■二輪乃花 (宇河弘樹)
★まんがデーター [17.5/20.0]
・絵柄 :●●●●○
・お話 :●●●●○
・漫画 :●●●●◎
・独創性:●●●●●
・属性 : [百合] シリアス、ノスタルジー、コメディー
・構成 : 短編×7(うち「コブリアワセ」×3、「Walk wit me」×3)
・おまけ: あとがき、描き下ろし「後日談」×2、
アイデアノート、ラフ絵、カバー裏に別絵。
本との出会いは一期一会、漫画もまたしかり。
本日紹介は「宇河弘樹(うがわ・ひろき)」センセの「二輪乃花」です。
※左:エリ、右:ミヤコ
【 構成・絵柄 】
実は収録は3本ほど。
前後編プラス描き下ろしという作品が2本と、短編による構成。
↓表紙は前半の連続話で、ノスタルジー溢れる田舎が舞台のお話でした。
こっちがメインですね。
後半のもきっちりストーリーな連続モノ。
どちらも含みがたっぷりで、あまりぱっと明るくはないんですが。
前半の中編にはちらほらコメディーちっくな描写もあり、読み易いと思います。
(※後半のはずっとシリアス)
また、収録の短編はコメディーたっぷりなラブコメになっています。
個人的には、そんなんが最も刺さったんですけど…。
単行本は「つぼみ」のシリーズなので、いちおう百合傾向なんですが。
いわゆる、普通に想像されるような百合漫画ではないため、期待のベクトルが違うとがっかりするかも。
全体的に軽々しくもなく。
ちょっと注意が必要かと。
黒の強い、べったりと濃い目な作画。
線は多く細かく、背景や小物などは写実的です。
タッチも場面とかお話で変化させてますね。
たまに、デッサン調になっていたりもしました。
キャラはどっちかというと漫画っぽいもの。
だいたいこざっぱり描かれていますね。
バランスに優れ違和感はないものの、やや浮き上がっている印象を受けることもありました。
実に特徴的な仕上がりです。
その癖が弱くないので、人を選ぶかも。
ただ、漫画のお上手な方で、じっくり重さもあるお話を表現できる巧さがあります。
シリアス・コメディーをうまく使い分けていました。
判断については、試し読みもある「つぼみ」のHPがオススメ。
web限定描のき下ろしメッセージペーパーも見ることができますよ。
【 収録話 】 7話収録
003:「コブリアワセ」 前後編+描き下ろし後日談
終戦後の日本。
父親が仮住まいの家を引き払ったため、「エリ」は母方の実家へ引き取られました。
そちらでは父の後妻を決めるべく話し合いがもたれ、亡くなった母の妹「ミヤコ」が選ばれたのです。
だいたいそうした導入部。
死んだ伴侶の後を弟や妹が引き継ぐ風習が、タイトルにもなっている”コブリアワセ”
本当にそうした言葉あるのかなー、って調べてみたんですが。
辞書にはなく、検索しても引っ掛からない。
…いや、この漫画ばかりがヒットして、なかなかに分かり辛い。
さすがは「宇河弘樹」センセ、読んでる方多いですね!
とある事情から、気持ちをぐーっと抑え込んでいる「エリちゃん」
叔母「ミヤコさん」は母親に瓜二つという容姿で、それがためより彼女を頑なにさせていました。
そんな訳で、前後編は2人がお互い分かりあうまで、となっています。
ちと百合漫画というカテゴリからは外れてるかなぁ。
また、「ミヤコさん」は”白い幽霊”とか言われてるんですが、こちらもまた軽くはない事情の持ち主。
よくよく見ると、冒頭から台詞の端々にて言われてましたよ。
ぜひ2週目を読んでほしい作品ですね。
彼女の飼い猫がポイントになっています。
前編中ごろの朝食3コマ連続シーンでの猫がキュートでした。
描き下ろし、後日談での2人がまたいい感じ。
友達みたい。
幸せそうでいいですね。
私もそのお話をぜひ「ミヤコさん」から聞きたいです。
※ふら子・茂音
073:「ニリンソウ」
こちらは同部屋「都奇田(つきだ)ふら子」、「姉茶川茂音(あねちゃがわ・もね)」のお話。
ごく真面目なお話に挟まれた短編は、軽いコメディーでした。
カバー裏で遊んでるのもこの2人。
オモテ面のパロディになってました。
お話は「ふら子さん」がはっちゃけるお話。
どんなんかは、この時点で秘密。
彼女のがベタ惚れなんですねー。
オチに注目ですよ。
なお、添付のアンケートハガキには、あらかじめなんらか書いてあるんですが…。
それも「ふら子さん」の仕業でした。
オモロイです。
個人的には収録でコレが一番好き。
087:「Walk wit me」 前後編+描き下ろし後日談
いつもすすり泣く声が聞こえる、教会通りの家。
そちらに住む「ウェンディ」との昔の約束を守るべく、再会「マルリイ」はずっと一緒にいたのでした。
かなり大雑把ですが、おおむねそんなん。
先は和風でしたが、こっちは洋風。
古い炭鉱の町でのエピソードで、ヒロインや背景もまさにそんなん。
個人的には、ややとっつき辛さを感じました。
テキストも洋風なので、頭にすっと入らないのよ。
2人は広義での百合関係。
百合うんぬんより、まだ友情っぽいのかなー。
軽く身体を重ねる程度のシーンはあったものの、ポイントはそんなんでなく。
お互いの単純ではない家庭環境ですね。
後編へと続く、トンネルのくだりが秀逸。
絵もお話も。
さすがの出来栄えでした。
結末にも驚くと思います。
※左:ウェンディ、右:マルリイ
なんというか、世界名作劇場っぽいかも。
なんとなくね。
描き下ろしの後日談のが普通の百合漫画ちっくですよ。
【 その他 】
以上、「宇河弘樹」センセでした。
アニメにもなった某漫画ですっかりお馴染みですかね。
ブログで取り上げるのはこれが初めて。
…あ、そうだったか。
今回は初の百合漫画。
読み切りとか細かいのまで熟知していないので違うかもしれませんが。
ひでるさんは、店頭ではそれと気付かずに手にしました。
つぼみ、と知ったのも巻末でしたけれど…。
そういえば、執筆作家さんらの名前にセンセいらっしゃいましたねぇ。
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・絵柄 :●●●●○
・お話 :●●●●○
・漫画 :●●●●◎
・独創性:●●●●●
・属性 : [百合] シリアス、ノスタルジー、コメディー
・構成 : 短編×7(うち「コブリアワセ」×3、「Walk wit me」×3)
・おまけ: あとがき、描き下ろし「後日談」×2、
アイデアノート、ラフ絵、カバー裏に別絵。
本との出会いは一期一会、漫画もまたしかり。
本日紹介は「宇河弘樹(うがわ・ひろき)」センセの「二輪乃花」です。
※左:エリ、右:ミヤコ
【 構成・絵柄 】
実は収録は3本ほど。
前後編プラス描き下ろしという作品が2本と、短編による構成。
↓表紙は前半の連続話で、ノスタルジー溢れる田舎が舞台のお話でした。
こっちがメインですね。
後半のもきっちりストーリーな連続モノ。
どちらも含みがたっぷりで、あまりぱっと明るくはないんですが。
前半の中編にはちらほらコメディーちっくな描写もあり、読み易いと思います。
(※後半のはずっとシリアス)
また、収録の短編はコメディーたっぷりなラブコメになっています。
個人的には、そんなんが最も刺さったんですけど…。
単行本は「つぼみ」のシリーズなので、いちおう百合傾向なんですが。
いわゆる、普通に想像されるような百合漫画ではないため、期待のベクトルが違うとがっかりするかも。
全体的に軽々しくもなく。
ちょっと注意が必要かと。
黒の強い、べったりと濃い目な作画。
線は多く細かく、背景や小物などは写実的です。
タッチも場面とかお話で変化させてますね。
たまに、デッサン調になっていたりもしました。
キャラはどっちかというと漫画っぽいもの。
だいたいこざっぱり描かれていますね。
バランスに優れ違和感はないものの、やや浮き上がっている印象を受けることもありました。
実に特徴的な仕上がりです。
その癖が弱くないので、人を選ぶかも。
ただ、漫画のお上手な方で、じっくり重さもあるお話を表現できる巧さがあります。
シリアス・コメディーをうまく使い分けていました。
判断については、試し読みもある「つぼみ」のHPがオススメ。
web限定描のき下ろしメッセージペーパーも見ることができますよ。
【 収録話 】 7話収録
003:「コブリアワセ」 前後編+描き下ろし後日談
終戦後の日本。
父親が仮住まいの家を引き払ったため、「エリ」は母方の実家へ引き取られました。
そちらでは父の後妻を決めるべく話し合いがもたれ、亡くなった母の妹「ミヤコ」が選ばれたのです。
だいたいそうした導入部。
死んだ伴侶の後を弟や妹が引き継ぐ風習が、タイトルにもなっている”コブリアワセ”
本当にそうした言葉あるのかなー、って調べてみたんですが。
辞書にはなく、検索しても引っ掛からない。
…いや、この漫画ばかりがヒットして、なかなかに分かり辛い。
さすがは「宇河弘樹」センセ、読んでる方多いですね!
とある事情から、気持ちをぐーっと抑え込んでいる「エリちゃん」
叔母「ミヤコさん」は母親に瓜二つという容姿で、それがためより彼女を頑なにさせていました。
そんな訳で、前後編は2人がお互い分かりあうまで、となっています。
ちと百合漫画というカテゴリからは外れてるかなぁ。
また、「ミヤコさん」は”白い幽霊”とか言われてるんですが、こちらもまた軽くはない事情の持ち主。
よくよく見ると、冒頭から台詞の端々にて言われてましたよ。
ぜひ2週目を読んでほしい作品ですね。
彼女の飼い猫がポイントになっています。
前編中ごろの朝食3コマ連続シーンでの猫がキュートでした。
描き下ろし、後日談での2人がまたいい感じ。
友達みたい。
幸せそうでいいですね。
私もそのお話をぜひ「ミヤコさん」から聞きたいです。
※ふら子・茂音
073:「ニリンソウ」
こちらは同部屋「都奇田(つきだ)ふら子」、「姉茶川茂音(あねちゃがわ・もね)」のお話。
ごく真面目なお話に挟まれた短編は、軽いコメディーでした。
カバー裏で遊んでるのもこの2人。
オモテ面のパロディになってました。
お話は「ふら子さん」がはっちゃけるお話。
どんなんかは、この時点で秘密。
彼女のがベタ惚れなんですねー。
オチに注目ですよ。
なお、添付のアンケートハガキには、あらかじめなんらか書いてあるんですが…。
それも「ふら子さん」の仕業でした。
オモロイです。
個人的には収録でコレが一番好き。
087:「Walk wit me」 前後編+描き下ろし後日談
いつもすすり泣く声が聞こえる、教会通りの家。
そちらに住む「ウェンディ」との昔の約束を守るべく、再会「マルリイ」はずっと一緒にいたのでした。
かなり大雑把ですが、おおむねそんなん。
先は和風でしたが、こっちは洋風。
古い炭鉱の町でのエピソードで、ヒロインや背景もまさにそんなん。
個人的には、ややとっつき辛さを感じました。
テキストも洋風なので、頭にすっと入らないのよ。
2人は広義での百合関係。
百合うんぬんより、まだ友情っぽいのかなー。
軽く身体を重ねる程度のシーンはあったものの、ポイントはそんなんでなく。
お互いの単純ではない家庭環境ですね。
後編へと続く、トンネルのくだりが秀逸。
絵もお話も。
さすがの出来栄えでした。
結末にも驚くと思います。
※左:ウェンディ、右:マルリイ
なんというか、世界名作劇場っぽいかも。
なんとなくね。
描き下ろしの後日談のが普通の百合漫画ちっくですよ。
【 その他 】
以上、「宇河弘樹」センセでした。
アニメにもなった某漫画ですっかりお馴染みですかね。
ブログで取り上げるのはこれが初めて。
…あ、そうだったか。
今回は初の百合漫画。
読み切りとか細かいのまで熟知していないので違うかもしれませんが。
ひでるさんは、店頭ではそれと気付かずに手にしました。
つぼみ、と知ったのも巻末でしたけれど…。
そういえば、執筆作家さんらの名前にセンセいらっしゃいましたねぇ。
二輪乃花 (まんがタイムKRコミックス つぼみシリーズ) (2012/09/12) 宇河 弘樹 商品詳細を見る |
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