■遠い君に、僕は届かない (二峰跨人)
★まんがデーター [16.0/20.0]
・絵柄 :●●●●◎
・お話 :●●●●〇
・漫画 :●●●◎〇
・独創性:●●●●〇
・属性 : [成年] 凌辱、学生、制服
・構成 : 初単行本、8話収録(うち「挿れたいのは別のひと」×2、「多希と翔太」×2)
・おまけ: あとがき、おまけ(ヒロインのイラスト)。
本との出会いは一期一会、漫画もまたしかり。
本日紹介は「二峰跨人(ふたみね・こびと)」センセの「遠い君に、僕は届かない」です。
※左:花村千歳、右:朱野雫
【 構成・絵柄 】
収録は2話ほどの連続話が2つあるほかは短編での構成。
話数としては8話とやや少な目なのですが、それぞれのページ量は多く。
全246ページくらいの単行本となっていました。
持つと、手にぐっとくる重量感がありますね。
本のくくりは「AOHA COMICS」です。
ただし、AOHAでよく見られるような青春ラブコメ…みたいなんではなく。
悪い男性らに翻弄されてしまう、凌辱系な作品群です。
ブラックです。
そもそも、表題からしてどことなく不穏な雰囲気が漂っていてますよね。
お話によってはネトラレっぽいものもあります。
得意でない方は気を付けて。
絵柄はリアル調で綺麗なものです。
スッキリとした綺麗な線での作画。
やや強めですがおおむね適度な濃淡具合で、描き込みはしっかり。
コマ割りは中小で変化が大きく。
重なるような小コマが特徴です。
ジャンルもあってか、原稿は結構賑やかでした。
漫画はテキスト多め。
表現などはやや大仰に感じました。
背景・小物などはお話を邪魔していなかったものの、もうプラス頑張りが欲しい印象です。
人物画はデフォルメ度合が控えめで、良いバランスでリアルさあるもの。
それでいて適度に漫画っぽい所もあり。
ヒロインらは可愛らしく、男性陣はいやらしーく仕上がっています。
↓表紙などカラー絵は、白黒絵から濃さが抜けたような感じ。
裏表紙にてカット絵と共に判断するのが良いでしょう。
【 収録話 】 8話収録
007:「遠い君に、僕は届かない」
「松園歩」の幼馴染み「四元涼香」は空手部の主将。
密かに想いを寄せていたのですが…。
彼女はとある切っ掛けにて知り合った「相原大和」と付き合うこととなっていたのです。
しかし、「歩」は彼らの真意を知ってしまい~というもの。
こちらが表題作。
「大和」らの作戦にかかり、好き放題されてしまう「涼香さん」です。
そもそもの知り合う切っ掛けは、不良らに囲まれていたところを助けられた、というもの。
また、その成果を話し合っていた場に、「歩くん」が偶然に居合わせているという…まさに漫画・映画みたいなお話。
えっち最中の「涼香さん」は…さすがに途中で気付きそうにも思ったのですが、些細な点か。
※左:四元涼香、右:委員長「成瀬美月」
057:「善意の死角 ~その日委員長の純潔は奪われた…~」
男子らに脅されていた「前田唯」を発見した委員長「成瀬美月」
呼び出されたという場所に彼女と共に向かったのでした。
えー、責任感ある「美月さん」が彼女を助けるため巻き込まれえっちされてしまうもの。
よく見られる展開ですね。
ただ、それに至る前半部分が…思わせぶりなテキストと前後する時系列などがためか、正直ぱっと分かり辛い。
彼女の身代わりになったのだと思うんですけれど、何度も前後して確認しました。
「美月さん」はいかにも賢そうな眼鏡女子なのですが。
こうした展開の場合、たいてい無策なのが残念。
(まぁ、そしたらえろい展開にならんのでしょうけど)
091:「挿れたいのは別のひと」 前後編
「三橋昴」と付き合う「花村千歳」
しかし、友人から彼が他の女性と会っているという噂話を聞いてしまったのです。
彼に確認できないまま、不安を抱えていた「千歳」は、彼の友人「間宮幸生」に相談するようになっていたのでした。
「我ながらうまくやったな」
…とは、「幸生」の台詞。
そうですね、ほとんど計画にすらなってなく、穴だらけな仕掛け。
そもそも「昴くん」はあんな彼となにゆえ友人関係なんだろう。
(※なんとなく…漫画での見た目ほど「昴くん」はいい男ではないのかもしれない)
なお、タイトルはあーした感じですが、彼ともえっちまで済ませており。
冒頭話の「涼香さん」と違って、初体験でないのは多少の救いか。
「幸生」に対しては一服盛られてしまったようで。
このエピソードで「千歳ちゃん」は巻き込まれただけのようで気の毒。
151:「お金で買えるもの」
母親がため、伯父・伯母らに妹「凛久」の面倒をみてもらっていた「中田若葉」
また、親は借金も残しており…。
伯父に逆らえない状態になっていたのでした。
ほかヒロインらと違って、こちらの「若葉さん」は多少なりとも気丈さが見えます。
妹も抱えているので、頑張ってるんだろうなぁ。
少なくとも伯母はマトモそうだったので、まだどちらかには救いを求められそう。
というか、今のうちに何とかしておかないと、「凛久ちゃん」に手出されるぞ。
177:「暗く、そして濁った…」
付き合う「文哉」の父から、よからぬ相手から借金をしていると聞かされた「朱野雫」
そのため、彼の言うまま撮影に応じたのでした。
その気持ちは素晴らしいと思うのですが。
彼氏の問題(しかも直接当人ではない)に、そこまでしてしまう「雫ちゃん」もだいぶ脇が甘いわね。
しかも、結婚相手とかでなく、学生時代の彼氏ですから。
まぁ、あんな父親の息子だから、実際のところ「文哉くん」もどうか分かんないですけどね。
そんなんが作中で描かれなかっただけ、まだ良かったか。
下手すると後半に参加してくるのではないかと、ヒヤヒヤしました。
※芹澤多希
203:「勇気をあげたい」
229:「多希と翔太」
アパートの下の階に住む「芹澤多希」
面倒見良く気のいいお姉ちゃんで、「翔太」にとっては憬れの相手だったのですが。
ふとした切っ掛けから、彼女が抱える問題に直面してしまうのでした。
収録では連続話のもう1本がこちらの2話。
これまで、バッドエンドみたいなエピソードばかりでしたが…。
唯一、救いのある展開となってます。
主要な登場人物、「多希」・「翔太」のどちらも苦境に立ち向かうよう気概を見せています。
「翔太くん」は幼いながら、収録の男性陣ではダントツの男前。
特に1話目のオチでの言動は素晴らしいもの。
それがため、「多希さん」の意識を変えることに繋がったようでした。
彼女もまた、あーした状況にありながら、「翔太くん」を巧く導いていたかなー。
(※下手したら、また異なるバッドエンドになってたかもしれませんよね)
2話目はほぼ全編えっちシーンみたいなんなのですが、これがちょっと感動的。
非常に良いカップルなので、この後はぜひ巧くいって欲しいなぁ。
なお、ほとんどはゲスい漫画なものの、これが巻末に位置しているため。
最終的な読後感は良く、個人的には収録でダントツにこちらがお気に入り。
【 その他 】
以上、本日は「二峰跨人」センセでした。
こちらが初単行本とのこと。
おめでとうございます!
前述してきた通り…はい、ひでるさんは合いません。
とにかくヒロインらが気の毒で、男性陣はただひたすらに胸糞悪く…。
各話ともエロいとかなんとかいう印象はありません。
逆に言えば、漫画はそれだけお上手だということなのでしょう。
ジャンルがお好きな方はどうぞ。
せめて「多希と翔太」みたいなんであれば、いいのですが。
ひでるさんは…すみません、ここまでです。
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・絵柄 :●●●●◎
・お話 :●●●●〇
・漫画 :●●●◎〇
・独創性:●●●●〇
・属性 : [成年] 凌辱、学生、制服
・構成 : 初単行本、8話収録(うち「挿れたいのは別のひと」×2、「多希と翔太」×2)
・おまけ: あとがき、おまけ(ヒロインのイラスト)。
本との出会いは一期一会、漫画もまたしかり。
本日紹介は「二峰跨人(ふたみね・こびと)」センセの「遠い君に、僕は届かない」です。
※左:花村千歳、右:朱野雫
【 構成・絵柄 】
収録は2話ほどの連続話が2つあるほかは短編での構成。
話数としては8話とやや少な目なのですが、それぞれのページ量は多く。
全246ページくらいの単行本となっていました。
持つと、手にぐっとくる重量感がありますね。
本のくくりは「AOHA COMICS」です。
ただし、AOHAでよく見られるような青春ラブコメ…みたいなんではなく。
悪い男性らに翻弄されてしまう、凌辱系な作品群です。
ブラックです。
そもそも、表題からしてどことなく不穏な雰囲気が漂っていてますよね。
お話によってはネトラレっぽいものもあります。
得意でない方は気を付けて。
絵柄はリアル調で綺麗なものです。
スッキリとした綺麗な線での作画。
やや強めですがおおむね適度な濃淡具合で、描き込みはしっかり。
コマ割りは中小で変化が大きく。
重なるような小コマが特徴です。
ジャンルもあってか、原稿は結構賑やかでした。
漫画はテキスト多め。
表現などはやや大仰に感じました。
背景・小物などはお話を邪魔していなかったものの、もうプラス頑張りが欲しい印象です。
人物画はデフォルメ度合が控えめで、良いバランスでリアルさあるもの。
それでいて適度に漫画っぽい所もあり。
ヒロインらは可愛らしく、男性陣はいやらしーく仕上がっています。
↓表紙などカラー絵は、白黒絵から濃さが抜けたような感じ。
裏表紙にてカット絵と共に判断するのが良いでしょう。
【 収録話 】 8話収録
007:「遠い君に、僕は届かない」
「松園歩」の幼馴染み「四元涼香」は空手部の主将。
密かに想いを寄せていたのですが…。
彼女はとある切っ掛けにて知り合った「相原大和」と付き合うこととなっていたのです。
しかし、「歩」は彼らの真意を知ってしまい~というもの。
こちらが表題作。
「大和」らの作戦にかかり、好き放題されてしまう「涼香さん」です。
そもそもの知り合う切っ掛けは、不良らに囲まれていたところを助けられた、というもの。
また、その成果を話し合っていた場に、「歩くん」が偶然に居合わせているという…まさに漫画・映画みたいなお話。
えっち最中の「涼香さん」は…さすがに途中で気付きそうにも思ったのですが、些細な点か。
※左:四元涼香、右:委員長「成瀬美月」
057:「善意の死角 ~その日委員長の純潔は奪われた…~」
男子らに脅されていた「前田唯」を発見した委員長「成瀬美月」
呼び出されたという場所に彼女と共に向かったのでした。
えー、責任感ある「美月さん」が彼女を助けるため巻き込まれえっちされてしまうもの。
よく見られる展開ですね。
ただ、それに至る前半部分が…思わせぶりなテキストと前後する時系列などがためか、正直ぱっと分かり辛い。
彼女の身代わりになったのだと思うんですけれど、何度も前後して確認しました。
「美月さん」はいかにも賢そうな眼鏡女子なのですが。
こうした展開の場合、たいてい無策なのが残念。
(まぁ、そしたらえろい展開にならんのでしょうけど)
091:「挿れたいのは別のひと」 前後編
「三橋昴」と付き合う「花村千歳」
しかし、友人から彼が他の女性と会っているという噂話を聞いてしまったのです。
彼に確認できないまま、不安を抱えていた「千歳」は、彼の友人「間宮幸生」に相談するようになっていたのでした。
「我ながらうまくやったな」
…とは、「幸生」の台詞。
そうですね、ほとんど計画にすらなってなく、穴だらけな仕掛け。
そもそも「昴くん」はあんな彼となにゆえ友人関係なんだろう。
(※なんとなく…漫画での見た目ほど「昴くん」はいい男ではないのかもしれない)
なお、タイトルはあーした感じですが、彼ともえっちまで済ませており。
冒頭話の「涼香さん」と違って、初体験でないのは多少の救いか。
「幸生」に対しては一服盛られてしまったようで。
このエピソードで「千歳ちゃん」は巻き込まれただけのようで気の毒。
151:「お金で買えるもの」
母親がため、伯父・伯母らに妹「凛久」の面倒をみてもらっていた「中田若葉」
また、親は借金も残しており…。
伯父に逆らえない状態になっていたのでした。
ほかヒロインらと違って、こちらの「若葉さん」は多少なりとも気丈さが見えます。
妹も抱えているので、頑張ってるんだろうなぁ。
少なくとも伯母はマトモそうだったので、まだどちらかには救いを求められそう。
というか、今のうちに何とかしておかないと、「凛久ちゃん」に手出されるぞ。
177:「暗く、そして濁った…」
付き合う「文哉」の父から、よからぬ相手から借金をしていると聞かされた「朱野雫」
そのため、彼の言うまま撮影に応じたのでした。
その気持ちは素晴らしいと思うのですが。
彼氏の問題(しかも直接当人ではない)に、そこまでしてしまう「雫ちゃん」もだいぶ脇が甘いわね。
しかも、結婚相手とかでなく、学生時代の彼氏ですから。
まぁ、あんな父親の息子だから、実際のところ「文哉くん」もどうか分かんないですけどね。
そんなんが作中で描かれなかっただけ、まだ良かったか。
下手すると後半に参加してくるのではないかと、ヒヤヒヤしました。
※芹澤多希
203:「勇気をあげたい」
229:「多希と翔太」
アパートの下の階に住む「芹澤多希」
面倒見良く気のいいお姉ちゃんで、「翔太」にとっては憬れの相手だったのですが。
ふとした切っ掛けから、彼女が抱える問題に直面してしまうのでした。
収録では連続話のもう1本がこちらの2話。
これまで、バッドエンドみたいなエピソードばかりでしたが…。
唯一、救いのある展開となってます。
主要な登場人物、「多希」・「翔太」のどちらも苦境に立ち向かうよう気概を見せています。
「翔太くん」は幼いながら、収録の男性陣ではダントツの男前。
特に1話目のオチでの言動は素晴らしいもの。
それがため、「多希さん」の意識を変えることに繋がったようでした。
彼女もまた、あーした状況にありながら、「翔太くん」を巧く導いていたかなー。
(※下手したら、また異なるバッドエンドになってたかもしれませんよね)
2話目はほぼ全編えっちシーンみたいなんなのですが、これがちょっと感動的。
非常に良いカップルなので、この後はぜひ巧くいって欲しいなぁ。
なお、ほとんどはゲスい漫画なものの、これが巻末に位置しているため。
最終的な読後感は良く、個人的には収録でダントツにこちらがお気に入り。
【 その他 】
以上、本日は「二峰跨人」センセでした。
こちらが初単行本とのこと。
おめでとうございます!
前述してきた通り…はい、ひでるさんは合いません。
とにかくヒロインらが気の毒で、男性陣はただひたすらに胸糞悪く…。
各話ともエロいとかなんとかいう印象はありません。
逆に言えば、漫画はそれだけお上手だということなのでしょう。
ジャンルがお好きな方はどうぞ。
せめて「多希と翔太」みたいなんであれば、いいのですが。
ひでるさんは…すみません、ここまでです。
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