■徒花のガルデン (かに村えびお)
★まんがデーター [20.0/20.0]
・絵柄 :●●●●●
・お話 :●●●●●
・漫画 :●●●●●
・独創性:●●●●●
・属性 : [成年] ロリババア、ファンタジー、時代劇
・構成 : 初単行本、7話収録(うち「鬼を囚える」×2、
「僕の部屋には狐がいます」×2)
・おまけ: あとがき。
本との出会いは一期一会、漫画もまたしかり。
本日紹介は「かに村えびお」センセの「徒花のガルデン」です。
★★単行本構成、ほか ★★★
つい先日に認識した、永遠草紙レーベルの1冊。
特殊アプローチでしたが、お話は良い物が揃っていたので…。
今回また手にしてみました。
収録は7話で、連続話が2つ。
エピソードとしては、5本となってます。
全体では160ページ。
実質ではやや薄めです。
ただし、各話が非常に濃厚なこともあって、物足りなさはありませんでした。
おまけはあとがきのみ。
前述した特殊ジャンルで、お話は多岐にわたっていて。
ドコメディーから、ラブコメ、ブラックに時代劇など色々。
どっちかと言うと、シリアス調のが強めかなー。
(※前半のお話に引っぱられてるかも…)
お話・作画ともに高い完成度なので、オススメです。
※左:ダークエルフ「アルベラ」、右:鬼娘「阿古」
★★絵柄について ★★★
可愛くもあるのですが、ちゃんと(?)異形感もあって。
このジャンルにピッタリという印象。
白比率もそれなりにあるのですが、線はクッキリ強めで。
細かなコマ割りと全体の賑やかさもあって、原稿はかなり濃いめです。
ただ、いわゆる日常世界ではないジャンルなので、そんなんもよく合ってました。
またね、これで服装や背景・小物なども巧く描かれ、時代劇からファンタジー世界まで、舞台のプラス効果となってます。
お話を盛り上げていましたよ。
当然ヒロインらはロリ系で、頭大きくて華奢なそれっぽいスタイル。
目もギョロリと大きめ。
アバラもうかぶ細身に描かれていて、このあたりは人を選びそう。
派手目な表現で、男女ともよく動き、狂気もコメディーもお上手。
↓表紙などカラー絵は彩色で明るい雰囲気だったので…やや判断には適さないかなー。
(※無論、だいたいはそんなんですが)
紹介帯のカット絵を脳内で白黒変換してみて。
★★収録話について ★★★ 7話収録
001:「徒花のガルデン」
剣の腕を買われ、国に仕えることとなった、ダークエルフ「アルベラ」
代々、剣の指南役をしており、現在は王子「ハンス」に付いていたところ。
他国の姫との婚姻が決まり。
「式までに必要なことを教えてやってくれ」
国王からそう指示をされたのでした。
こちらが表題作。
エルフ「アルベラさん」の魅力にメロメロ(笑)
↓表紙はちょっとちがくて。
もうちょっと…全体濃い色にしてほしかったなぁ。
指南時の服装、後のドレスなど実にキュート。
過去から現代まで、苦労してきている点もいいですねー。
(※右目の傷とかも)
またね、「ハンスくん」の立場として、彼女とはなかなか巧くいかないのも納得。
どうにもやりきれないわね。
短編なのですが、キャラ・お話ともに非常に良く出来た作品でした。
ちなみに。
カバーでの彼女らは皆さん花嫁衣裳を着ていたことに、読んだ後に改めて気付いて…。
ああした、「アルベラさん」の幸せな結末があればいいなー、って思いました。
次の「鬼の棲み家で」みたいな、後日談漫画をぜひ期待したい。
033:「鬼を囚える」
065:「鬼の棲み家で」
紹介を受けて地域の長者である「郷原仁左衛門(ごうはら・にざえもん)」の館にやってきた絵師「道雪」
「描いてほしいモノがある」
そう言われて付いて行くと…。
堅固そうな牢の中に、鬼娘「阿古」がいたのでした。
そんなんが1話目「鬼を囚える」
彼女に変な執着をしている「仁左衛門」と違い、「道雪くん」は普通の善良な青年で。
数日接してその人となりを理解したのか、「阿古さん」から話しかけていました。
オチでの展開が痛快です。
続く「鬼の棲み家で」は、前述したようにその後日談。
えー、詳細伏せますね。
テンションは前話とは全く異なっていて、素の「阿古さん」が見れます。
オチの台詞とかちょっと泣けます。
091:「僕の部屋には狐がいます」
107:「ほっと・さまー・ふぉっくす・でいず」
管狐、通称「くだこ」は家に代々飼われていた妖怪。
現当主である「こうた」は進学と共に1人暮らしすることとなり。
そこに彼女もくっついて来ていたのですが…。
管は狭くて嫌いとのことで、実体化した彼女は部屋でゴロゴロ生活をしていたのです。
怠惰な狐娘とのえっち。
収録でのラブコメ枠ですかね。
まぁ、「こうたくん」としては…「くだこちゃん」が周囲ウロウロしていたら、アノ処理も色々と難しいだろうし(笑)
それでいて、彼女はやたら薄着だったし。
逆に、こーなるのが遅かった感じもしました。
(※あ、実家では難しいでしょう)
続編「ほっと・さまー・ふぉっくす・でいず」は、10ページのショート。
夏の暑い日に2人でダラダラ過ごす風景です。
この真夏でクーラー故障は…ヘタすると命取りですよね。
そんなんなので、当然「くだこちゃん」は薄着で…という、恰好のシチュエーション。
縞模様シャツが可愛い。
117:「魔女の部屋にて」
仕事ではミスを連発、プライベートでは彼女にフラれ、最悪な状態だった彼。
トボトボ帰宅していた彼は、「開運」の文字が掲げられた占いの店に入ってみたのでした。
店に居たのは、中華風の女の子。
変形エロ・チャイナ服みたいなの着た、ツインテール女子です。
タイトルにもあるように、「魔女」を名乗っていて。
いわゆる箒とか、杖とか…と言われた際には、「あれは西の魔女」と言ってました。
なるほど。
前半、お口に出した後に解放されたところ、次々に幸運が舞い込んでいたらしく。
なんとなーく、ここで違和感あったんですよ、ええ。
オチでのテンション高い魔女さんが逆に怖い。
※魔王さん
141:「ロリババアに逢いたかったから異世界転生した。」
ロリババア専門の同人作家であった主人公。
突然出現した「神」にスカウトされ、異世界転生。
見事そちらで勇者となり、”ロリババア”な魔王を追い詰めたのでした。
…と、まさにタイトル通りのコメディー作品。
面白い。
しかし、魔王がああしたカワイイ娘で良かったねー。
「ほら、見てみい!この見た目で4000歳や!」
そうした神の言葉(なぜか関西弁)もあったので、いちおう転生前から顔は見知っていたのか。
想いの強さが魔力になる~、という設定なのですが、彼の鬱屈したものは相当に強いらしく…。
魔王たる彼女を、一撃にて拘束していました。
悠長な仲間らが楽しい。
散々、彼の力を見せられていただろうからねー。
こんなんで、オチがちょっと怖い。
その後どうなるのかな。
★★リンクほか ★★★
徒花のガルデン (TENMA COMICS) コミック, 2023/4/28 [アダルト] かに村えびお (著)
・絵柄 :●●●●●
・お話 :●●●●●
・漫画 :●●●●●
・独創性:●●●●●
・属性 : [成年] ロリババア、ファンタジー、時代劇
・構成 : 初単行本、7話収録(うち「鬼を囚える」×2、
「僕の部屋には狐がいます」×2)
・おまけ: あとがき。
本との出会いは一期一会、漫画もまたしかり。
本日紹介は「かに村えびお」センセの「徒花のガルデン」です。
★★単行本構成、ほか ★★★
つい先日に認識した、永遠草紙レーベルの1冊。
特殊アプローチでしたが、お話は良い物が揃っていたので…。
今回また手にしてみました。
収録は7話で、連続話が2つ。
エピソードとしては、5本となってます。
全体では160ページ。
実質ではやや薄めです。
ただし、各話が非常に濃厚なこともあって、物足りなさはありませんでした。
おまけはあとがきのみ。
前述した特殊ジャンルで、お話は多岐にわたっていて。
ドコメディーから、ラブコメ、ブラックに時代劇など色々。
どっちかと言うと、シリアス調のが強めかなー。
(※前半のお話に引っぱられてるかも…)
お話・作画ともに高い完成度なので、オススメです。
※左:ダークエルフ「アルベラ」、右:鬼娘「阿古」
★★絵柄について ★★★
可愛くもあるのですが、ちゃんと(?)異形感もあって。
このジャンルにピッタリという印象。
白比率もそれなりにあるのですが、線はクッキリ強めで。
細かなコマ割りと全体の賑やかさもあって、原稿はかなり濃いめです。
ただ、いわゆる日常世界ではないジャンルなので、そんなんもよく合ってました。
またね、これで服装や背景・小物なども巧く描かれ、時代劇からファンタジー世界まで、舞台のプラス効果となってます。
お話を盛り上げていましたよ。
当然ヒロインらはロリ系で、頭大きくて華奢なそれっぽいスタイル。
目もギョロリと大きめ。
アバラもうかぶ細身に描かれていて、このあたりは人を選びそう。
派手目な表現で、男女ともよく動き、狂気もコメディーもお上手。
↓表紙などカラー絵は彩色で明るい雰囲気だったので…やや判断には適さないかなー。
(※無論、だいたいはそんなんですが)
紹介帯のカット絵を脳内で白黒変換してみて。
★★収録話について ★★★ 7話収録
001:「徒花のガルデン」
剣の腕を買われ、国に仕えることとなった、ダークエルフ「アルベラ」
代々、剣の指南役をしており、現在は王子「ハンス」に付いていたところ。
他国の姫との婚姻が決まり。
「式までに必要なことを教えてやってくれ」
国王からそう指示をされたのでした。
こちらが表題作。
エルフ「アルベラさん」の魅力にメロメロ(笑)
↓表紙はちょっとちがくて。
もうちょっと…全体濃い色にしてほしかったなぁ。
指南時の服装、後のドレスなど実にキュート。
過去から現代まで、苦労してきている点もいいですねー。
(※右目の傷とかも)
またね、「ハンスくん」の立場として、彼女とはなかなか巧くいかないのも納得。
どうにもやりきれないわね。
短編なのですが、キャラ・お話ともに非常に良く出来た作品でした。
ちなみに。
カバーでの彼女らは皆さん花嫁衣裳を着ていたことに、読んだ後に改めて気付いて…。
ああした、「アルベラさん」の幸せな結末があればいいなー、って思いました。
次の「鬼の棲み家で」みたいな、後日談漫画をぜひ期待したい。
033:「鬼を囚える」
065:「鬼の棲み家で」
紹介を受けて地域の長者である「郷原仁左衛門(ごうはら・にざえもん)」の館にやってきた絵師「道雪」
「描いてほしいモノがある」
そう言われて付いて行くと…。
堅固そうな牢の中に、鬼娘「阿古」がいたのでした。
そんなんが1話目「鬼を囚える」
彼女に変な執着をしている「仁左衛門」と違い、「道雪くん」は普通の善良な青年で。
数日接してその人となりを理解したのか、「阿古さん」から話しかけていました。
オチでの展開が痛快です。
続く「鬼の棲み家で」は、前述したようにその後日談。
えー、詳細伏せますね。
テンションは前話とは全く異なっていて、素の「阿古さん」が見れます。
オチの台詞とかちょっと泣けます。
091:「僕の部屋には狐がいます」
107:「ほっと・さまー・ふぉっくす・でいず」
管狐、通称「くだこ」は家に代々飼われていた妖怪。
現当主である「こうた」は進学と共に1人暮らしすることとなり。
そこに彼女もくっついて来ていたのですが…。
管は狭くて嫌いとのことで、実体化した彼女は部屋でゴロゴロ生活をしていたのです。
怠惰な狐娘とのえっち。
収録でのラブコメ枠ですかね。
まぁ、「こうたくん」としては…「くだこちゃん」が周囲ウロウロしていたら、アノ処理も色々と難しいだろうし(笑)
それでいて、彼女はやたら薄着だったし。
逆に、こーなるのが遅かった感じもしました。
(※あ、実家では難しいでしょう)
続編「ほっと・さまー・ふぉっくす・でいず」は、10ページのショート。
夏の暑い日に2人でダラダラ過ごす風景です。
この真夏でクーラー故障は…ヘタすると命取りですよね。
そんなんなので、当然「くだこちゃん」は薄着で…という、恰好のシチュエーション。
縞模様シャツが可愛い。
117:「魔女の部屋にて」
仕事ではミスを連発、プライベートでは彼女にフラれ、最悪な状態だった彼。
トボトボ帰宅していた彼は、「開運」の文字が掲げられた占いの店に入ってみたのでした。
店に居たのは、中華風の女の子。
変形エロ・チャイナ服みたいなの着た、ツインテール女子です。
タイトルにもあるように、「魔女」を名乗っていて。
いわゆる箒とか、杖とか…と言われた際には、「あれは西の魔女」と言ってました。
なるほど。
前半、お口に出した後に解放されたところ、次々に幸運が舞い込んでいたらしく。
なんとなーく、ここで違和感あったんですよ、ええ。
オチでのテンション高い魔女さんが逆に怖い。
※魔王さん
141:「ロリババアに逢いたかったから異世界転生した。」
ロリババア専門の同人作家であった主人公。
突然出現した「神」にスカウトされ、異世界転生。
見事そちらで勇者となり、”ロリババア”な魔王を追い詰めたのでした。
…と、まさにタイトル通りのコメディー作品。
面白い。
しかし、魔王がああしたカワイイ娘で良かったねー。
「ほら、見てみい!この見た目で4000歳や!」
そうした神の言葉(なぜか関西弁)もあったので、いちおう転生前から顔は見知っていたのか。
想いの強さが魔力になる~、という設定なのですが、彼の鬱屈したものは相当に強いらしく…。
魔王たる彼女を、一撃にて拘束していました。
悠長な仲間らが楽しい。
散々、彼の力を見せられていただろうからねー。
こんなんで、オチがちょっと怖い。
その後どうなるのかな。
★★リンクほか ★★★
徒花のガルデン (TENMA COMICS) コミック, 2023/4/28 [アダルト] かに村えびお (著)
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No title
絵柄を気に入って買っては見たものの、読みたいお話が収録されてなくて残念。
※異世界から転生してきた勇者候補の男の子が自分を拾って育ててくれた
エルフの養母に溺愛されて中々旅立つ事が出来ない話。
上記の話がコメディタッチなのでこの本に収録されている作品が
若干ダークな作風なのには驚きましたが、これは次巻も買うしか
ありませんね。
このレーベルに掲載している作家さん達は狭いジャンルの中で
アイディアをひねり出しているからかイマイチ変化に乏しくて
購入を躊躇してしまうんですよねえ……。
※異世界から転生してきた勇者候補の男の子が自分を拾って育ててくれた
エルフの養母に溺愛されて中々旅立つ事が出来ない話。
上記の話がコメディタッチなのでこの本に収録されている作品が
若干ダークな作風なのには驚きましたが、これは次巻も買うしか
ありませんね。
このレーベルに掲載している作家さん達は狭いジャンルの中で
アイディアをひねり出しているからかイマイチ変化に乏しくて
購入を躊躇してしまうんですよねえ……。
確かに
変化に乏しい、は確かにそうかもしれませんね。。。
私的にはまだ新鮮さもあるためか、当初の想像よりも全然楽しめてます。
先の1冊と共に、何度か見返したりして。
コメディーちっくなんもいいですよねー。
皆さん頑張っておられたので、たぶん、、、
あっと驚かされるようなアプローチの漫画はそのうち出て来るとも思いますよ。
私的にはまだ新鮮さもあるためか、当初の想像よりも全然楽しめてます。
先の1冊と共に、何度か見返したりして。
コメディーちっくなんもいいですよねー。
皆さん頑張っておられたので、たぶん、、、
あっと驚かされるようなアプローチの漫画はそのうち出て来るとも思いますよ。