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■オートマチック・ガール (スミヤ)

★まんがデーター [17.0/20.0]
・絵柄 :●●●◎〇
・お話 :●●●●◎
・漫画 :●●●●〇
・独創性:●●●●●
・属性 : [成年] ラブコメ、恋愛話
・構成 : 9話収録(うち「カタコイ×スクエア」×3話)
・おまけ: あとがき・描き下ろし「Winding Mechanism」
     、加筆修正あり。 

本との出会いは一期一会、漫画もまたしかり。
本日紹介は「スミヤ」センセの「オートマチック・ガール」です。

「英太」・「晴」・「瑞貴」・「遼子」
※「英太」・「晴」・「瑞貴」・「遼子」

 【 構成・絵柄 】

収録は連続話が1つと短編群。
さらに描き下ろし漫画が1話あり、各カップルの後日談が見れるようなものでした。
連続話は3話のストーリーもの。
Wヒロインな漫画ですね。
短編はやや短めなエピソードあったものの、どちらも読み応えある良作品。
重過ぎず、かと言ってそう軽くはない、恋愛ラブコメとなってました。
個性的なキャラが様々登場しており、楽しく読み進められると思います。
前述したように、巻末の描き下ろし短編には全カップルが再登場していたのですが。
顔を見て、エピソードが浮かばなかった男女は1人もおりません。
完成度の高い1冊です

柔らか線での作画。
全体の色づきは適度なくらいで、濃淡は淡め。
描き込みはややサッパリ気味です。
コマ割りは中小で重なること多く、ほぼ枠間はありません。
原稿は概ね埋まっているものの、コテコテはしていなく明るさあるもの。
漫画はラブコメ調で可愛らしくまとまり。
ある程度の粗さは感じるのですが、漫画としてよく動いていて。
ちょっとした表情などお上手
なんというか、額に入れて鑑賞したくなるようなタイプではないですね。
多少の癖もあり、それなりに人は選ぶと思います。
↓表紙・裏表紙もそんな感じが出ています。
ただし、カラーの良さがため分かり辛く、判断については「ワニマガジン社」さんのサンプルか、紹介帯カット絵と共に確認するので良いでしょう。

 【 収録話 】 9話収録

003:「オートマチック・ガール」
2年前から屋敷の坊ちゃん「秀一」の世話をするメイド「クロナ」
彼女はいわゆるアンドロイドのような存在で、彼の役に立つべく色々な情報を収集していたのですが…。
最近の彼は、より理解ができなくなっていたのでした。
こちらが表題作で、↓表紙・中扉の彼女です。
↓表紙は機能追加後ですわね。
エロい目線を淡々と解説されてしまう様は、いかにもって感じで楽しい。
ただ、個人的には…追加機能なくても良かったかなーって気もしますわね(笑)
…まったく無表情なままでは、張り合いなくなるか。
オチはいかにもセンセの漫画らしい温かなもので、非常に良かったです。

ただ…この2人のさらにその後、未来を想像すると、幸せな光景が浮かばない。
テクノロジーは発達してるようなので、なんとかなれば良いのですが。

メイド「クロナ」、「赤井絵麻」
※左:メイド「クロナ」、右:「赤井絵麻」

027:「Neighbors」
ずっと女子学校だった新入生「赤井絵麻」
遊ぶなら大学から。
その言葉通り、解禁とした彼女はあちこちにてエロい妄想を全開にさせていたものの、成果はなく。
イメージを変えようとして失敗していた「青山」と似た者同士でデビューしてみることとなったのでした。
2ページ目での男子らの反応を見る限り、可愛らしいことは間違いなく。
妄想ゾーンである時も、どうやら引かれたりはしてないみたい。…たぶん。
そう焦らずとも、そのうちデキると思うぞ。
(※妄想通りにハードなものではないだろうけど)
あれだけ可愛らしい「絵麻ちゃん」が、
ちょっといい下着つけてった~」とか「フルコースでオナニーしてしまいました」とか言ってるのが実に楽しい。
言動面白い娘さんですね。
…は、あんなんを無意識にやってるから、周囲の男子が様子見になってるかもしれないぞ。
(※あんなん→「青山くん」との玄関前やり取り)
彼女に”金髪コワイ人”と称されている「青山くん」
あの目つきで髪染めたら、より誤解が進むだけだと思うよ…。
待望のえっち展開となった、「絵麻ちゃん」に注目。
オチ、さらに収録最終話での発展っぷりもスゴイですね。
彼女あーだと、「青山くん」の容姿はある意味役立ち、また変に誤解されそうよ。

053:「カタコイ×スクエア」 3話
幼馴染み「瑞貴」と「晴」、そして「白井英太」・「鳥羽遼子」らは仲良し四人組。
しかし、成長してから関係は大きく変わっていき。
それぞれ好意を寄せるものの、その当人は別の人を追いかけるという、一方通行な四角形となっていたのです。

まさにタイトル通り、片想いな男女二人つづを描いたお話です。
裏表紙の2人ですね。
(※あちらの絵は2人ともちょっと幼く見えますね…)
簡単にはこんな感じ。
「晴(※戻る)」←「瑞貴」←「遼子」←「英太」←「晴」
特に「英太くん」の好きな相手は、義理とはいえ姉弟になってしまっており。
なかなか複雑なのでした。

1話目は幼馴染み「瑞貴」・「晴」
えっちに至る、ちょっと前の場面は…危なかったー
もしかして、「瑞貴くん」は察して後つけていたのかな。
最中の彼女の変化に注目です。
あれは…急激にしぼんでしまいそう(笑)
2話目は姉弟「英太」・「遼子」
なお、「遼子さん」は「とばりょー」との愛称もある、人気読者モデル。
そんな肩書を持つ彼女が、1話目のようなアプローチをし続けていたならば…。
なるほど、「英太くん」の言ってたそのまま、本気度は伝わらないわね。
さすが好きな相手をよく観察している。
こちらの冒頭から3ページほど(正確には2、3ページ)は、1話目オチ部分と繋がっていました。
「晴ちゃん」は茫然としていましたが、こちらの「遼子さん」は荒れてアルコール漬けとなってしまってます。
仕事に差し支えるぞ。
また、こっちでも非常に危険なこととなっていました。
良かったー。
また、そうしたハプニングがため、キッチリ抑えていた「英太くん」の感情を揺さぶることとなっています。
4人で温泉旅行に出掛ける3話目。
成年漫画で温泉旅館となれば、露天風呂えっちがセオリーなのですが。
こちら、そうしたエロい余裕はないので、リアルに部屋での行為となっています。
(※それぞれの浴衣姿は見れます)
どっちのカップルとも、先のお話がための言動となっていて、じんわりきますね。
収録の最終話は後日談的な全員集合漫画。
実質、こちら漫画の完結編というべき模様が描かれていました。

121:「ツメタイシグサ」
美人で仕事もできるものの、言葉は強く近寄り難いと評判の「氷室」
一方の「難波」はチャラい軟派な男子で、2人の相性は最悪であると周囲から見られていたのですが…というもの。
12ページでやや短めのオフィス短編。
あの冷たく暴言吐いたりしていた後のページがあーで、ちょっと驚き。
また、オチページでのやり取りが実に秀逸。
短いながらも、巧くまとまった1話でした。
なお、収録最終話での登場も1コマだけなのですが。
それだけで十分に伝わる、非常に燃費良いカップルです。

133:「Shuttered」
陸上部でエース的な存在である「凪」
その模様を撮影していた「六哉(ろくや)」は、ちょっと雰囲気微妙な男子でしたが。
なんと、2人は付き合っていたのです。
ショートカットと日焼け跡が眩しい、スポーツ少女「凪さん」
単なる部の中心選手ではなく、メディアから注目されるほどの存在で。
漫画中には取材を受けるシーンもありました。
撮影される際の彼女がヤバイ
ある程度コントロールできるようにならないと、野郎らを勘違いさせちゃうぞ。
(※当人が弁解していたように、今回ケースにてスイッチ入れたのは彼でしたけどね)
「六哉くん」とのいきさつは、数コマでさっぱり描かれているのですが。
あれ、細かく漫画にしても、なかなか面白くなりそうに感じました。
なお、えっちは自宅帰ってのことなので、陸上服でなく制服です。
最後のコマがまた実にキュートですよ。

153:「PITCH CAMP」
快活なアウトドア派という「功也」の彼女「樹梨」
なにやら機嫌を損ねたらしく、いつものように部屋にテントを張って籠城してしまったのでした。
部屋の中にテント、という絵の可笑しさがまた良いですね。
こちら、詳細は伏せた方が良いだろう、なかなか面白い作品。
彼女がなにゆえあーしているのか、ぜひ予想しながら読み進めて下さい。
あれは…ちょっと1人でキャンプとかされると、怖いですね。

173:「オソウジ」
告白が成功し、無事に付き合うこととなった「朱野」と「清司」
それがため、彼の部屋に頻繁に顔を出していたのですが…。
ズボラな自分に対し、「清司」は潔癖症という感じのおそうじオタクであり。
甘い雰囲気にはならず、進展ないままだったのです。
こちらは10ページで、やや短めな短編。
部活は仕方ないとしても、特に女子にはキチンとして欲しいですね…。
こちらのカップルは、それなりにバランスは取れてるかな。
お互い多少の歩み寄りは必要だと思いますが。
(でないと、そのうちどっちか我慢の限界に達してしまうと思う)
おそうじオタクな彼が最終的に目を付けたのは~という中盤展開が楽しい1話。
あれ、「清司くん」的には二重の快感があると思われ。
もういっそのこと、毎回彼に全て委ねるのが良いのでは。

陸上部「凪」、「水無瀬智澄」
※左:陸上部「凪」、右:「水無瀬智澄」

183:「無表情レゾナンス」
祖父の影響から、極端に無表情となってしまった「水無瀬智澄」・「竹内」の2人。
文化祭の係で初対面し、お互いよく似ていたこともあって付き合うようになったのでした。
だーいぶ口数少なめな男子「竹内くん」
いちおう主人公で進行役ともあって、それなりに喋っていたのですが。
「智澄さん」はより極端に口数少なく、吹き出しもごく一部だけ。
お互い友人との会話が可笑しいです。
また、そんなんがため、最初の台詞は印象的
ラストのコマはお約束だと思いますが、やっぱりイイものですね。

203:「Winding Mechanism」 描き下ろし
単行本収録のカップルらが一斉に登場する、おまけ的な描き下ろし漫画。
毎度おなじみですね。
それぞれキャラの、後日談風景が楽しめる~、というか。
一部のカップルについては、これが完結エピソードであるくらいの描写もありました。
なお、最後のコマにあとがきがあります。

 【 その他 】

以上、本日は個人的に好きな「スミヤ」センセでした。
なんだか久しぶりな感じ。
こちらのブログでは、「Romareda[ロマレダ]」、「Lycoris[リコリス]」、「SAYONARA FAIRIES[サヨナラ フェアリーズ]」、「センテンス・ガール」、「Bitches Plan[ビッチェズ プラン]」、「Grand Hotel Life」などを紹介してます。
今回↓表紙は…ポップで非常に良いですね!!
こちらは「ワニマガジン社」さんのHPで見た際、真っ先にぱっと目に飛び込んできて。
お名前を確認する前に購入を決意していました。
特に色のチョイスが抜群であったと思います。
紹介帯があると、おっぱい下が隠れてしまって、ちと残念。
”脱いだ感”が弱まってしまうんですよねー。




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