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■異種恋愛 (みぞね)

★まんがデーター [19.0/20.0]
・絵柄 :●●●●●
・お話 :●●●●◎
・漫画 :●●●●◎
・独創性:●●●●●
・属性 : [成年] 人外、ラブコメ、ファンタジー
・構成 : 短編×8話(うち「異種恋愛」×7 ※全て同一世界)
・おまけ: あとがき(反省会)、中扉は表紙とリンク絵。

本との出会いは一期一会、漫画もまたしかり。
本日紹介は「みぞね」センセの「異種恋愛」です。

氷鬼「鬼条雪花」
※氷鬼「鬼条雪花」

 【 構成・絵柄 】

収録は1冊まるまるの長編。
タイトルとしては、いちおう2エピソードあるのですが。
全て同一世界で、表題とも合致しており。
長編という表現で問題ないと思います。
”胸キュン青春群像劇”
そうした紹介文ありましたが、まさしくその通り。
人外とのラブコメ漫画群となっています。
前述したように長編形式なのですが、各話に主として描かれるカップルは異なっていて。
そうした周辺の影響を受け、メインカップルが距離を縮めていく~という流れ。
コメディーっぽく楽しい描写ありつつも、種族の違いに思い悩む様もキチンとあり。
ブラック色のない、甘く優しい仕上がりの恋愛話です。
1冊分というページ量がため、漫画世界にどっぷり浸かれると思います。
(あとがきにてセンセ書かれているように、もう少しこの世界を堪能したい気持ち~も確かにあるのですが)

柔らかな細線での作画。
デジタルの淡い色使いで全体の色づきはしっかり。
描き込みも過不足ないくらいです。
そこそこ変化があり、枠間なくなることの多いコマ割り。
原稿は結構な賑やかさあるものの、優れたバランス感覚で先の色彩もあってか見辛い印象はありません。
背景や小物は世界に溶け込んでいてお上手。
適度にメリハリもあり、全体を邪魔していません。
漫画ジャンルもあってか、人物は可愛らしいもの。
人以外の顔パーツあったりしますが、どちらも見事に描かれていて。
違和感を感じるところはありませんでした
表現はだいたいはコメディー寄りで、派手目の楽しい仕上がりです。
カラーはややイメージ異なるものの、判断については↓表紙・裏表紙で問題ないでしょう。

 【 収録話 】 8話収録

005:「異種恋愛」 その1~7
163:「理想の彼女」
あらゆる人種が暮らす国。
その学園にて、デュラハン「首藤綾(すどう・あや)」の彼氏が人間であることに驚いた氷鬼の「鬼条雪花」
彼女の一族は過去の歴史がため、ことさら人を信用していなかったのです。
しかし、同じく友人であるケンタウロス「黒馬樹里(こくば・じゅり)」の相手も人間と分かり、そのイメージが揺らいでいた頃。
同じ飼育部の人間男子「柳沼英司」から、告白されてしまったのでした。
だいたいそんな感じ。

異なる種族との恋愛模様を描いた単行本。
概ね2部構成となっていて、1から6話は氷鬼「雪花さん」を中心としたストーリー群。
タイトルの異なる「理想の彼女」を経て、続く7話はその外伝的なものです。
連続したお話になっているものの、毎回うまいこと「雪花さん」の周辺キャラにスポットが当てられていき。
1から4話はそれぞれ別ヒロイン(カップル)らが担当しており、それらを経ての彼女のエピソードが5、6話で描かれます。
ちなみに、「理想の彼女」も当然ながら別ヒロインであり、7話目は「雪花さん」の妹「鬼条歩雪」を主人公としたエピソード。
今回も1話担当しているデュラハン「綾ちゃん」は前巻にも登場するヒロインだったり、ほかキャラなどのゲスト出演もあったので、知ってる人はより楽しめるだろう仕上がりです。

以前より、こうした系統はちらほら見かけるようになっているものの。
短編と違い、こうしてほぼまるまる1冊の連続話となってるのはまだ珍しいですかね。
人外ヒロインとの恋愛話というのは、一般的にまだ敷居が高く感じられると思います。
その点、こちらが圧倒的に読み易いだろうのは…。
人外と言っても、ヒロインらは概ね普通の女の子の体を持っていること。
ケンタウロス、人魚といったたりが最も異なってはいるのですが、その半身は人間となんら変わらず。
特に顔について、可愛らしい女性(角とかあるものの)には違いなく。
また、センセのお上手な絵柄もあり。
耐性なくとも、魅力的に見えると思います。
(※ちらとサンプルで見ましたが、その点は前巻のが振り切れてるみたい)
また、冒頭にて”あらゆる人種が暮らす、人種の壁はほとんどない~”と書かれていましたが。
基本的な文化は人間のソレがベースなっていて、突飛な描写やルールはほぼなく。
世界観も現代劇で描かれており、中世の時代のファンタジーちっくなものでない、というのは大きいでしょう。
各キャラクターの性格も、そんな感じに描かれていますね。
また、前述したようにお話も甘さのあるラブコメで、妙なブラック描写なく。
万人とっつき易い仕上がりであるのも、読み易さに繋がっているだろうかと思いました。

人魚「ニャプトゥ」、氷鬼「鬼条歩雪」
※左:人魚「ニャプトゥ」、右:氷鬼「鬼条歩雪」

続いて本編。
1話目は前回単行本に切っ掛けエピソードがあるデュラハンの「綾ちゃん」
外観は完全に人間であるものの、首が外れるという特徴があり。
えっちに生かされております。
”心と身体のコントロールが取れない”という部分は、その前エピソードのが分かり易いかなーと思います。
2話目はケンタウロスの「樹里さん」
下半身が馬のソレであり、当人も種族の違いがため恋愛に臆病であったのですが。
彼女の相手を勘違い(※注)した「雪花さん」の言葉を受けて、頑張ってみるというお話。
(※注:「樹里」と仲の良い「ロバ男」というあだ名の彼も人間だったのです)
収録で引っ掛かるとしたら、こちらか次でしょう。
幼馴染みであったのは助けになったかなー。

なお、2人のお話の合間にて、「雪花さん」のお話も進行しています。
人間の男子「英司くん」から告白された彼女。
友人らの影響もあり、意識とは裏腹にOKしてしまったのでした。

3話目の冒頭はその「英司くん」が登場。
付き合って初期の2人が伺えるようになっていますが。
メインは彼の友人「井上」くん。
言葉すら通じない、という彼の相手は海棲民族・人魚の「ニャプトゥ」さん。
吹き出しの文字がなんらか絵柄になっている、彼女は下半身が魚。
(※あとがきの補足にて、解読できるようになっています)
基本的に住む環境から異なる、なかなかの異種恋愛っぷり
気持ちが通じる場面がなんだか良いですね。
でも、ああして接していれば、徐々に相手が何言ってるのか分かってくると思います。
ちなみに、2人は知り合って1年でした。
なお、こちらのオチでは4名ヒロインの水着姿が見れます。
4話目はサキュバス獣人の「佐木毬奈」
単なるサキュバスでなく、”獣人”であり。
耳や鼻付近がソレっぽく、また尻尾もありした。
こちらでは、デュラハン「綾ちゃん」の紹介にて先輩で経験豊富な「毬奈さん」に相談を持ち掛ける「雪花さん」が描かれていて。
1話目と比べて、段違いに成長している彼女が見れます。
こうしたアレコレが、続く5、6話に繋がるんですね。
なお、「毬奈さん」自信のエピソードは”サキュバス”という設定がため、コメディー色の強いものとなっていました。

さて、そんなこんなでお待たせしました。
各話にてちらほら関係を深めてきていた氷鬼「雪花さん」と人間「英司くん」のカップル話。
5話目では後のお話でヒロインとなる妹「歩雪(ふぶき)」ちゃんが登場しています。
はっちゃけた娘で彼氏もおり。
姉「雪花」の初えっちをサポートしています。
ここに至るまで長かったこともあってか、6話後半の描写はなかなかに感動的
えっちしてるんですけどね。
その余韻を吹っ飛ばす、コメディーなラスト2ページがまた面白いです。

タイトル異なる「理想の彼女」は、身体がスライムである宇宙人「シャオリン」のお話。
路頭を彷徨っていた彼女を拾い、同居していた人間「上野健」
彼は理想の彼女を求めて、ナンパしては振られる~を繰り返しており。
やがて、その相手が「シャオリン」だと気付く流れ。
自由に姿を変化できる彼女とは、振った相手の姿になってもらってのえっちを繰り返していて。
こちらでは、すっぴんな彼女と初めての行為になっています
あの…私も謝らなければならないことが…」のくだりが良いですね。
なお、オチに登場している友人「シャルロッテ」さんのお話はまた前巻に収録されています。

宇宙人「シャオリン」
※宇宙人「シャオリン」

その1話を挟んで「異種恋愛」の最終7話は、前述したように氷鬼「雪花さん」の妹「歩雪ちゃん」のお話になっています。
あの硬い姉の妹が、なにゆえあーもはっちゃけた娘なのか、こちらで判明します。
彼女には幼馴染みでずっと付きあいのあった人間「筈木翔平」がおり。
また、その能力(涼しい)と可愛らしい容姿がため、進学して以降はアイドル的な存在になっていて…。
こちらの場合、魅力あふれる彼女に対し、平凡で陰気な「翔平くん」が疑問を持つという、これまでのカップルとはまた全然異なる問題を抱えているのでした。
アイドル的な存在~と描かれていましたが。
まぁ、料理作りながら待っていた「歩雪ちゃん」のキュートさは破壊力抜群
ありゃモテるわー
(※その点、「雪花さん」は美人タイプで、性格的にも近寄り難い雰囲気あると思う)
悩む彼も、そんな彼女がため自ら意識を変化させていました。
なお、「シャオリン」・「シャルロッテ」の2人は彼女の友人としてゲスト出演しています。

 【 その他 】

そうした訳で、本日は「みぞね」センセでした。
こちらが4冊目の単行本。
ひでるさんはたぶんこちらが初見となります。
過去単行本見ましたが…。
ずっとこうした系なんですね。
個人的には、「「しんどう」センセ」、「「ほりとも」センセ」などがぱっと思いつきました。
甘い仕上がりだったので「「ほりとも」センセ」のが近いかなー。
今回は店頭でやたら目立っていた↓表紙に釣り上げられたのですが。
ああした本来の肌色(※白黒絵だとトーン処理でまただいぶ印象変わる)での数ページ、カラー原稿部分が欲しかったなぁ、って思いました。





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