■秘めごと記念日 (御影石材)
★まんがデーター [15.0/20.0]
・絵柄 :●●●◎○
・お話 :●●●●○
・漫画 :●●●●○
・独創性:●●●◎○
・属性 : [成年] 百合、ラブコメ、学園
・構成 : カラー(4P)、短編×11話収録
(うち「手を繋いで」×2、「炎と雨シリーズ」×4、「秘密基地」×2)
・おまけ: あとがき・作品解説、カバー裏に4コマ・別絵、加筆修正、
カラー描き下ろし「秘めごと記念日」、描き下ろし「雨上がり」
本との出会いは一期一会、漫画もまたしかり。
本日紹介は「御影石材(みかげ・せきざい)」センセの「秘めごと記念日」です。
※左:「燈莉」・「亜利紗」、右:「玲香」・「悠奈」
【 構成・絵柄 】
XOコミックの”百合シリーズ”ということで、成年指定な百合漫画です。
必ずえっちシーンあるのが特徴。
一般系の百合でも、そっちっぽい系統ありましたが…やはりメインがエロスだと、また感覚違いますね。
基本的にはラブコメ調で、ポップに仕上がっているものの。
そこはやはり百合ジャンルであるため、思い悩むような描写も見られました。
読み応えもあります。
それぞれエピソードで、重さ具合は結構異なっていて。
全体ではなく、各話にて好き嫌いが割れてしまいそう。
収録は数話の連続モノと短編。
2話ほどの連続と、4話にまたがってキャラが変わっていくバトンタッチなシリーズ漫画もありました。
さらりとした柔らか線での作画。
全体の色づきはあっさりしていて、白比率多め。
濃淡も淡い仕上がりでした。
描き込みもコテコテしておらず、スッキリ傾向。
コマ割りは中小で細かいものの、収まりは良く。
変化少なく、しっかり描かれてる印象です。
見易い原稿でした。
背景・小物も必要最低限という感覚で、服装もそんなん。
作画と合ってますが、ややサッパリですかね
幅広な輪郭で、オデコ広めなキャラ絵。
目は丸く控えめで鼻はごく小さく、卵表面みたいなスルリとしたもの。
可愛らしくまとまっています。
収録話は時期に開きがあるようで、やや差を感じました。
そう極端ではないので、問題になるほどではありませんが。
判断については、まったく同じではないものの、↓表紙・裏表紙で問題ないでしょう。
【 収録話 】 11話収録
001:「秘めごと記念日」 カラー描き下ろし
005:「手を繋いで」
家が近所の幼馴染み「愛叶音(あかね)」・「伊織」・「唄子」の3名。
成長した「愛叶音」は誰もが振り向くような美少女で。
「伊織」・「唄子」は彼女を取り合っていたのでした。
↓表紙の3名ですね。
「愛叶音さん」が男女のエロ本を隠し持っていたため、”同性の良さを味わってもらう”というのが切っ掛け。
普段揉めてるものの、こうした際には巧い事連携していました。
次のページではすっかり全裸になっているんですが、脱がす時もそんなんなんだろうなぁ。
このお話の救いは、「愛叶音さん」も同性のソレを受け入れている点。
どっちか選ぶ、ってのができないだけでした。
冒頭の表題作「秘めごと記念日」もこの3名。
4ページのショートで、↓表紙から続くような内容です。
仲良いなぁ。
※「愛叶音」・「伊織」・「唄子」
025:「炎と雨」
045:「友人Aの相関図」
065:「つられてつられて」
085:「雨上がり」 描き下ろし
先輩「有紀」にデートをすっぽかされた「晴花」
待ちぼうけでズブ濡れとなった彼女は、部活の後輩「雨宮燈莉(あまみや・あかり)」の部屋に転がり込んだのでした。
そんなんが「炎と雨」
主役はその「燈莉ちゃん」
ゆりゆりしている世界ですが、彼女は片想いとなっていて。
もどかしい感じが実に百合漫画してました。
オチもそんな感じよ。
冒頭の3名は…うまく行き過ぎなんですよねー。
続く「友人Aの相関図」、「つられてつられて」も同じ世界観でした。
そんな「燈莉ちゃん」に想いを寄せていたクラスメイト「朝木亜利紗」が主人公。
紆余曲折の末、告白された「燈莉ちゃん」
発言に注目。
こういうの好き。
前話ではやや可愛そうな感じだったので、巧くいって何よりでした。
さすがに経験者だけあって、えっちではリードしている所に注目。
「つられてつられて」はカップルとなった「燈莉」・「亜利紗」の友人、「玲香」・「悠奈」のお話。
リレー形式なんですね。
はっちゃけた「玲香」と違い、大人しめな「悠奈」は真剣なテンション。
その意をくんだ「燈莉ちゃん」のサポートがあり、めでたくカップルとなっていました。
前述もしましたが、彼女の変化がなんだか幸せ。
オチでの「玲香さん」がキュートです。
…で、続く「雨上がり」はシリーズ総括みたいなお話。
描き下ろしながら16ページと長く、しっかり読めます。
先ほどから「燈莉ちゃん」について言及してきましたが、再び彼女の主役回となっていました。
数話ほど彼女を見続けてきたので、ぶっちゃけ泣きそうに…。
(※ひでるさんは涙腺激弱)
詳細は伏せときますが、ぐるりと回ってきた、みたいな感覚よ。
オチの会話もいい感じでした。
101:「隣部屋から愛を」
相手「結羽」が会社の同僚と結婚することとなり、振られてしまった「律」
そんな教師の彼女に、生徒「倉敷由良」は盗聴していたという2人の会話を聞かせ、彼女にしてほしいとお願いするのでした。
年の差百合カップルですね。
ツインテールの可愛らしい「由良ちゃん」
2人の隣に住んでいる、という彼女は盗聴とかナントカ、前半はけっこうヤバめな雰囲気。
教師である「律さん」が警戒するのも当然です。
ただ、お話と共に明らかとなる真意に…なんだかまたウルルとなってしまいました。
良いお話です。
「十年早いっての」
の部分が好き。
125:「妹アルバム」
姉妹の近親・百合モノ。
勉強・運動が出来、美人な姉「涼香」
そんな姉と比べて冴えない妹「和花」は、自分にコンプレックスを持っており。
「涼香」からの猫可愛がりも面白がっていると感じていたんですが…というもの。
ちらほら見かける、正しい(?)姉キャラです。
彼氏とか出来そうになったら、野郎殺されるのではないかなぁ。
漫画にブラックな面はありませんでしたが、裏で暗躍する様を見てみたい気がしました。
※左:生徒「倉敷由良」、右:姉「涼香」
141:「お姫さま、王子さま」
幼馴染み「白鳥姫子」・「大路晶(おおじ・あきら)」のカップル。
名前とは逆に、凛々しく女子の人気を集める「姫子」の”好きなタイプは白馬の王子様”
その切っ掛けとなった相手「晶」は、
「私は王子さまは諦めた」
そんな発言をしていたのでした。
まぁ、それぞれ素直になる切っ掛け待ち、みたいな感じですね。
「姫子ちゃん」はなにゆえ、あんなボーイッシュになっちゃったんだろう。
(名前の反動か?)
それが躊躇させることとなった要因の1つだと思います。
161:「秘密基地」 前後編
山にある小屋を秘密基地にしよう、と言い出した「香澄」
彼女はそこで高校が別になってしまう「詩穂」に告白をしたのでした。
ごく簡単にはそうしたオープニング。
”秘密基地”は部屋が姉と一緒である彼女が考えた、その時に必要な空間でした。
前編は良いですが、個人的には後編が…。
もうひとパンチないと、イマイチ説得力が弱い気がします。
【 その他 】
以上、「御影石材」センセでした。
調べたところ一般系で漫画を描かれていて、こちらは3冊目…でいいのかな。(書いた15/10/10現在)
百合漫画はすっかり当たり前(※個人の感覚です)になりましたが。
えっち要素がメインの成年向けというのはまだ珍しい感じ。
楽しめました。
ただ、冒頭の表題作みたいなのより、やっぱりザ・百合漫画というべき「炎と雨」から続くシリーズみたいなのが良かったです。
…あ。
お話でガッチリ刺さったのは「隣部屋から愛を」ですね。
当初の予測と違い、不意に泣きそうになりました(本当)
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・絵柄 :●●●◎○
・お話 :●●●●○
・漫画 :●●●●○
・独創性:●●●◎○
・属性 : [成年] 百合、ラブコメ、学園
・構成 : カラー(4P)、短編×11話収録
(うち「手を繋いで」×2、「炎と雨シリーズ」×4、「秘密基地」×2)
・おまけ: あとがき・作品解説、カバー裏に4コマ・別絵、加筆修正、
カラー描き下ろし「秘めごと記念日」、描き下ろし「雨上がり」
本との出会いは一期一会、漫画もまたしかり。
本日紹介は「御影石材(みかげ・せきざい)」センセの「秘めごと記念日」です。
※左:「燈莉」・「亜利紗」、右:「玲香」・「悠奈」
【 構成・絵柄 】
XOコミックの”百合シリーズ”ということで、成年指定な百合漫画です。
必ずえっちシーンあるのが特徴。
一般系の百合でも、そっちっぽい系統ありましたが…やはりメインがエロスだと、また感覚違いますね。
基本的にはラブコメ調で、ポップに仕上がっているものの。
そこはやはり百合ジャンルであるため、思い悩むような描写も見られました。
読み応えもあります。
それぞれエピソードで、重さ具合は結構異なっていて。
全体ではなく、各話にて好き嫌いが割れてしまいそう。
収録は数話の連続モノと短編。
2話ほどの連続と、4話にまたがってキャラが変わっていくバトンタッチなシリーズ漫画もありました。
さらりとした柔らか線での作画。
全体の色づきはあっさりしていて、白比率多め。
濃淡も淡い仕上がりでした。
描き込みもコテコテしておらず、スッキリ傾向。
コマ割りは中小で細かいものの、収まりは良く。
変化少なく、しっかり描かれてる印象です。
見易い原稿でした。
背景・小物も必要最低限という感覚で、服装もそんなん。
作画と合ってますが、ややサッパリですかね
幅広な輪郭で、オデコ広めなキャラ絵。
目は丸く控えめで鼻はごく小さく、卵表面みたいなスルリとしたもの。
可愛らしくまとまっています。
収録話は時期に開きがあるようで、やや差を感じました。
そう極端ではないので、問題になるほどではありませんが。
判断については、まったく同じではないものの、↓表紙・裏表紙で問題ないでしょう。
【 収録話 】 11話収録
001:「秘めごと記念日」 カラー描き下ろし
005:「手を繋いで」
家が近所の幼馴染み「愛叶音(あかね)」・「伊織」・「唄子」の3名。
成長した「愛叶音」は誰もが振り向くような美少女で。
「伊織」・「唄子」は彼女を取り合っていたのでした。
↓表紙の3名ですね。
「愛叶音さん」が男女のエロ本を隠し持っていたため、”同性の良さを味わってもらう”というのが切っ掛け。
普段揉めてるものの、こうした際には巧い事連携していました。
次のページではすっかり全裸になっているんですが、脱がす時もそんなんなんだろうなぁ。
このお話の救いは、「愛叶音さん」も同性のソレを受け入れている点。
どっちか選ぶ、ってのができないだけでした。
冒頭の表題作「秘めごと記念日」もこの3名。
4ページのショートで、↓表紙から続くような内容です。
仲良いなぁ。
※「愛叶音」・「伊織」・「唄子」
025:「炎と雨」
045:「友人Aの相関図」
065:「つられてつられて」
085:「雨上がり」 描き下ろし
先輩「有紀」にデートをすっぽかされた「晴花」
待ちぼうけでズブ濡れとなった彼女は、部活の後輩「雨宮燈莉(あまみや・あかり)」の部屋に転がり込んだのでした。
そんなんが「炎と雨」
主役はその「燈莉ちゃん」
ゆりゆりしている世界ですが、彼女は片想いとなっていて。
もどかしい感じが実に百合漫画してました。
オチもそんな感じよ。
冒頭の3名は…うまく行き過ぎなんですよねー。
続く「友人Aの相関図」、「つられてつられて」も同じ世界観でした。
そんな「燈莉ちゃん」に想いを寄せていたクラスメイト「朝木亜利紗」が主人公。
紆余曲折の末、告白された「燈莉ちゃん」
発言に注目。
こういうの好き。
前話ではやや可愛そうな感じだったので、巧くいって何よりでした。
さすがに経験者だけあって、えっちではリードしている所に注目。
「つられてつられて」はカップルとなった「燈莉」・「亜利紗」の友人、「玲香」・「悠奈」のお話。
リレー形式なんですね。
はっちゃけた「玲香」と違い、大人しめな「悠奈」は真剣なテンション。
その意をくんだ「燈莉ちゃん」のサポートがあり、めでたくカップルとなっていました。
前述もしましたが、彼女の変化がなんだか幸せ。
オチでの「玲香さん」がキュートです。
…で、続く「雨上がり」はシリーズ総括みたいなお話。
描き下ろしながら16ページと長く、しっかり読めます。
先ほどから「燈莉ちゃん」について言及してきましたが、再び彼女の主役回となっていました。
数話ほど彼女を見続けてきたので、ぶっちゃけ泣きそうに…。
(※ひでるさんは涙腺激弱)
詳細は伏せときますが、ぐるりと回ってきた、みたいな感覚よ。
オチの会話もいい感じでした。
101:「隣部屋から愛を」
相手「結羽」が会社の同僚と結婚することとなり、振られてしまった「律」
そんな教師の彼女に、生徒「倉敷由良」は盗聴していたという2人の会話を聞かせ、彼女にしてほしいとお願いするのでした。
年の差百合カップルですね。
ツインテールの可愛らしい「由良ちゃん」
2人の隣に住んでいる、という彼女は盗聴とかナントカ、前半はけっこうヤバめな雰囲気。
教師である「律さん」が警戒するのも当然です。
ただ、お話と共に明らかとなる真意に…なんだかまたウルルとなってしまいました。
良いお話です。
「十年早いっての」
の部分が好き。
125:「妹アルバム」
姉妹の近親・百合モノ。
勉強・運動が出来、美人な姉「涼香」
そんな姉と比べて冴えない妹「和花」は、自分にコンプレックスを持っており。
「涼香」からの猫可愛がりも面白がっていると感じていたんですが…というもの。
ちらほら見かける、正しい(?)姉キャラです。
彼氏とか出来そうになったら、野郎殺されるのではないかなぁ。
漫画にブラックな面はありませんでしたが、裏で暗躍する様を見てみたい気がしました。
※左:生徒「倉敷由良」、右:姉「涼香」
141:「お姫さま、王子さま」
幼馴染み「白鳥姫子」・「大路晶(おおじ・あきら)」のカップル。
名前とは逆に、凛々しく女子の人気を集める「姫子」の”好きなタイプは白馬の王子様”
その切っ掛けとなった相手「晶」は、
「私は王子さまは諦めた」
そんな発言をしていたのでした。
まぁ、それぞれ素直になる切っ掛け待ち、みたいな感じですね。
「姫子ちゃん」はなにゆえ、あんなボーイッシュになっちゃったんだろう。
(名前の反動か?)
それが躊躇させることとなった要因の1つだと思います。
161:「秘密基地」 前後編
山にある小屋を秘密基地にしよう、と言い出した「香澄」
彼女はそこで高校が別になってしまう「詩穂」に告白をしたのでした。
ごく簡単にはそうしたオープニング。
”秘密基地”は部屋が姉と一緒である彼女が考えた、その時に必要な空間でした。
前編は良いですが、個人的には後編が…。
もうひとパンチないと、イマイチ説得力が弱い気がします。
【 その他 】
以上、「御影石材」センセでした。
調べたところ一般系で漫画を描かれていて、こちらは3冊目…でいいのかな。(書いた15/10/10現在)
百合漫画はすっかり当たり前(※個人の感覚です)になりましたが。
えっち要素がメインの成年向けというのはまだ珍しい感じ。
楽しめました。
ただ、冒頭の表題作みたいなのより、やっぱりザ・百合漫画というべき「炎と雨」から続くシリーズみたいなのが良かったです。
…あ。
お話でガッチリ刺さったのは「隣部屋から愛を」ですね。
当初の予測と違い、不意に泣きそうになりました(本当)
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