■僕だけの夕闇 (井雲くす)
★まんがデーター [19.0/20.0]
・絵柄 :●●●●◎
・お話 :●●●●●
・漫画 :●●●●◎
・独創性:●●●●●
・属性 : [成年] ラブコメ、S、ブラック
・構成 : カラー(8P)、短編×9話
(うち「若葉さんシリーズ」×3、「完璧な彼女」×2)
・おまけ: あとがき、カバー裏に漫画。
本との出会いは一期一会、漫画もまたしかり。
本日紹介は「井雲くす(いぐも・くす)」センセの「僕だけの夕闇」です。
※左:若葉、右:椰奈
【 構成・絵柄 】
主要は連続話と短編。
連続話はどちらも繋がりのある、ストーリーな漫画でした。
冒頭の中編は、スタンダード(※そうでもないですが、どちらかというと)なお話でしたが、もう1つの2話連続は、ドSなヒロイン。
ある種の黒さある仕上がりでした。
そのほか、短編のヒロインらも可愛いだけではなく。
皆さん、何らかのブラックさを持った、独特な娘で構成されてます。
そうしたひと癖ある登場人物らが最大の特徴。
↑上の属性でラブコメとしてますが、ラブはともかくコメディー部分はあるものの目立たず。
妙な緊張感も漂うお話ですね。
可愛いだけでないのはリアルだけれど…漫画でこうしたブラックさを見たいかどうかは別で。
人はキッチリ選ぶと思います。
ひでるさんはこんなん好き(笑)
漫画のポイントのもう1つは、その作画。
強く丁寧な細線で綺麗にまとまってます。
濃淡はやや濃いめ、描き込みはちょうど良いくらい。
コマ割りはやや複雑さあり、賑やかでしたが、不思議とそうコテコテしてはおりません。
コメディー崩しを含めて表情に優れ、漫画表現も同様。
特に引っ掛かるところはありません。
背景とかメリハリとかあちこちのバランスが絶妙。
前述したように、センセのヒロインは毒を持っているんですが。
それも見事に描かれておりました。
良いと思います。
ただ、↓表紙・裏表紙は個人的に本編の良さがあるとは思えず。
(※いちおう、カラー原稿の漫画は良いものです)
紹介帯のカット絵もそれだけで伝わり辛いものなので、判断にはセンセのHPをオススメします。
【 収録話 】 9話収録
003:「潤」 カラー原稿
011:「萌」
035:「永」
近所に住んでいた、1つ年上の吹奏楽部「若葉」
「和貴」は彼女に誘われ、幼少期から遊びと称したえっちな行為を行っていました。
自分に自信なく、「若葉」の相手に相応しくないと考え、止めようとしていたものの。
なかなか言い出せずにいたのでした。
大雑把にはそんなん。
冒頭のカラー原稿は時系列ではもっとも後ろ。
(正確には、2話目「永」のオチ前)
戻ってまた最後に読むと、印象変わるかも。
そんな訳で、実際には1話目となる「萌」
これは「和貴くん」視点で、えっちな行為を繰り返す「若葉さん」に話をしようとしていたところ…という流れ。
まぁ、彼女に嫌われてるとは思わないでしょうけど、好かれていると考えるほど自惚れてはおらず。
それどころか、「和貴くん」は相当に自己評価低く、また彼女を高く評価しており。
あの頃ならば、そんなんも仕方ないかなー。
社会出てれば、また色々と見えてくるものがあるのだろうけど。
そんなもやもやを残したままのオチで、次のエピソードに。
2話目「永」は「若葉さん」の視点。
ああした男の子を前に、やはり葛藤する彼女の心情が描かれておりました。
もしかしたら、あのまま何もなく終わっていたかもしれないので、良い切っ掛けだったかも。
男性同士だと、あーした会話をするものなのよ。
泣いちゃう「若葉さん」が恐ろしいほどにキュートです。
そんなこんなで、カラー原稿「潤」は2人での温泉旅行話。
浴衣な「若葉さん」がヤバいです。
059:「完璧な彼女」 2話
誰からも好かれる、才色兼備な「椰奈」
クラスで敬遠されている「荒石」ともなぜか親しく話をしていたんですが。
彼からすれば、どうにも癇に障る相手であり。
一緒に帰宅した際を狙い、彼女を汚すべく行動しようとしたところ…という切っ掛け。
いちおう幼馴染みですね。
彼のソレは完全に八つ当たりであるんですが。
そのドス黒い感情のさらに上を行く、路地裏での「椰奈さん」の行動が凄い。
「あははっ」
とか笑ってましたよ。
さすがに「井雲くす」センセの描かれる女性は半端ない。
完璧というべき逆パターンでした。
あーまで、徹底的に男性がやり込められる漫画も珍しい(笑)
オチページでのモノローグがぞくっとしますよ。
まさに彼女のオモチャと化した2話目。
「椰奈さん」と一緒に帰るのは、男子にとって羨ましい事らしい。
知らない人はそう思うか。
先の事件がため、完全に支配関係となっている2人。
しかし、彼女のSっぷりは相当なものでした。
何があったんだろう。
「荒石くん」とはレベルがまさに段違いという感じ。
あれはどうにもならないだろうなぁ。
※小野原さとみ
107:「ど…が好きなんです」
小さなデザイン会社の取締役「早川」と新人「土屋」の年の差カップル。
「早川」は三十路過ぎというのに童貞で。
スタッフから、ちらほらそれでいじられていたんですが。
なんと、「土屋さん」は童貞な男性好きだったのでした。
他の話みたいに、どっかで裏切られるかなーと心配しましたけど、とりあえずそんなん無くて安心。
ツリ目ながらあちこちの反応が可愛らしい彼女。
前半の目隠しされてのキスシーンがいい感じでした。
でも、童貞と言っても素人童貞かもしれないぞ(笑)
後半の「土屋さん」がまたキュートなので、ご期待下さい。
131:「おもちゃ君とおねえさん」
「こーすけ」くんと、その隣人「小野原さとみ」さんという2人。
もともとは、隣に住む「さとみさん」宛の荷物が間違えて届いたこと。
なんらかの切っ掛けになるかも。
そう考えた「こーすけくん」が荷物を開けたところ、中からは大量の大人のオモチャがあり。
また、間の悪いことに、そこを当人「さとみさん」に目撃されてしまったことで、彼女に逆らえなくなってしまったのでした。
そうした流れで、彼は生きた大人のオモチャとなったのです。
まぁ、あーんな人とは思わないもんね、普通は。
弱味もあり、ドSな「さとみさん」に好き勝手されるという漫画。
それだけならまだ良いんですが、この漫画のポイントは何と言っても後半前あたりのやり取り。
「こーすけくん」は無論のこと、読んでいた読者の期待も含めて、ガッツリと裏切られます。
震えますよ。
155:「三ツ弽の先輩」
憧れる先輩「清璃(きより)」と居残り練習をする「タイチ」
最近調子が悪いという話題から、
「私のこと見過ぎ!」
そう核心を突かれてしまい、うろたえていたところ…なんと、彼女からキスをしてきたのでした。
そんな感じで、弓道部のカップル。
普通の漫画ならば、実はラブラブという感じになるところなんですが。
そこは「井雲くす」センセ。
ガッチリえっちではあるものの、しっかりいじられておりました。
もともとは彼女のが先輩ですしねー。
「ちょっとキツめに教えた方がいいかなあ」
という台詞前後の「清璃さん」が実に素敵。
ぞくぞくしますよ。
ただ、当事者の「タイチくん」はちょっと気の毒でしたけど。
オチページがなんだか羨ましいです。
※左:土屋さん、右:清璃
179:「スペリアー・ケーキ」
ケーキ店の新人バイト「上野」くんと、先輩「アリサ」さんのお話。
試用期間は優しかったものの、終わったら急に厳しくなり。
怒号が飛ぶ毎日なのでした。
ややヒステリックにも見えますが。
言ってることは間違っておらず、仕方ないか。
自分が接客するときは普通に笑顔で、ちゃんとしてたし。
えっちへの流れは、「上野くん」がお客さんの女子高生らにちやほやされていたことによるもの。
ここは理不尽。
果たしてどうなってしまうのか、と思いましたが。
後半が可愛かったので、ちょっと安心。
【 その他 】
そんな訳で「井雲くす」センセでした。
こちらが2冊目ですね。
ブログでは初単行本「終夜セクソロジー」を紹介しています。
やっぱり巧い。
ちょっと癖が強めなので、人は選ぶんでしょうけどねー。
それがためか、各書店ではおまけがつくようです。
センセのHPにまとめられていたので、参考に良いでしょう。
個人的には漫画と設定で12ページという小冊子がオススメ。
作品枠を越えた登場ヒロインらの掛け合いが楽しめます。
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・絵柄 :●●●●◎
・お話 :●●●●●
・漫画 :●●●●◎
・独創性:●●●●●
・属性 : [成年] ラブコメ、S、ブラック
・構成 : カラー(8P)、短編×9話
(うち「若葉さんシリーズ」×3、「完璧な彼女」×2)
・おまけ: あとがき、カバー裏に漫画。
本との出会いは一期一会、漫画もまたしかり。
本日紹介は「井雲くす(いぐも・くす)」センセの「僕だけの夕闇」です。
※左:若葉、右:椰奈
【 構成・絵柄 】
主要は連続話と短編。
連続話はどちらも繋がりのある、ストーリーな漫画でした。
冒頭の中編は、スタンダード(※そうでもないですが、どちらかというと)なお話でしたが、もう1つの2話連続は、ドSなヒロイン。
ある種の黒さある仕上がりでした。
そのほか、短編のヒロインらも可愛いだけではなく。
皆さん、何らかのブラックさを持った、独特な娘で構成されてます。
そうしたひと癖ある登場人物らが最大の特徴。
↑上の属性でラブコメとしてますが、ラブはともかくコメディー部分はあるものの目立たず。
妙な緊張感も漂うお話ですね。
可愛いだけでないのはリアルだけれど…漫画でこうしたブラックさを見たいかどうかは別で。
人はキッチリ選ぶと思います。
ひでるさんはこんなん好き(笑)
漫画のポイントのもう1つは、その作画。
強く丁寧な細線で綺麗にまとまってます。
濃淡はやや濃いめ、描き込みはちょうど良いくらい。
コマ割りはやや複雑さあり、賑やかでしたが、不思議とそうコテコテしてはおりません。
コメディー崩しを含めて表情に優れ、漫画表現も同様。
特に引っ掛かるところはありません。
背景とかメリハリとかあちこちのバランスが絶妙。
前述したように、センセのヒロインは毒を持っているんですが。
それも見事に描かれておりました。
良いと思います。
ただ、↓表紙・裏表紙は個人的に本編の良さがあるとは思えず。
(※いちおう、カラー原稿の漫画は良いものです)
紹介帯のカット絵もそれだけで伝わり辛いものなので、判断にはセンセのHPをオススメします。
【 収録話 】 9話収録
003:「潤」 カラー原稿
011:「萌」
035:「永」
近所に住んでいた、1つ年上の吹奏楽部「若葉」
「和貴」は彼女に誘われ、幼少期から遊びと称したえっちな行為を行っていました。
自分に自信なく、「若葉」の相手に相応しくないと考え、止めようとしていたものの。
なかなか言い出せずにいたのでした。
大雑把にはそんなん。
冒頭のカラー原稿は時系列ではもっとも後ろ。
(正確には、2話目「永」のオチ前)
戻ってまた最後に読むと、印象変わるかも。
そんな訳で、実際には1話目となる「萌」
これは「和貴くん」視点で、えっちな行為を繰り返す「若葉さん」に話をしようとしていたところ…という流れ。
まぁ、彼女に嫌われてるとは思わないでしょうけど、好かれていると考えるほど自惚れてはおらず。
それどころか、「和貴くん」は相当に自己評価低く、また彼女を高く評価しており。
あの頃ならば、そんなんも仕方ないかなー。
社会出てれば、また色々と見えてくるものがあるのだろうけど。
そんなもやもやを残したままのオチで、次のエピソードに。
2話目「永」は「若葉さん」の視点。
ああした男の子を前に、やはり葛藤する彼女の心情が描かれておりました。
もしかしたら、あのまま何もなく終わっていたかもしれないので、良い切っ掛けだったかも。
男性同士だと、あーした会話をするものなのよ。
泣いちゃう「若葉さん」が恐ろしいほどにキュートです。
そんなこんなで、カラー原稿「潤」は2人での温泉旅行話。
浴衣な「若葉さん」がヤバいです。
059:「完璧な彼女」 2話
誰からも好かれる、才色兼備な「椰奈」
クラスで敬遠されている「荒石」ともなぜか親しく話をしていたんですが。
彼からすれば、どうにも癇に障る相手であり。
一緒に帰宅した際を狙い、彼女を汚すべく行動しようとしたところ…という切っ掛け。
いちおう幼馴染みですね。
彼のソレは完全に八つ当たりであるんですが。
そのドス黒い感情のさらに上を行く、路地裏での「椰奈さん」の行動が凄い。
「あははっ」
とか笑ってましたよ。
さすがに「井雲くす」センセの描かれる女性は半端ない。
完璧というべき逆パターンでした。
あーまで、徹底的に男性がやり込められる漫画も珍しい(笑)
オチページでのモノローグがぞくっとしますよ。
まさに彼女のオモチャと化した2話目。
「椰奈さん」と一緒に帰るのは、男子にとって羨ましい事らしい。
知らない人はそう思うか。
先の事件がため、完全に支配関係となっている2人。
しかし、彼女のSっぷりは相当なものでした。
何があったんだろう。
「荒石くん」とはレベルがまさに段違いという感じ。
あれはどうにもならないだろうなぁ。
※小野原さとみ
107:「ど…が好きなんです」
小さなデザイン会社の取締役「早川」と新人「土屋」の年の差カップル。
「早川」は三十路過ぎというのに童貞で。
スタッフから、ちらほらそれでいじられていたんですが。
なんと、「土屋さん」は童貞な男性好きだったのでした。
他の話みたいに、どっかで裏切られるかなーと心配しましたけど、とりあえずそんなん無くて安心。
ツリ目ながらあちこちの反応が可愛らしい彼女。
前半の目隠しされてのキスシーンがいい感じでした。
でも、童貞と言っても素人童貞かもしれないぞ(笑)
後半の「土屋さん」がまたキュートなので、ご期待下さい。
131:「おもちゃ君とおねえさん」
「こーすけ」くんと、その隣人「小野原さとみ」さんという2人。
もともとは、隣に住む「さとみさん」宛の荷物が間違えて届いたこと。
なんらかの切っ掛けになるかも。
そう考えた「こーすけくん」が荷物を開けたところ、中からは大量の大人のオモチャがあり。
また、間の悪いことに、そこを当人「さとみさん」に目撃されてしまったことで、彼女に逆らえなくなってしまったのでした。
そうした流れで、彼は生きた大人のオモチャとなったのです。
まぁ、あーんな人とは思わないもんね、普通は。
弱味もあり、ドSな「さとみさん」に好き勝手されるという漫画。
それだけならまだ良いんですが、この漫画のポイントは何と言っても後半前あたりのやり取り。
「こーすけくん」は無論のこと、読んでいた読者の期待も含めて、ガッツリと裏切られます。
震えますよ。
155:「三ツ弽の先輩」
憧れる先輩「清璃(きより)」と居残り練習をする「タイチ」
最近調子が悪いという話題から、
「私のこと見過ぎ!」
そう核心を突かれてしまい、うろたえていたところ…なんと、彼女からキスをしてきたのでした。
そんな感じで、弓道部のカップル。
普通の漫画ならば、実はラブラブという感じになるところなんですが。
そこは「井雲くす」センセ。
ガッチリえっちではあるものの、しっかりいじられておりました。
もともとは彼女のが先輩ですしねー。
「ちょっとキツめに教えた方がいいかなあ」
という台詞前後の「清璃さん」が実に素敵。
ぞくぞくしますよ。
ただ、当事者の「タイチくん」はちょっと気の毒でしたけど。
オチページがなんだか羨ましいです。
※左:土屋さん、右:清璃
179:「スペリアー・ケーキ」
ケーキ店の新人バイト「上野」くんと、先輩「アリサ」さんのお話。
試用期間は優しかったものの、終わったら急に厳しくなり。
怒号が飛ぶ毎日なのでした。
ややヒステリックにも見えますが。
言ってることは間違っておらず、仕方ないか。
自分が接客するときは普通に笑顔で、ちゃんとしてたし。
えっちへの流れは、「上野くん」がお客さんの女子高生らにちやほやされていたことによるもの。
ここは理不尽。
果たしてどうなってしまうのか、と思いましたが。
後半が可愛かったので、ちょっと安心。
【 その他 】
そんな訳で「井雲くす」センセでした。
こちらが2冊目ですね。
ブログでは初単行本「終夜セクソロジー」を紹介しています。
やっぱり巧い。
ちょっと癖が強めなので、人は選ぶんでしょうけどねー。
それがためか、各書店ではおまけがつくようです。
センセのHPにまとめられていたので、参考に良いでしょう。
個人的には漫画と設定で12ページという小冊子がオススメ。
作品枠を越えた登場ヒロインらの掛け合いが楽しめます。
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