。
裏ではファンの娘らに手を出す、やりちん男なのでした。
ごく簡単にはそんな導入部。
上下巻2冊で語られるストーリー漫画。
主人公「聖亜くん」が、やりちん男性なため…。
各話にて、様々なタイプのヒロインが楽しめるつくりです。
それでいて、主要な娘は複数回登場もしており。
キャラクター、変化する関係性なども楽しめるようになっていました。
また、いちおうの結末は冒頭で示されており。
何かと派手目な上巻に対し、下巻は…そちらに向かって、より厳しさある展開になっていくと思われます。
(※予告から、さらにもうひとオチ描かれるかなー、という期待もありました)
漫画の主人公「聖亜くん」
特に1話目では、ドス黒いモノローグがしっかり書かれていることもあって。
イケイケの単にイヤーな奴とだけしか見えていなかったのですが。
お話が進むにつれ、歌い手という仮面の外れた実際の彼をじわじわ感じられるようになり…。
現在あんなんでも、根っこの部分に…なんとない同族感があって。
全然好きにはなれないものの、どうにも嫌いになれなかった。
(彼が主人公位置、というのもあるでしょうけど)
特にですね、ライブ(4話)の描写が…身に染みる。
程度の違いはありますが、似たような経験あった方多いのではないでしょうか。
ひでるさんもそうした記憶あってですね。
特に挨拶後の2ページは…読んでいて実にしんどい、キツい。
また、5話オチ(ちょっと露骨過ぎる気もしましたが)以降は、さして彼が楽しそうに見えなくなりました。
それなりに制裁は喰らって当然でしょうけど、次の巻でどうなっていくのか心配。
↓表紙の娘「関根すず」ちゃん登場の1話目。
推しの家に行け、深い関係に発展していく、前半はラブコメちっくであったのですが。
前述したように、こちらでは「聖亜くん」のモノローグがため。
実にゲスい印象になります。
まぁね。
配信にて、セクシャルさを売りにしている彼がため…。
1人でのこのこ部屋まで行ったら、こーなるの当然。
恋愛的な要素にしても、その際のスパイスみたいなもんで。
ポッとコメント送ってきたファン相手に、そうした感情は普通おこらないだろうなぁ。
(※いちおう、「すずちゃん」はオフ会参加して直接会ってはいた)
単行本では描き下ろし漫画も担当。
こっちは普通に可愛らしいだけなので、安心して(?)読めるものです。
実は、彼女そのほかでも登場していて。
さすが↓表紙となっただけあって、この後は重要な役割になっていくと思われました。
デートからの2話目は「高梨愛莉」ちゃん。
お下げ髪の娘です。
漫画はほぼ彼女視点になっており、流れだけで言えばこれまたラブコメちっくの可愛らしいもの。
なお、当然作戦ではあるのだろうけど…。
いちおう、「聖亜くん」は前回同様に無理に誘ったりはしてなかったです。
そうしたガツガツしてないところがまた、やりちんなんだろうけど。
彼も言っていた、去り際のお尻描写がキュートで収録では最もお気に入り。
…とか思っていたら。
描き下ろし漫画のもう1つは、学校での「愛莉ちゃん」でした。
同級生の男子「阿部啓太」も顔を見せていて…というかその彼視点になっており。
青春してましたよ、ええ。
2話の前日譚になってるのかな。
こちらもまた、去り際のお尻、パンチラが素敵でした。
イベントでの3話は眼鏡の「和久井真由子」さん。
彼女は、ここで彼が考えていた女性像とピッタリ合った娘。
そのためか、先の2人とは違って、結構強引に仕掛けておりました。
後にもちらと顔を見せていましたが、彼女だけプレイ内容のレベルが違っていて楽しい。
あんなん見極める力は凄いなぁ、彼。
また、事後のお風呂ではキチンとアフターケアしてました。
ううむ、モテる訳だ…。
そのほか、センセの描かれているモブの女の子らが可愛いかったです。
読むの2周目でも結構精神にくる、ひでるさん苦手(良い意味で)な4話目。
ライブに出演することとなり、期待高まる「聖亜くん」でしたが…といった流れ。
数えてみたところ、ライブでのくだりは10ページくらい。
1~3話目まで、ずっと「聖亜くん」の凄さが描かれていたものの…。
ここでは実際での立ち位置がしっかり示されていて。
重い。
そこから一転、のこり22ページはいつも通り(?)でした。
5名ヒロインらが次々登場する、派手なもの。
先の「愛莉・「真由子」ほか、「陸奥真凜」、「上里璃緒」、「安木一華」といった個性的な面々が顔を見せてます。
なんというか…彼凄いなぁ。
スクール水着の「璃緒ちゃん」が好き。
※栃木「上里璃緒」
告知そのまま、日本全国ワンマンツアーの模様が描かれる5話目。
素人的には、大々的な会場でなくとも、小規模なライブハウスとか想像していたのですが…。
後に言及もされていたとおり、単にカラオケ・オフ会ですね。
まぁ、個人活動だし、そうなのかー。
こちらは構成ちょっと変わっていて。
えっちシーンはイラスト・テキスト(彼の書いている記録ノート)が散らばる、変則的なもの。
コマのある、通常の漫画形式な部分もちょっとありました。
…でね。
人数はそう多くないものの、ちゃんと各地にファンの女の子らが集まってきていて。
目的はどーであれ、表面上では優しく気さくなお兄ちゃんであり。
色々なサービスとかもしてました。
会った娘の背景などしっかり覚えてたり、仲間が打ち上げに誘ってきていたり…。
ひとズレ修正すれば、結構ないい人になりそうなんだけどなぁ。
(まぁ、ずっとイイ人の仮面では疲れるのかもしれませんが)
下巻でどーなっていくのか、正確なところは不明ですが。
モロモロ片付いた後は、もう少し真っ当に生きてほしい。
たとえどんな状況下であっても、支えてくれるだろう娘はいると思うので。
収録では問題となる6話目。
こちらも日本全国ワンマンツアーの続きになっていて、新潟、金沢、静岡、名古屋、大阪、高松、広島、福岡、そして沖縄まで…。
それら全て、当然ながら別の女の子です。
うん…彼凄いなぁ。
なお、メインは…今後に繋がる切っ掛け、ですかね。
ここでは、昨今であちこち語られる、風刺な要素もあって…。
読んでいてぞくぞくさせられました。
★★リンクほか ★★★
テーマ : 成年コミック・マンガ
ジャンル : アダルト