■君にしか教えない (志摩時緒)
★まんがデーター [18.0/20.0]
・絵柄 :●●●●●
・お話 :●●●●◎
・漫画 :●●●●◎
・独創性:●●●●〇
・属性 : [一般] 恋愛、年齢差、教師
・構成 : カラー(4P)、13話収録(全て表題作・1巻完結)
・おまけ: あとがき、イラスト、カバー裏にカラーイラスト、
描き下ろし「君にしか教えない after2」
本との出会いは一期一会、漫画もまたしかり。
本日紹介は「志摩時緒(しま・ときお)」センセの「君にしか教えない」です。
※同僚女教師・飲み会風景
【 構成・絵柄 】
収録は1冊まるまるの長編です。
表題ほかサブストーリーも収録。
描き下ろしほか後日談もありました。
各話のページ数はまちまちで、かなり変則的。
本編は16から20ページほど、そのほかのショートエピソードは4から10ページほどでした。
それぞれがバラバラと収録されており。
読み進めるうちに、作品世界を深く理解できる構成になってます。
ある程度疑問ありつつも、ガンガン読み進めて大丈夫。
お話的にもこれでキッチリ完結するので、安心してくださぃ。
ジャンルとしては恋愛モノ。
詳しくは後述しますが、あまりドロリとした展開にはならず、爽やかな仕上がりでした。
すっきりとした線での作画。
描き込みは軽めで濃淡は丁度良いくらい。
中くらいのコマ割りで白比率も高く、すっきりとした原稿具合です。
素朴なタッチで、適度に洗練されてる感覚。
ラブコメちっくなのですが、シリアスな場面にも説得力があり。
流れ・運びに引っ掛かることなく、漫画はお上手。
広い輪郭で細いまつ毛に縦長目な人物絵。
可愛らしく、漫画っぽいものです。
大きい癖はなく、万人に受け入れられそうなものだと思います。
ややパンチには欠けますが、それがため日常風景がふっとハマような印象。
よく作品と合致したものでしょう。
【 収録話 】 13話収録
007:「君にしか教えない」 6話
「辻千秋」と「橘明里」お隣同士の間柄。
「千秋」はお姉さん的存在な「明里」に、早い頃から恋愛感情をもっていましたが。
小学5年生の頃に彼女が引っ越してしまったため,それっきりになっていたところ。
進学した高校にて、教師となっていた「明里」と再会したのでした。
だいたいそんなお話。
主要人物3名の恋愛漫画。
ヒロインが幼馴染みで、お姉さんで、通う学校の教師だという…男子が憧れる3つの要素を併せ持った存在なのでした。
いいですよねー。
実際、この単行本に引っ掛かったのも、
”幼馴染みの年上の女教師”
という文言に引っ掛けられた(笑)ためです。
派手さはないものの、しっかりとした骨格の恋愛ドラマがラブコメちっくに描かれ、読み応えある1冊。
面白いです。
ただ、個人的にはちょっと綺麗過ぎるかなーという感じでした。
現実はもっとドロつくのでは。
そんなんが読みたいかどうかは別にして。
※左:彼女「関詩織」、右:昔の「明里さん」
1話目冒頭からいきなりで、正直なところちょっと驚き。
後々まで引っ張るんじゃないのかー。
「こんなつもりじゃなかったのに」
…ということで、こうなるに至る過去エピソード(※タイトル「メモリーズ」のお話)と、現在・それ前後についてが描かれていきます。
なお、「千秋くん」には1つ学年上な彼女「関詩織」がおり。
男子からはリア充と呼ばれていました。
うん、無自覚で実にタチ悪いですね。
その「詩織さん」がメインとなっている2話目。
2人の切っ掛けについて描かれています。
積極的ですね、彼女。
後のエピソードから、この時はちょうど諦めていた頃で、タイミングが良かったのもあると思いますが。
一度バッサリ断られた彼に、さらに突っ込んでいく様が凄い。
「詩織さん」のシャワーシーンではその真意が描かれています。
こちらのメインは帰りにバス停まで彼女を送るシーン。
コンビニにて、「明里さん」とばったり会うんですねー。
皆大人なため、表面上は何事もないのですが。
ちょっとした緊張感あって、このくだり好き。
しかも、到着したバスに「詩織さん」が乗り込んだため、「千秋」・「明里」が2人きり残るという。
「髪ちょっと濡れてる?」の部分が特に秀逸。
3話は「明里さん」の視点。
なにしろ「千秋くん」とはご近所であるため…まー、よくツーショット場面に遭遇していますね。
学校でもそんなん。
実際態度に出ていましたが、ポーカーフェイスな彼と違って「明里さん」は表情も分かり易そうだからなぁ。
メインは同僚の女教師らとの飲み会。
一部は4コマちっくに描かれていて、楽しい。
彼女の変化は眼鏡の「原美咲」らにバレバレで、酒の肴となっていました。
そんな訳で、4、5話目はストーリー上で大きなポイントとなる回。
お互いがそれぞれの状況を考え、悩んでいる4話目。
ポンコツ言われてる「明里さん」が可愛い。
しかし、こうして見ると…「千秋くん」は凄いなぁ。
年下のくせして。
5話目は「詩織さん」視点。
彼女もまた…難儀な恋愛ばかりしてるのね。
物事に敏く、理解もある娘さん。
メイン部分のやり取り、オチでの対応など、実に爽やかでした。
良い娘なので、今後巧い事いけばいいですね。
社会人になってもそんなんだと、今度はドロドロしてきちゃうぞ。
そんなこんなでの最終話にご期待ください。
どうなるかは内緒。
ただ、そちらでも「千秋くん」のいかにもリア充っぷりが見れます。
「明里さん」のああした発言・結論は当然なのですが、そんな彼女にあーした返答をできる彼は凄い。
おそらく、「明里さん」よりも色々な経験を経ているのではないかなぁ。
マセた子供でしたからね。
最終ページの「明里さん」がまた可愛らしいですよ。
003:「メモリーズ」 5話
だいたい4ページほどのショート。
過去風景で、なにゆえこんな感じになってしまったのか、が分かるようになっています。
収録順では冒頭に位置する4ページの「夏のメモリー」はちょうど裏表紙のイメージ。
小さい頃の親しいやり取りが楽しめます。
「そんなんじゃ女の子にモテないぞ」のコマはいいですね。
好きになるだろうなぁ。
「冬のメモリー」は6ページで若干長め。
モテないぞ、とか言われていた「千秋くん」ですが、当時からモテモテでした。
女の子への対処・扱いについては全て「明里さん」が指南していたことが分かります。
個人情報とか言ってるのが可笑しい。
そうした言動がまた大人っぽくて好かれるんだろうなぁ。
教室に掲示された習字に注目。
「春のメモリー」はまた4ページ。
「明里さん」の制服から察するに、夏・冬よりも後のエピソードでしょうか。
バレンタイン話です。
彼のああした言動は本人の資質もあるんでしょうけれど、指南の賜物ですわね。
※女教師「橘明里」
2話ある「メモリーズ」は4ページと9ページ。
1話目は「明里さん」の引っ越し、2話目は学校での再会が描かれます。
諦めかけていた相手の再会で、珍しくうろたえる「千秋くん」が見れました。
本編1話目で彼が「明里ちゃん」と呼んでいましたが、その切っ掛けもあります。
まぁ、親しみやすい雰囲気ですからね、彼女。
現在の部屋(これもすぐ隣のアパート)に呼ばれてのやり取りに注目です。
これが本編1話目と繋がる、のかな。
145:「君にしか教えない after」
153:「君にしか教えない after2」 描き下ろし
こちらはタイトルそのまま後日談ですね。
本編3話でもあった、同僚の女教師らとの飲み会からスタート。
2人にバレバレで楽しい。
後半の「千秋くん」との食事風景がまたいいですね。
口では敵わなそうだなぁ。
描き下ろしは甘いもので、良い読後感を得られると思います。
【 その他 】
そんなこんなで「志摩時緒」センセでした。
当ブログでは「夜にとろける」を紹介しています。
(※「夜にとろける」は現在3巻が発売されて完結)
今回は前述したように、紹介帯に書かれた要素が決定打でした。
裏表紙にも特に説明書きはなく。
あれがなければ今頃手元にはなかったかもしれません。
やっぱり紹介帯って重要ですね。
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・絵柄 :●●●●●
・お話 :●●●●◎
・漫画 :●●●●◎
・独創性:●●●●〇
・属性 : [一般] 恋愛、年齢差、教師
・構成 : カラー(4P)、13話収録(全て表題作・1巻完結)
・おまけ: あとがき、イラスト、カバー裏にカラーイラスト、
描き下ろし「君にしか教えない after2」
本との出会いは一期一会、漫画もまたしかり。
本日紹介は「志摩時緒(しま・ときお)」センセの「君にしか教えない」です。
※同僚女教師・飲み会風景
【 構成・絵柄 】
収録は1冊まるまるの長編です。
表題ほかサブストーリーも収録。
描き下ろしほか後日談もありました。
各話のページ数はまちまちで、かなり変則的。
本編は16から20ページほど、そのほかのショートエピソードは4から10ページほどでした。
それぞれがバラバラと収録されており。
読み進めるうちに、作品世界を深く理解できる構成になってます。
ある程度疑問ありつつも、ガンガン読み進めて大丈夫。
お話的にもこれでキッチリ完結するので、安心してくださぃ。
ジャンルとしては恋愛モノ。
詳しくは後述しますが、あまりドロリとした展開にはならず、爽やかな仕上がりでした。
すっきりとした線での作画。
描き込みは軽めで濃淡は丁度良いくらい。
中くらいのコマ割りで白比率も高く、すっきりとした原稿具合です。
素朴なタッチで、適度に洗練されてる感覚。
ラブコメちっくなのですが、シリアスな場面にも説得力があり。
流れ・運びに引っ掛かることなく、漫画はお上手。
広い輪郭で細いまつ毛に縦長目な人物絵。
可愛らしく、漫画っぽいものです。
大きい癖はなく、万人に受け入れられそうなものだと思います。
ややパンチには欠けますが、それがため日常風景がふっとハマような印象。
よく作品と合致したものでしょう。
【 収録話 】 13話収録
007:「君にしか教えない」 6話
「辻千秋」と「橘明里」お隣同士の間柄。
「千秋」はお姉さん的存在な「明里」に、早い頃から恋愛感情をもっていましたが。
小学5年生の頃に彼女が引っ越してしまったため,それっきりになっていたところ。
進学した高校にて、教師となっていた「明里」と再会したのでした。
だいたいそんなお話。
主要人物3名の恋愛漫画。
ヒロインが幼馴染みで、お姉さんで、通う学校の教師だという…男子が憧れる3つの要素を併せ持った存在なのでした。
いいですよねー。
実際、この単行本に引っ掛かったのも、
”幼馴染みの年上の女教師”
という文言に引っ掛けられた(笑)ためです。
派手さはないものの、しっかりとした骨格の恋愛ドラマがラブコメちっくに描かれ、読み応えある1冊。
面白いです。
ただ、個人的にはちょっと綺麗過ぎるかなーという感じでした。
現実はもっとドロつくのでは。
そんなんが読みたいかどうかは別にして。
※左:彼女「関詩織」、右:昔の「明里さん」
1話目冒頭からいきなりで、正直なところちょっと驚き。
後々まで引っ張るんじゃないのかー。
「こんなつもりじゃなかったのに」
…ということで、こうなるに至る過去エピソード(※タイトル「メモリーズ」のお話)と、現在・それ前後についてが描かれていきます。
なお、「千秋くん」には1つ学年上な彼女「関詩織」がおり。
男子からはリア充と呼ばれていました。
うん、無自覚で実にタチ悪いですね。
その「詩織さん」がメインとなっている2話目。
2人の切っ掛けについて描かれています。
積極的ですね、彼女。
後のエピソードから、この時はちょうど諦めていた頃で、タイミングが良かったのもあると思いますが。
一度バッサリ断られた彼に、さらに突っ込んでいく様が凄い。
「詩織さん」のシャワーシーンではその真意が描かれています。
こちらのメインは帰りにバス停まで彼女を送るシーン。
コンビニにて、「明里さん」とばったり会うんですねー。
皆大人なため、表面上は何事もないのですが。
ちょっとした緊張感あって、このくだり好き。
しかも、到着したバスに「詩織さん」が乗り込んだため、「千秋」・「明里」が2人きり残るという。
「髪ちょっと濡れてる?」の部分が特に秀逸。
3話は「明里さん」の視点。
なにしろ「千秋くん」とはご近所であるため…まー、よくツーショット場面に遭遇していますね。
学校でもそんなん。
実際態度に出ていましたが、ポーカーフェイスな彼と違って「明里さん」は表情も分かり易そうだからなぁ。
メインは同僚の女教師らとの飲み会。
一部は4コマちっくに描かれていて、楽しい。
彼女の変化は眼鏡の「原美咲」らにバレバレで、酒の肴となっていました。
そんな訳で、4、5話目はストーリー上で大きなポイントとなる回。
お互いがそれぞれの状況を考え、悩んでいる4話目。
ポンコツ言われてる「明里さん」が可愛い。
しかし、こうして見ると…「千秋くん」は凄いなぁ。
年下のくせして。
5話目は「詩織さん」視点。
彼女もまた…難儀な恋愛ばかりしてるのね。
物事に敏く、理解もある娘さん。
メイン部分のやり取り、オチでの対応など、実に爽やかでした。
良い娘なので、今後巧い事いけばいいですね。
社会人になってもそんなんだと、今度はドロドロしてきちゃうぞ。
そんなこんなでの最終話にご期待ください。
どうなるかは内緒。
ただ、そちらでも「千秋くん」のいかにもリア充っぷりが見れます。
「明里さん」のああした発言・結論は当然なのですが、そんな彼女にあーした返答をできる彼は凄い。
おそらく、「明里さん」よりも色々な経験を経ているのではないかなぁ。
マセた子供でしたからね。
最終ページの「明里さん」がまた可愛らしいですよ。
003:「メモリーズ」 5話
だいたい4ページほどのショート。
過去風景で、なにゆえこんな感じになってしまったのか、が分かるようになっています。
収録順では冒頭に位置する4ページの「夏のメモリー」はちょうど裏表紙のイメージ。
小さい頃の親しいやり取りが楽しめます。
「そんなんじゃ女の子にモテないぞ」のコマはいいですね。
好きになるだろうなぁ。
「冬のメモリー」は6ページで若干長め。
モテないぞ、とか言われていた「千秋くん」ですが、当時からモテモテでした。
女の子への対処・扱いについては全て「明里さん」が指南していたことが分かります。
個人情報とか言ってるのが可笑しい。
そうした言動がまた大人っぽくて好かれるんだろうなぁ。
教室に掲示された習字に注目。
「春のメモリー」はまた4ページ。
「明里さん」の制服から察するに、夏・冬よりも後のエピソードでしょうか。
バレンタイン話です。
彼のああした言動は本人の資質もあるんでしょうけれど、指南の賜物ですわね。
※女教師「橘明里」
2話ある「メモリーズ」は4ページと9ページ。
1話目は「明里さん」の引っ越し、2話目は学校での再会が描かれます。
諦めかけていた相手の再会で、珍しくうろたえる「千秋くん」が見れました。
本編1話目で彼が「明里ちゃん」と呼んでいましたが、その切っ掛けもあります。
まぁ、親しみやすい雰囲気ですからね、彼女。
現在の部屋(これもすぐ隣のアパート)に呼ばれてのやり取りに注目です。
これが本編1話目と繋がる、のかな。
145:「君にしか教えない after」
153:「君にしか教えない after2」 描き下ろし
こちらはタイトルそのまま後日談ですね。
本編3話でもあった、同僚の女教師らとの飲み会からスタート。
2人にバレバレで楽しい。
後半の「千秋くん」との食事風景がまたいいですね。
口では敵わなそうだなぁ。
描き下ろしは甘いもので、良い読後感を得られると思います。
【 その他 】
そんなこんなで「志摩時緒」センセでした。
当ブログでは「夜にとろける」を紹介しています。
(※「夜にとろける」は現在3巻が発売されて完結)
今回は前述したように、紹介帯に書かれた要素が決定打でした。
裏表紙にも特に説明書きはなく。
あれがなければ今頃手元にはなかったかもしれません。
やっぱり紹介帯って重要ですね。
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