■彼女へクラスチェンジ!~女になって恋して~ (安冶ぽん太郎)
★まんがデーター [14.0/20.0]
・絵柄 :●●●◎○
・お話 :●●●◎○
・漫画 :●●●○○
・独創性:●●●●○
・属性 : [成年] TS(TransSexual、性転換)、ファンタジー、ラブコメ
・構成 : カラー(8P)、短編×9話。
・おまけ: あとがき、ゲストページ、加筆修正あり。
本との出会いは一期一会、漫画もまたしかり。
本日紹介は「安冶ぽん太郎(あじぽんたろう)」センセの「彼女へクラスチェンジ!~女になって恋して~」です。
※勇者「アシュリー」
【 構成・絵柄 】
収録はいちおう全て短編。
TS(トランスセクシュアル)、いわゆる性別反転な漫画群となっています。
収録のうち7話はそっち系で、ショートの1話以外は大きく分けて3タイプ。
現代劇、ファンタジー、なりきり皮(←説明は後で)と、それぞれ2話づつ収録されています。
詳細は後述しますね。
ほか2話は普通のラブコメでした。
ジャンル的に人を選ぶので、それが許容できるかどうか。
お話としてはスタンダードなものから、特殊なものまで色々取り揃えられていて。
楽しめることと思います。
ブラック要素なく、妙なプレイも(いちおう)見られず、読み易く仕上がった1冊です。
太めでしっかりとした線での作画。
やや白比率あり、全体の色づきはそれなり。
線と同じく濃淡は濃いめで、どちらかと言うと描き込みも細かめ。
大中小のコマ割りは変化大きく、はみ出し・ぶち抜きとか複雑。
ファンタジーなジャンルも手伝ってか、コッテリとした仕上がりです。
良く言えばパンチある原稿と言えるでしょう。
具体的にどうと言いづらいのですが。
その賑やかさがためか、コマ・その中での配置が気になり…。
目で台詞を探してしまうような箇所が多くありました。
漫画の世界に集中し切れない感覚です。
背丈があり、漫画っぽさとリアルっぽさのある人物絵。
ヒロイン的にはお姉さん系ですかね。
キャラの表情が巧く、嫌な癖は感じられず。
先のパンチ力がため、勢いで読める仕上がりでした。
カラーはまとまり良く、やや雰囲気が異なるので。
判断については、紹介帯のカット絵が良いでしょう。
【 収録話 】 9話収録
005:「憑依DOLL」 カラー原稿
カラー原稿6ページのショートもの。
人形へ命を吹き込む人形師。
実際には人形師である彼が人形へ憑依することで、それが人そのものへと変化していたのでした。
フランス人形みたいな「リゼット」に憑依してのえっち展開。
意識は男のままで、ああした事を生業にできるくらいに数こなしているのは凄い。
ちなみに、ブログ書く際に”フランス人形”を検索しましたが…。
どうにも恐怖のが勝ってしまいます。
011:「女になって恋して」
031:「反転攻勢!不良と女の僕」
こちら2話は現代劇なエピソード。
前者は突発性性異常という一種の病気がため、後者は裏サイトで購入した薬「筋肉マッスル君1号」との相性が悪かったことによる作用という切っ掛けでした。
病気で徐々に女となっていく「純」
親友「洋平」との関係も、それによってお互い変化していくのでした。
そんなんが「女になって恋して」
友情が愛情に変化する、みたいなよく見られるパターン。
まぁ、1ページ目と4ページ目の同じ「純くん」は、見た目にほぼ別人で。
どれくらいの期間であーなったか知りませんが、「洋平くん」の意識変わるのが自然。
また「純くん」には姉がおり、展開を見る限りでは色々暗躍していたのでは、と想像されます。
※左:純、右:真柴
いわゆる不良の「園村」にいつもやりこまれていた、地味でガリ勉な「真柴」
抵抗を決めたその日、筋肉増強剤でのパワーアップを考えたんですが…体質に合わず、女性になってしまったのでした。
「反転攻勢!不良と女の僕」はそうした導入部。
「真柴くん」には妹がおり、またそもそも彼が勉強家であったため、日増しに女性っぽく変化していくという流れ。
女子も色々と教えてくれたそうです。
確かに女性のがそうしたのに寛容かも(たぶん)
見かけによらず不良「園村くん」は初心な男子で女性慣れしておらず、今までのうっぷんを晴らす意味で過剰なスキンシップを取っていたところ~という流れ。
ラブコメっぽく、お話的にはコレが最も好き。
ただ、えっちへの流れは、やはり「真柴くん」からでない方が良かった気もしました。
スクール水着がいいですね。
051:「彼女へクラスチェンジ!」
071:「女体化!トラップ!?遺跡にご用心」
こちら2話はファンタジーもの。
それがため、なんでもアリです(笑)
いちおう前者は女性化のリング、後者は女性転換の術式が切っ掛けです。
リングで女性になってしまうのは、勇者「アシュリー」
同行者「エルマー」は実は魔王そのもので。
それによって、勇者たる彼を完全に無力化してしまうのでした。
結構ドキドキな展開。
普通ならば11ページ後は魔物らに下げ渡されたりして。
いわゆるハード系な成年漫画となりそうなのですが…。
こちらの場合、そもそも長い間共に旅をしていた間柄であるためか。
魔王の「エルマー」も特になんらかの行動は起こさず、また女性となってしまった「アシュリー」もそう違和感はないようで、彼との旅をラブラブ楽しんでいます。
ただ、まさかオチがあんなものになるとは、冒頭で想像できませんでした。
術式で女性にされてしまうのは、風の精霊「フェル」を相棒とした盗賊「ドナ」
捕獲任務を受けた騎士団員「エミール」が遺跡へ向かうと、そこには魔物に襲われる女性がいたのです。
「キルタイムコミニュケーション」さんではお馴染み、触手えっちでした。
やっぱり1話くらいはこの手のネタなければ(笑)
騎士「エミール」は噂通りの実力で、あっさり撃退するんですが。
魔物の淫毒がため、助けられた「ドナ」は彼にもえっち仕掛けるのでした。
本人も言ってましたが、女性の「ドナ」は美形でいい感じ。
オチでもしたたかに立ち回っておりました。
精霊「フェル」が楽しく、なかなか良いパーティですね。
091:「アニ☆コイ」
111:「なりきり皮ホテル」
タイトルも舞台も異なるこの2話ですが。
どちらも”女性キャラになりきれるキグルミ”を切っ掛けとしたネタとなっています。
なぜかその皮を着ることで、声は無論のこと、触感から何から完璧に女性へ変化してしまうのでした。
いままでのTSモノと明らかに違うのは、まさしく外見だけのことで男性のままである点。
(※人形師の冒頭話もコッチ系かな)
もの凄いモノですわね。
公式のソレは当然ながら制約があるようなので。
前者「アニ☆コイ」では大手同人サークル制作の皮、後者「なりきり皮ホテル」では製造業者の横流しで、ラブホに提供された~という設定になっていました。
魔法少女「リリン」の姿となった兄「翔太」に気付かず、その弟「九条正樹」がえっち仕掛けるという「アニ☆コイ」
服の着脱自由(というか、そもそも全裸で届いてる)なので、街中の性別が訳分からない、外観があてにならない、恐ろしい状態になりそう。
実際、直接繋がるまで(というかそうなっても)、「正樹くん」は気付きませんでした。
オチはあんな感じでしだ、それでいいのか。
エロ目的に皮を使いたい男子2人が、裏にて提供しているラブホへ行くという「なりきり皮ホテル」
前者と違い、こちらは男が着ていると分かった上での行為です。
これまた凄い事。
ただ、いざその場面になるとさすがに抵抗感あるらしく、備え付けの”なりきりモード”を利用しておりました。
ああして至れり尽くせりなホテルが、また恐ろしい。
オチの展開も凄まじいですね…。
”なりきり皮”という発想は非常に面白いんですが、個人的にどうにもダメ。
※左:女艦長「アヤメ・キサラギ」、右:「雪緒」
127:「あの夏からの恋唄」
147:「優しい香り」
これら2話は掲載誌も異なり、普通の男女えっちな漫画となっています。
前者「あの夏からの恋唄」は、「雪緒」とは昔馴染みで兄の友人「久蔵」と久しぶりに再会したエピソード。
通り雨に感謝ですね。
そのお陰でぱっと2人きりになれたがため、お互い素直になれたのでしょう。
オチでのお兄ちゃんが楽しい。
後者「優しい香り」は学園ではオシャレかつ華やかで、女子の中心的存在な「篠崎伊織」
そんな彼女が、妹・弟らと接する自然な姿を見た「青柳」は、気になる存在になっていたのでした。
ああしたギャップ見せられたら、男性陣はイチコロですわね。
弁当作ってもらったりしてましたが、またそれが下手でないのが凄い。
漫画では、「篠崎さん」も少し気になっていた設定でしたが、その部分なくても良かったかな。
【 その他 】
そんなこんなで、本日は「安冶ぽん太郎」センセでした。
なるほど、そう読ませるんですねー。
わはは。
こちらがたぶん2冊目の単行本。
店頭では、↓表紙の青の背景が爽やかで目に止まり。
初見の方でもあり、どうしようか迷ったんですが。
最終的には、紹介帯の右2つのカット絵に釣り上げられました。
ああした絵お上手ですね。
ただ、それだけに。
カバー絵が中扉とかもくじとか、使いまわされていたのはどうにも残念でした。
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・絵柄 :●●●◎○
・お話 :●●●◎○
・漫画 :●●●○○
・独創性:●●●●○
・属性 : [成年] TS(TransSexual、性転換)、ファンタジー、ラブコメ
・構成 : カラー(8P)、短編×9話。
・おまけ: あとがき、ゲストページ、加筆修正あり。
本との出会いは一期一会、漫画もまたしかり。
本日紹介は「安冶ぽん太郎(あじぽんたろう)」センセの「彼女へクラスチェンジ!~女になって恋して~」です。
※勇者「アシュリー」
【 構成・絵柄 】
収録はいちおう全て短編。
TS(トランスセクシュアル)、いわゆる性別反転な漫画群となっています。
収録のうち7話はそっち系で、ショートの1話以外は大きく分けて3タイプ。
現代劇、ファンタジー、なりきり皮(←説明は後で)と、それぞれ2話づつ収録されています。
詳細は後述しますね。
ほか2話は普通のラブコメでした。
ジャンル的に人を選ぶので、それが許容できるかどうか。
お話としてはスタンダードなものから、特殊なものまで色々取り揃えられていて。
楽しめることと思います。
ブラック要素なく、妙なプレイも(いちおう)見られず、読み易く仕上がった1冊です。
太めでしっかりとした線での作画。
やや白比率あり、全体の色づきはそれなり。
線と同じく濃淡は濃いめで、どちらかと言うと描き込みも細かめ。
大中小のコマ割りは変化大きく、はみ出し・ぶち抜きとか複雑。
ファンタジーなジャンルも手伝ってか、コッテリとした仕上がりです。
良く言えばパンチある原稿と言えるでしょう。
具体的にどうと言いづらいのですが。
その賑やかさがためか、コマ・その中での配置が気になり…。
目で台詞を探してしまうような箇所が多くありました。
漫画の世界に集中し切れない感覚です。
背丈があり、漫画っぽさとリアルっぽさのある人物絵。
ヒロイン的にはお姉さん系ですかね。
キャラの表情が巧く、嫌な癖は感じられず。
先のパンチ力がため、勢いで読める仕上がりでした。
カラーはまとまり良く、やや雰囲気が異なるので。
判断については、紹介帯のカット絵が良いでしょう。
【 収録話 】 9話収録
005:「憑依DOLL」 カラー原稿
カラー原稿6ページのショートもの。
人形へ命を吹き込む人形師。
実際には人形師である彼が人形へ憑依することで、それが人そのものへと変化していたのでした。
フランス人形みたいな「リゼット」に憑依してのえっち展開。
意識は男のままで、ああした事を生業にできるくらいに数こなしているのは凄い。
ちなみに、ブログ書く際に”フランス人形”を検索しましたが…。
どうにも恐怖のが勝ってしまいます。
011:「女になって恋して」
031:「反転攻勢!不良と女の僕」
こちら2話は現代劇なエピソード。
前者は突発性性異常という一種の病気がため、後者は裏サイトで購入した薬「筋肉マッスル君1号」との相性が悪かったことによる作用という切っ掛けでした。
病気で徐々に女となっていく「純」
親友「洋平」との関係も、それによってお互い変化していくのでした。
そんなんが「女になって恋して」
友情が愛情に変化する、みたいなよく見られるパターン。
まぁ、1ページ目と4ページ目の同じ「純くん」は、見た目にほぼ別人で。
どれくらいの期間であーなったか知りませんが、「洋平くん」の意識変わるのが自然。
また「純くん」には姉がおり、展開を見る限りでは色々暗躍していたのでは、と想像されます。
※左:純、右:真柴
いわゆる不良の「園村」にいつもやりこまれていた、地味でガリ勉な「真柴」
抵抗を決めたその日、筋肉増強剤でのパワーアップを考えたんですが…体質に合わず、女性になってしまったのでした。
「反転攻勢!不良と女の僕」はそうした導入部。
「真柴くん」には妹がおり、またそもそも彼が勉強家であったため、日増しに女性っぽく変化していくという流れ。
女子も色々と教えてくれたそうです。
確かに女性のがそうしたのに寛容かも(たぶん)
見かけによらず不良「園村くん」は初心な男子で女性慣れしておらず、今までのうっぷんを晴らす意味で過剰なスキンシップを取っていたところ~という流れ。
ラブコメっぽく、お話的にはコレが最も好き。
ただ、えっちへの流れは、やはり「真柴くん」からでない方が良かった気もしました。
スクール水着がいいですね。
051:「彼女へクラスチェンジ!」
071:「女体化!トラップ!?遺跡にご用心」
こちら2話はファンタジーもの。
それがため、なんでもアリです(笑)
いちおう前者は女性化のリング、後者は女性転換の術式が切っ掛けです。
リングで女性になってしまうのは、勇者「アシュリー」
同行者「エルマー」は実は魔王そのもので。
それによって、勇者たる彼を完全に無力化してしまうのでした。
結構ドキドキな展開。
普通ならば11ページ後は魔物らに下げ渡されたりして。
いわゆるハード系な成年漫画となりそうなのですが…。
こちらの場合、そもそも長い間共に旅をしていた間柄であるためか。
魔王の「エルマー」も特になんらかの行動は起こさず、また女性となってしまった「アシュリー」もそう違和感はないようで、彼との旅をラブラブ楽しんでいます。
ただ、まさかオチがあんなものになるとは、冒頭で想像できませんでした。
術式で女性にされてしまうのは、風の精霊「フェル」を相棒とした盗賊「ドナ」
捕獲任務を受けた騎士団員「エミール」が遺跡へ向かうと、そこには魔物に襲われる女性がいたのです。
「キルタイムコミニュケーション」さんではお馴染み、触手えっちでした。
やっぱり1話くらいはこの手のネタなければ(笑)
騎士「エミール」は噂通りの実力で、あっさり撃退するんですが。
魔物の淫毒がため、助けられた「ドナ」は彼にもえっち仕掛けるのでした。
本人も言ってましたが、女性の「ドナ」は美形でいい感じ。
オチでもしたたかに立ち回っておりました。
精霊「フェル」が楽しく、なかなか良いパーティですね。
091:「アニ☆コイ」
111:「なりきり皮ホテル」
タイトルも舞台も異なるこの2話ですが。
どちらも”女性キャラになりきれるキグルミ”を切っ掛けとしたネタとなっています。
なぜかその皮を着ることで、声は無論のこと、触感から何から完璧に女性へ変化してしまうのでした。
いままでのTSモノと明らかに違うのは、まさしく外見だけのことで男性のままである点。
(※人形師の冒頭話もコッチ系かな)
もの凄いモノですわね。
公式のソレは当然ながら制約があるようなので。
前者「アニ☆コイ」では大手同人サークル制作の皮、後者「なりきり皮ホテル」では製造業者の横流しで、ラブホに提供された~という設定になっていました。
魔法少女「リリン」の姿となった兄「翔太」に気付かず、その弟「九条正樹」がえっち仕掛けるという「アニ☆コイ」
服の着脱自由(というか、そもそも全裸で届いてる)なので、街中の性別が訳分からない、外観があてにならない、恐ろしい状態になりそう。
実際、直接繋がるまで(というかそうなっても)、「正樹くん」は気付きませんでした。
オチはあんな感じでしだ、それでいいのか。
エロ目的に皮を使いたい男子2人が、裏にて提供しているラブホへ行くという「なりきり皮ホテル」
前者と違い、こちらは男が着ていると分かった上での行為です。
これまた凄い事。
ただ、いざその場面になるとさすがに抵抗感あるらしく、備え付けの”なりきりモード”を利用しておりました。
ああして至れり尽くせりなホテルが、また恐ろしい。
オチの展開も凄まじいですね…。
”なりきり皮”という発想は非常に面白いんですが、個人的にどうにもダメ。
※左:女艦長「アヤメ・キサラギ」、右:「雪緒」
127:「あの夏からの恋唄」
147:「優しい香り」
これら2話は掲載誌も異なり、普通の男女えっちな漫画となっています。
前者「あの夏からの恋唄」は、「雪緒」とは昔馴染みで兄の友人「久蔵」と久しぶりに再会したエピソード。
通り雨に感謝ですね。
そのお陰でぱっと2人きりになれたがため、お互い素直になれたのでしょう。
オチでのお兄ちゃんが楽しい。
後者「優しい香り」は学園ではオシャレかつ華やかで、女子の中心的存在な「篠崎伊織」
そんな彼女が、妹・弟らと接する自然な姿を見た「青柳」は、気になる存在になっていたのでした。
ああしたギャップ見せられたら、男性陣はイチコロですわね。
弁当作ってもらったりしてましたが、またそれが下手でないのが凄い。
漫画では、「篠崎さん」も少し気になっていた設定でしたが、その部分なくても良かったかな。
【 その他 】
そんなこんなで、本日は「安冶ぽん太郎」センセでした。
なるほど、そう読ませるんですねー。
わはは。
こちらがたぶん2冊目の単行本。
店頭では、↓表紙の青の背景が爽やかで目に止まり。
初見の方でもあり、どうしようか迷ったんですが。
最終的には、紹介帯の右2つのカット絵に釣り上げられました。
ああした絵お上手ですね。
ただ、それだけに。
カバー絵が中扉とかもくじとか、使いまわされていたのはどうにも残念でした。
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