■神さまの怨結び (守月史貴)
★まんがデーター [17.0/20.0]
・絵柄 :●●●●●
・お話 :●●●●○
・漫画 :●●●●○
・独創性:●●●●○
・属性 : [一般] 呪い、サスペンス、ファンタジー
・構成 : カラー(8P)、4話収録(全て表題作・1巻完結)
・おまけ: 折り返しにコメント、あとがき、カバー裏に別絵、
折り込み両面小ポスター。
本との出会いは一期一会、漫画もまたしかり。
本日紹介は「守月史貴(かみづき・しき)」センセの「神さまの怨結び」です。
※蛇(くちなわ)
【 構成・絵柄 】
1冊まるまるの単行本。
各話それぞれのお話ありつつも、大きなストーリーの漫画です。
話数は4話ほどですが、ページ数は多く読み応えありました。
あんなタイトルで間違える方はいないと思いますが…可愛らしい作画とは裏腹に、ラブコメではなく。
ドロリとした重さと暗さのある、和風ファンタジーです。
描写に目を背けたくなるようなものはほとんどないですけど、お話はそんな感じ。
得意でない方は注意。
単行本は一般系ですが、直接えっちもあります。
そんなん売りではあるものの、前述したようなお話のジャンル的に明るさは薄く。
行為とかサービスシーンにも、カタルシスを得るようなのはありません。
和服な神様とイチャイチャ…みたいなのを望む方は、避けた方がいいでしょう。
↓表紙でなく、裏表紙のが作品を掴み易いと思います。
極細線でのごくごく繊細かつ柔らかな作画。
描き込みは細かめ。
濃淡は作品ジャンルもあってか黒が強いですが、全体は真っ黒というほどでなく。
適度に白比率もありました。
全体の色彩は濃くなく、変化あるコマ割りも手伝って、賑やかな印象です。
基本的に丁寧でお上手。
安定感あります。
ただ、前述したごっちゃり感がためか、一部の場面には見辛い所もありました。
ちょっとくらいですけどね。
目の大きい漫画ちっくな可愛らしい人物絵。
ただしポイントとなる狂気シーンにも迫力あって、その点で問題ありません。
そんな両極端な場面が楽しめる仕上がりになってます。
判断については、ちらとカット絵の見れる裏表紙がいいでしょう。
【 収録話 】 4話収録
“怨を結びて縁を切る”
男女を結ぶ呪いに使われていた赤縄(せきじょう)の化身というべき、縁に関わる神「蛇(くちなわ)」
神社にて首吊り自殺をして死んだ男、通称「クビツリ」を仲介役として、人の憎悪からの願いを呪いによって叶えるんですが…。
それには、大きな代償が必要となるのでした。
だいたいそんなん。
縄や和服なロリ神様が登場する、和風ファンタジー。
ただし、前述したように、ペカペカとした明るさはなく。
基本的に暗くて緊張感漂う感じです。
えっちはあるものの、バトルとかなんとかの派手な要素はありません。
いわゆる問題解決タイプのお話。
人による業の顛末が描かれる、みたいな感じです。
(※業(ごう):①仏語。人間の身・口・意によって行われる善悪の行為。 ②前世の善悪の行為によって現世で受ける報い。「―が深い」 ③理性によって制御できない心の働き。[goo辞書より])
いわゆる、某太めな笑ってるサラリーマンとか、願いを叶える店の女主人~みたいな漫画ですね。
それがため、お話の詳細は実に描き辛く。
また、話数も4話と少なく、後半3、4話は最終エピソードというべきものなので。
各話解説はなるたけネタバレにならぬよう、ザラリと記述します。
ただ、実際には予備知識などまったくない、まっさらな状態で読む方が間違いなく楽しいと思います。
ちょっとでも興味持った方は、この先に進まない方が良いかも。
※左:櫻さん、右:安登まつり
003:第一節 「サクラ散ル赤」
冒頭では仲介役となっている「クビツリ」についての切っ掛け描写がありました。
彼の詳しい色々も見たかったですね。
ヒロインは豊かなバストの「櫻」さん。
小学生当時の着替えでクラスメイトに発覚して以降、女子の噂話を聞きつけた「稲葉」が毎日ちょっかいを出してくるようになったのです。
よくありそうな、初々しい感じであるが故に、いきなり恐ろしいエピソード。
王道話が題材であるため、ぱっと作品の方向性を示すのには丁度良いかもしれません。
ロリババア、とか言われている「蛇(くちなわ)さん」
言われているほどロリ感はないですけどね。
若干はだけた着物がセクシー。
白黒だとどうにも伝わり辛いんですが…カラーイラストで縄とかリボンの赤色を重ねて見ると、より独特な雰囲気であろうことが想像できると思います。
今回の依頼者「櫻さん」は、彼のちょっかいに真剣に悩んでしまう、大人しい娘さん。
ごく親しい同性の友人もいないみたい。
セオリーならば、言い返してくれる強気な娘と仲良しだったりするんですけどねー。
まぁ、小学生時代なら仕方ないとして、「稲葉くん」はもう少し大人な対応ができればいいのに。
彼の友人らはちゃんと察してましたわね。
049:第二節 「アトのマツリ」
前話では見せなかった、可愛らしい「蛇さん」が見れる冒頭。
この要素は続くエピソードでもポイントとなっていました。
仲介役の「クビツリくん」にも注目。
彼が言ってる色々は、この漫画での核となる部分です。
ヒロインは眼鏡の優等生「安登まつり」
委員長である彼女は、その使命感もあって問題児なクラスメイト「千石揺(せんごく・ゆるぎ)」のことを気にかけていたんですが
自宅まで追いかけたところ、彼の複雑な家庭環境を知ることとなったのでした。
そんな感じに、前話と違ってややこしい状況。
さて、憎悪を向けるべき対象は誰でしょう?
傷だらけな「揺くん」はギリギリな感じ。
途中ではバットを持ってたりして、どこかひぐらしが想像させられます。
こちらは特に中盤からの流れ凄い。
スピードの早い、どうにもならないものでした。
「クビツリくん」が駆け付けた際の描写がまた衝撃的。
結局のところ、あれはアレで先の「櫻さん」よりも良かったのかもしれませんが。
前話にもありましたが、お話後の”あるいはこうした運命も~”というカット絵がもの哀しくて良いです。
095:第三節 「愛のキョウ宴」
139:第四節 「クビナワ」
こちらが最終エピソード。
2話にまたがるお話になっていて、作品がひと段落を迎えることもあり、ややこしいものです。
どうせならば、もう数話程基本パターンをやってからのが良かった気もしますが。
…まぁ、色々大人の事情とかあるんでしょう。
こちらでのヒロイン「乙梨叶(おとなし・きょう)」はいままでの依頼者と違い、ぱっと見では明るく、陰鬱とした雰囲気がない娘さん。
仲介している「クビツリくん」の心具合が、またちょうど良いタイミングとなっていて。
お話は妙な方向に転がっていくこととなるのでした。
今回の「クビツリくん」はメインというべき立ち位置になっていて、色々な面を見せてくれます。
…あ、当然ながら「蛇さん」も。
3話後半からの本領発揮した「叶さん」に注目。
※左:乙梨叶、右:蛇さん
えー、詳細は明かせませんが。
最終的にある程度分かりあえたこともあって、オチでは結構良いコンビになっていました。
趣は異なってしまいますが、あるいはこの2人で世直し話みたいなのも面白そう。
色々揉めたり、なんだりしつつの。
【 その他 】
以上、本日は「守月史貴」センセでした。
こちらが9冊目くらいなのかな。
ずらりと単行本見ましたが、たぶんこちらが初見。
えー、だいたい期待通りの仕上がりでした。
予想以上にガッツリとえっちシーンがあったのは、逆に驚き。
そこは嬉しい誤算(笑)
ただ、どうにも短いのが残念。
前述したように、また若干異なる形でも続きが見たいです。
”反響があったら~”
そうあとがきにあったので、期待します。
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・絵柄 :●●●●●
・お話 :●●●●○
・漫画 :●●●●○
・独創性:●●●●○
・属性 : [一般] 呪い、サスペンス、ファンタジー
・構成 : カラー(8P)、4話収録(全て表題作・1巻完結)
・おまけ: 折り返しにコメント、あとがき、カバー裏に別絵、
折り込み両面小ポスター。
本との出会いは一期一会、漫画もまたしかり。
本日紹介は「守月史貴(かみづき・しき)」センセの「神さまの怨結び」です。
※蛇(くちなわ)
【 構成・絵柄 】
1冊まるまるの単行本。
各話それぞれのお話ありつつも、大きなストーリーの漫画です。
話数は4話ほどですが、ページ数は多く読み応えありました。
あんなタイトルで間違える方はいないと思いますが…可愛らしい作画とは裏腹に、ラブコメではなく。
ドロリとした重さと暗さのある、和風ファンタジーです。
描写に目を背けたくなるようなものはほとんどないですけど、お話はそんな感じ。
得意でない方は注意。
単行本は一般系ですが、直接えっちもあります。
そんなん売りではあるものの、前述したようなお話のジャンル的に明るさは薄く。
行為とかサービスシーンにも、カタルシスを得るようなのはありません。
和服な神様とイチャイチャ…みたいなのを望む方は、避けた方がいいでしょう。
↓表紙でなく、裏表紙のが作品を掴み易いと思います。
極細線でのごくごく繊細かつ柔らかな作画。
描き込みは細かめ。
濃淡は作品ジャンルもあってか黒が強いですが、全体は真っ黒というほどでなく。
適度に白比率もありました。
全体の色彩は濃くなく、変化あるコマ割りも手伝って、賑やかな印象です。
基本的に丁寧でお上手。
安定感あります。
ただ、前述したごっちゃり感がためか、一部の場面には見辛い所もありました。
ちょっとくらいですけどね。
目の大きい漫画ちっくな可愛らしい人物絵。
ただしポイントとなる狂気シーンにも迫力あって、その点で問題ありません。
そんな両極端な場面が楽しめる仕上がりになってます。
判断については、ちらとカット絵の見れる裏表紙がいいでしょう。
【 収録話 】 4話収録
“怨を結びて縁を切る”
男女を結ぶ呪いに使われていた赤縄(せきじょう)の化身というべき、縁に関わる神「蛇(くちなわ)」
神社にて首吊り自殺をして死んだ男、通称「クビツリ」を仲介役として、人の憎悪からの願いを呪いによって叶えるんですが…。
それには、大きな代償が必要となるのでした。
だいたいそんなん。
縄や和服なロリ神様が登場する、和風ファンタジー。
ただし、前述したように、ペカペカとした明るさはなく。
基本的に暗くて緊張感漂う感じです。
えっちはあるものの、バトルとかなんとかの派手な要素はありません。
いわゆる問題解決タイプのお話。
人による業の顛末が描かれる、みたいな感じです。
(※業(ごう):①仏語。人間の身・口・意によって行われる善悪の行為。 ②前世の善悪の行為によって現世で受ける報い。「―が深い」 ③理性によって制御できない心の働き。[goo辞書より])
いわゆる、某太めな笑ってるサラリーマンとか、願いを叶える店の女主人~みたいな漫画ですね。
それがため、お話の詳細は実に描き辛く。
また、話数も4話と少なく、後半3、4話は最終エピソードというべきものなので。
各話解説はなるたけネタバレにならぬよう、ザラリと記述します。
ただ、実際には予備知識などまったくない、まっさらな状態で読む方が間違いなく楽しいと思います。
ちょっとでも興味持った方は、この先に進まない方が良いかも。
※左:櫻さん、右:安登まつり
003:第一節 「サクラ散ル赤」
冒頭では仲介役となっている「クビツリ」についての切っ掛け描写がありました。
彼の詳しい色々も見たかったですね。
ヒロインは豊かなバストの「櫻」さん。
小学生当時の着替えでクラスメイトに発覚して以降、女子の噂話を聞きつけた「稲葉」が毎日ちょっかいを出してくるようになったのです。
よくありそうな、初々しい感じであるが故に、いきなり恐ろしいエピソード。
王道話が題材であるため、ぱっと作品の方向性を示すのには丁度良いかもしれません。
ロリババア、とか言われている「蛇(くちなわ)さん」
言われているほどロリ感はないですけどね。
若干はだけた着物がセクシー。
白黒だとどうにも伝わり辛いんですが…カラーイラストで縄とかリボンの赤色を重ねて見ると、より独特な雰囲気であろうことが想像できると思います。
今回の依頼者「櫻さん」は、彼のちょっかいに真剣に悩んでしまう、大人しい娘さん。
ごく親しい同性の友人もいないみたい。
セオリーならば、言い返してくれる強気な娘と仲良しだったりするんですけどねー。
まぁ、小学生時代なら仕方ないとして、「稲葉くん」はもう少し大人な対応ができればいいのに。
彼の友人らはちゃんと察してましたわね。
049:第二節 「アトのマツリ」
前話では見せなかった、可愛らしい「蛇さん」が見れる冒頭。
この要素は続くエピソードでもポイントとなっていました。
仲介役の「クビツリくん」にも注目。
彼が言ってる色々は、この漫画での核となる部分です。
ヒロインは眼鏡の優等生「安登まつり」
委員長である彼女は、その使命感もあって問題児なクラスメイト「千石揺(せんごく・ゆるぎ)」のことを気にかけていたんですが
自宅まで追いかけたところ、彼の複雑な家庭環境を知ることとなったのでした。
そんな感じに、前話と違ってややこしい状況。
さて、憎悪を向けるべき対象は誰でしょう?
傷だらけな「揺くん」はギリギリな感じ。
途中ではバットを持ってたりして、どこかひぐらしが想像させられます。
こちらは特に中盤からの流れ凄い。
スピードの早い、どうにもならないものでした。
「クビツリくん」が駆け付けた際の描写がまた衝撃的。
結局のところ、あれはアレで先の「櫻さん」よりも良かったのかもしれませんが。
前話にもありましたが、お話後の”あるいはこうした運命も~”というカット絵がもの哀しくて良いです。
095:第三節 「愛のキョウ宴」
139:第四節 「クビナワ」
こちらが最終エピソード。
2話にまたがるお話になっていて、作品がひと段落を迎えることもあり、ややこしいものです。
どうせならば、もう数話程基本パターンをやってからのが良かった気もしますが。
…まぁ、色々大人の事情とかあるんでしょう。
こちらでのヒロイン「乙梨叶(おとなし・きょう)」はいままでの依頼者と違い、ぱっと見では明るく、陰鬱とした雰囲気がない娘さん。
仲介している「クビツリくん」の心具合が、またちょうど良いタイミングとなっていて。
お話は妙な方向に転がっていくこととなるのでした。
今回の「クビツリくん」はメインというべき立ち位置になっていて、色々な面を見せてくれます。
…あ、当然ながら「蛇さん」も。
3話後半からの本領発揮した「叶さん」に注目。
※左:乙梨叶、右:蛇さん
えー、詳細は明かせませんが。
最終的にある程度分かりあえたこともあって、オチでは結構良いコンビになっていました。
趣は異なってしまいますが、あるいはこの2人で世直し話みたいなのも面白そう。
色々揉めたり、なんだりしつつの。
【 その他 】
以上、本日は「守月史貴」センセでした。
こちらが9冊目くらいなのかな。
ずらりと単行本見ましたが、たぶんこちらが初見。
えー、だいたい期待通りの仕上がりでした。
予想以上にガッツリとえっちシーンがあったのは、逆に驚き。
そこは嬉しい誤算(笑)
ただ、どうにも短いのが残念。
前述したように、また若干異なる形でも続きが見たいです。
”反響があったら~”
そうあとがきにあったので、期待します。
神さまの怨結び (チャンピオンREDコミックス) (2014/11/20) 守月 史貴 商品詳細を見る |
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