■ココロノスキマ (わいら)
★まんがデーター [15.5/20.0]
・絵柄 :●●●○○
・お話 :●●●●◎
・漫画 :●●●●○
・独創性:●●●●○
・属性 : [成年] 積極的、学園
・構成 : 初単行本、短編×8話(うち「最初で最後の…」×2)
・おまけ: あとがき。
本との出会いは一期一会、漫画もまたしかり。
本日紹介は「わいら」センセの「ココロノスキマ」です。
※のぞみちゃん
【 構成・絵柄 】
収録は1つ前後編の連続ある意外は全て短編でのお話。
絵柄の可愛さとは裏腹に、描かれる女性陣は強く積極的。
紹介帯の文言は”心えぐる文学的エロス”となっていました。
なるほど、一言で表現するとそんなんですかね。
それぞれ男女の内面がしっかり描かれていて、ドラマ性は高く。
単にえっちするような成年漫画とは一線を画した存在です。
直接的な表現は少なく、そうした系統ほどの残酷さはないのですが。
ブラック色はたっぷりあるので、得意でない人は注意が必要です。
さらりとした極細線での作画。
白比率が高く、濃淡は薄め。
描き込みはそこそこくらいな印象です。
コマ割りは細かく、比較的変化は少な目。
原稿は結構賑やかで、ごっちゃりしていました。
原稿時期はそう離れていないものの、各話多少の差があります。
背景や小物は適度なメリハリ感で画面とよく馴染んでいました。
人物画は横に長い四角目で、広い輪郭。
可愛らしいヒロインと違い、男性はややリアル寄りで濃さがあります。
引き絵とか変化のあるアングルに違和感は少なく。
ぱっと見ではやや不安定さあったものの、引っ掛かる箇所はなく。
漫画はお上手でした。
だいたいカラー絵の判断で問題ないのですが、紹介帯のカット絵と共に見るのが良いでしょう。
【 収録話 】 8話収録
003:「ワンルームの王様」
「吉野」と付き合う「山田」
飾らず明け透けで男性とも自然に接することのできる彼女に、なにかと嫉妬心を揺さぶられてしまうのでした。
可愛らしく巨乳な「吉野さん」
なかなか良い性格をしていて。
なにかと「山田くん」を煽り、楽しんでいました。
オチのモノローグを見るかぎり…ああしたプレイが最も馴染んでいるんだろうなぁ。
ただ、そこそこにしないと彼壊れるぞ。
収録では、それなりにラブコメっぽいお話だと思います。
※左:吉野さん、右:弥生陽菜
023:「空白と空白」
勤めていた整備工場。
そちらの社長の一人娘「弥生陽菜」から、何故か懐かれていたのですが。
いつしか男女の関係になってしまい、またそれは父親の知るところとなり…。
仕事は首になり、以後は荒れた生活を送っていたところ。
それから4年後、偶然「陽菜」と再会したのでした。
前半ページの「陽菜ちゃん」がなかなか怖い。
えっち前に言ってたことは、ある程度本当だと思いましたが、どうでしょう。
そんなんだっただけに、オチ前の台詞が熱い。
あれ以後は落ち着けばいいですね。
045:「最初で最後の…」 前後編
引っ越しの挨拶に来た「松下」はもともとお嬢様で、気品ある美人でした。
一目で惹かれた「守口」は早々に告白し、恋人同士になったのですが…。
話題の転校生という彼女に対し、自分を冴えない男であると自信を持てないでいた彼は、勝手に釣り会わないと考えるようになっていったのです。
収録では唯一の連続話。
うん、まぁ彼の気持ちはよーく分かる。
ただ、いかに抜け駆け的な告白をしたとはいえ、まったく男性と接触してなかった訳ではないだろうから…。
(※いちおう女子校出身のお嬢様ではある)
どーでもいい相手ならば、やんわり断られてる筈だわね。
おおむね想像通りだった前編からの後編が凄い。
ああした行動は驚きました。
…が。
言動にしっかりとした覚悟を持っているというのは、ある意味お嬢様らしいかもしれないかなぁ、と。
後編の前後にて、「松下さん」の見せてくれたそれぞれ表情が秀逸でした。
この、後彼女には頭上がらないだろなぁ。
089:「らてっくすらぶ」
ドラックストアの男性店員がお気に入りな「のぞみ」
頻繁にゴムのみ買うことでどう思われているか~と妄想を膨らませていたところ。
なんと、彼の方から声を掛けてきたのでした。
「のぞみちゃん」は、収録で唯一の眼鏡ヒロイン。
センセの描かれる絵とよく合ってますね。
お話は収録中でコメディー寄り。
あるいは、不幸な結果になってしまいそうなところを…。
そのエロさによって、見事に運命を覆した~という感じ。
オチの1コマが楽しい。
109:「ビッチの探しもの」
同じクラスである「水嶋」の校内えっちを目撃した「田渕」
それをネタに、単独行為をしていたところ。
事の終わったその彼女に、逆に目撃されてしまったのでした。
詳細は伏せますが、その際の一言がため、えっちに誘われるという展開。
成年漫画では、たいてい逆の要素で女性が惹かれるというのがセオリーなのですが…。
こんなんは珍しく、楽しい。
痛快ですわね。
129:「ゆうちゃんの金曜日」
もともと先輩だった彼氏「耕祐」と同じ大学に行くべく、勉強を頑張る「ゆう」
彼に勉強を見てもらっていたものの、どうしてもえっちに流れてしまい…。
ひとキレしたところ、今度は律儀にそれを守って半月もの間まるで手を出してこなくなっていたのでした。
収録ではこちらだけ2018年と古く、絵柄に差を感じます。
お話もまたラブコメちっくな仕上がりとなっており。
堪らなくなって、彼の寝込みを襲う「ゆうちゃん」が可愛らしいです。
オチがまた良いですね。
※左:松下さん、右:ゆうちゃん
149:「まだ暖かいベッドの上で」
169:「Buying and Selling」
こちら巻末に位置する2話なのですが。
結構振り切れ気味でも、結果どうにか収まってきた~というこれまでのエピソードとは違い。
読後感が微妙な、苦い結末を迎えています。
じんわり後引きますよ。
「しほ」と結婚前という「ヒロ」
しかし、
”見た目の割に真面目な姉に代わり、性欲解消の手伝いをする~”
そんな事を言う妹「みほ」とも関係していたのでした。
前者「まだ暖かいベッドの上で」はそうしたお話。
後半にて彼の言っていねことは、”まさしくその通り”ではあるのですが。
結婚を控える男性の言動にしては、ややぶっ飛び過ぎかなぁ。
現実味ないですよ。
(※「みほちゃん」が壊したのかな)
おそらく、本編後は修羅場になると思います。
先にどっちが切り出すか、程度でしょう。
後者「Buying and Selling」は援助交際をする「みやこ」のお話。
友人の敵討ちに、ヤバイと言われる客にコンタクトを取ったところ~という流れ。
先のエピソードは身内でのいざこざなため、まだ救いがありそうなのですが。
(※それぞれ関係壊れて終わるくらいでしょう)
こちらは描かれている先に、より恐ろしい事態になっていくだろうことが透けて見えていて…。
取り返しのつく失敗ではないでしょう。
軽い気持ちで手を出した「みやこちゃん」が気の毒。
【 その他 】
そんなこんなで、本日は「わいら」センセでした。
こちらが初単行本とのこと。
おめでとうございます!
店頭では、微妙な年齢である女性陣の、ラブコメちっくな学園話を想像していたのですが。
思った以上に苦くハードなものでした。
読んでいる途中に、そうかーこうした系統かー、って天を仰ぎました。
脳に響くエロス具合が良いのですけどね。
前述したように、なんのかんの丸く収まる漫画もあるというのに。
結末に持ってきた漫画が連続であーした感じでうるのは、なんらかの強い意志を感じます(笑)
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・絵柄 :●●●○○
・お話 :●●●●◎
・漫画 :●●●●○
・独創性:●●●●○
・属性 : [成年] 積極的、学園
・構成 : 初単行本、短編×8話(うち「最初で最後の…」×2)
・おまけ: あとがき。
本との出会いは一期一会、漫画もまたしかり。
本日紹介は「わいら」センセの「ココロノスキマ」です。
※のぞみちゃん
【 構成・絵柄 】
収録は1つ前後編の連続ある意外は全て短編でのお話。
絵柄の可愛さとは裏腹に、描かれる女性陣は強く積極的。
紹介帯の文言は”心えぐる文学的エロス”となっていました。
なるほど、一言で表現するとそんなんですかね。
それぞれ男女の内面がしっかり描かれていて、ドラマ性は高く。
単にえっちするような成年漫画とは一線を画した存在です。
直接的な表現は少なく、そうした系統ほどの残酷さはないのですが。
ブラック色はたっぷりあるので、得意でない人は注意が必要です。
さらりとした極細線での作画。
白比率が高く、濃淡は薄め。
描き込みはそこそこくらいな印象です。
コマ割りは細かく、比較的変化は少な目。
原稿は結構賑やかで、ごっちゃりしていました。
原稿時期はそう離れていないものの、各話多少の差があります。
背景や小物は適度なメリハリ感で画面とよく馴染んでいました。
人物画は横に長い四角目で、広い輪郭。
可愛らしいヒロインと違い、男性はややリアル寄りで濃さがあります。
引き絵とか変化のあるアングルに違和感は少なく。
ぱっと見ではやや不安定さあったものの、引っ掛かる箇所はなく。
漫画はお上手でした。
だいたいカラー絵の判断で問題ないのですが、紹介帯のカット絵と共に見るのが良いでしょう。
【 収録話 】 8話収録
003:「ワンルームの王様」
「吉野」と付き合う「山田」
飾らず明け透けで男性とも自然に接することのできる彼女に、なにかと嫉妬心を揺さぶられてしまうのでした。
可愛らしく巨乳な「吉野さん」
なかなか良い性格をしていて。
なにかと「山田くん」を煽り、楽しんでいました。
オチのモノローグを見るかぎり…ああしたプレイが最も馴染んでいるんだろうなぁ。
ただ、そこそこにしないと彼壊れるぞ。
収録では、それなりにラブコメっぽいお話だと思います。
※左:吉野さん、右:弥生陽菜
023:「空白と空白」
勤めていた整備工場。
そちらの社長の一人娘「弥生陽菜」から、何故か懐かれていたのですが。
いつしか男女の関係になってしまい、またそれは父親の知るところとなり…。
仕事は首になり、以後は荒れた生活を送っていたところ。
それから4年後、偶然「陽菜」と再会したのでした。
前半ページの「陽菜ちゃん」がなかなか怖い。
えっち前に言ってたことは、ある程度本当だと思いましたが、どうでしょう。
そんなんだっただけに、オチ前の台詞が熱い。
あれ以後は落ち着けばいいですね。
045:「最初で最後の…」 前後編
引っ越しの挨拶に来た「松下」はもともとお嬢様で、気品ある美人でした。
一目で惹かれた「守口」は早々に告白し、恋人同士になったのですが…。
話題の転校生という彼女に対し、自分を冴えない男であると自信を持てないでいた彼は、勝手に釣り会わないと考えるようになっていったのです。
収録では唯一の連続話。
うん、まぁ彼の気持ちはよーく分かる。
ただ、いかに抜け駆け的な告白をしたとはいえ、まったく男性と接触してなかった訳ではないだろうから…。
(※いちおう女子校出身のお嬢様ではある)
どーでもいい相手ならば、やんわり断られてる筈だわね。
おおむね想像通りだった前編からの後編が凄い。
ああした行動は驚きました。
…が。
言動にしっかりとした覚悟を持っているというのは、ある意味お嬢様らしいかもしれないかなぁ、と。
後編の前後にて、「松下さん」の見せてくれたそれぞれ表情が秀逸でした。
この、後彼女には頭上がらないだろなぁ。
089:「らてっくすらぶ」
ドラックストアの男性店員がお気に入りな「のぞみ」
頻繁にゴムのみ買うことでどう思われているか~と妄想を膨らませていたところ。
なんと、彼の方から声を掛けてきたのでした。
「のぞみちゃん」は、収録で唯一の眼鏡ヒロイン。
センセの描かれる絵とよく合ってますね。
お話は収録中でコメディー寄り。
あるいは、不幸な結果になってしまいそうなところを…。
そのエロさによって、見事に運命を覆した~という感じ。
オチの1コマが楽しい。
109:「ビッチの探しもの」
同じクラスである「水嶋」の校内えっちを目撃した「田渕」
それをネタに、単独行為をしていたところ。
事の終わったその彼女に、逆に目撃されてしまったのでした。
詳細は伏せますが、その際の一言がため、えっちに誘われるという展開。
成年漫画では、たいてい逆の要素で女性が惹かれるというのがセオリーなのですが…。
こんなんは珍しく、楽しい。
痛快ですわね。
129:「ゆうちゃんの金曜日」
もともと先輩だった彼氏「耕祐」と同じ大学に行くべく、勉強を頑張る「ゆう」
彼に勉強を見てもらっていたものの、どうしてもえっちに流れてしまい…。
ひとキレしたところ、今度は律儀にそれを守って半月もの間まるで手を出してこなくなっていたのでした。
収録ではこちらだけ2018年と古く、絵柄に差を感じます。
お話もまたラブコメちっくな仕上がりとなっており。
堪らなくなって、彼の寝込みを襲う「ゆうちゃん」が可愛らしいです。
オチがまた良いですね。
※左:松下さん、右:ゆうちゃん
149:「まだ暖かいベッドの上で」
169:「Buying and Selling」
こちら巻末に位置する2話なのですが。
結構振り切れ気味でも、結果どうにか収まってきた~というこれまでのエピソードとは違い。
読後感が微妙な、苦い結末を迎えています。
じんわり後引きますよ。
「しほ」と結婚前という「ヒロ」
しかし、
”見た目の割に真面目な姉に代わり、性欲解消の手伝いをする~”
そんな事を言う妹「みほ」とも関係していたのでした。
前者「まだ暖かいベッドの上で」はそうしたお話。
後半にて彼の言っていねことは、”まさしくその通り”ではあるのですが。
結婚を控える男性の言動にしては、ややぶっ飛び過ぎかなぁ。
現実味ないですよ。
(※「みほちゃん」が壊したのかな)
おそらく、本編後は修羅場になると思います。
先にどっちが切り出すか、程度でしょう。
後者「Buying and Selling」は援助交際をする「みやこ」のお話。
友人の敵討ちに、ヤバイと言われる客にコンタクトを取ったところ~という流れ。
先のエピソードは身内でのいざこざなため、まだ救いがありそうなのですが。
(※それぞれ関係壊れて終わるくらいでしょう)
こちらは描かれている先に、より恐ろしい事態になっていくだろうことが透けて見えていて…。
取り返しのつく失敗ではないでしょう。
軽い気持ちで手を出した「みやこちゃん」が気の毒。
【 その他 】
そんなこんなで、本日は「わいら」センセでした。
こちらが初単行本とのこと。
おめでとうございます!
店頭では、微妙な年齢である女性陣の、ラブコメちっくな学園話を想像していたのですが。
思った以上に苦くハードなものでした。
読んでいる途中に、そうかーこうした系統かー、って天を仰ぎました。
脳に響くエロス具合が良いのですけどね。
前述したように、なんのかんの丸く収まる漫画もあるというのに。
結末に持ってきた漫画が連続であーした感じでうるのは、なんらかの強い意志を感じます(笑)
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